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ヘタリア大帝国

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TURN114 ソビエトの真実その三

「書記長は嘘は申されないので」
「では真実だな」
「はい」
 ゲーペは津波にそうだと答える。
「その様です」
「そうか、わかった」
「そして秘密星域等のことですが」
 今度はこの話だった、カテーリンに続いて。
「あの星域は祖国殿と妹殿だけが御存知でした」
「ではロシアさんからですね」
「教えて頂いたものです」
 そうだったというのだ。
「ロシア帝国皇室も知っていたそうですが」
「皇室は使わなかったのですか」
 日本はゲーペの話を聞いて述べた。
「そうだったのですね」
「はい、そうでした」
 それがカテーリンが知ってからだというのだ。
「書記長はあの星域を極秘の軍事基地、研究施設とされました」
「そこで、だったのか」
 津波はここまで聞いて全てを察した、その察したこととは。
「クローンや人造人間を研究し生み出していたか」
「そうです」
 まさにその通りだった。
「ロリコフ=バイラー博士というソビエトにおけるその分野の権威を置いてです」
「それでか」
「そのうえであの星域からモスクワにクローン人間や人造人間を送っていました」
「そしてその秘密星域はか」
「モスクワの南にあります」
 やはりそこだった、その秘密星域があったのは。
「そちらに」
「その秘密星域にか」
 東郷も再び言う。
「カテーリン書記長達はいてか」
「反抗を考えておられます」
 そうだというのだ。
「クローンの戦力で」
「成程な、ではだ」
「今すぐにでも反攻に入られます」
 カテーリンもそう考えているというのだ。
「その様に」
「ではだ、迎撃の用意だ」
「あの、私は」
「講和だな」
「そう考えています。枢軸国は領土と捕虜を全て返して下さいますね」
「そのことは約束します」
 東郷に代わって秋山が答える。
「我々は他国の領土にも人材にも興味はありません」
「資源にもですね」
「経済圏を築き交易により欲しいものを手に入れていきます」
 これが今の枢軸諸国の考えだ。
「あくまで経済圏を築くことを考えていますので」
「では」
「ソビエトとの戦いが終われば」
 その時はというのだ。
「領土と捕虜を全て返還します」
「それでは」
「ソビエトとの講和です」
 それをするというのだ、そうしてだった。
 ゲーペとのことは約束された、彼女にとってはこのことは安堵することだった。
 そしてだ、東郷はゲーペにさらに話した。
「そしてカテーリン書記長のことだが」
「あの、書記長は」
「ソビエトの政治は厳し過ぎるところがあるな」
「確かに規則や刑罰は厳格です」
 さながら校則の様にだ。
「ですがよく御覧になって頂きたいのですが」
「あの娘に私はないな」
「常に人民のことを考えておられ」
 そしてだというのだ。
「公平かつ平等な政策を行っておられます」
「そして指導力もあるな」
「まだ幼いですが」
 子供であることは事実だ、だがだというのだ。 
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