| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

わたしの見る世界

作者:
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

居場所がない



居場所がなくなった。

学校へ登校する。席へつく。さあ、どうしよう。


今までなら、話しかける子がいた。話しかけてくる子がいた。
いなかった。




きっと変わらない毎日、そうなんだ。
私にはまったく違って見えたけど。




小学校も六年生になって、話せる人は増えた。
一緒に行動してくれる人はいなかったけど、学校が楽しくなった。




この頃、私は初めての恋もしていた。
隣のクラスの、顔はかわいい系なのだろう。スポーツは出来て、足も速い。
たまに見せる、無邪気なくしゃっとした笑顔が、私はたまらなく好きだった。

通っていた塾が一緒のこともあり話す機会は多々あって、
勉強には苦手だった彼は私によく、教えてってお願いしてきていた。

私も決して勉強ができたわけではなかった。
でも、その笑顔も好きで、それだけで幸せだった。




彼に会える学校は、まだ12歳の私の心には十分なほどの楽しみとなっていた。






少しでも話せる人がいて、好きな人がいる。
それだけでいいんだ。

楽しいかどうかは自分次第だもんね


そう思えば、辛いことなんて吹き飛んだ。

笑えよ、笑わなきゃ変わんない。














あの仲良し4人組と言われた3人とは、連絡も取っていない。
挨拶を交わすことすらしなくなった。





 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧