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インフィニット・ストラトス 黒剣の死神と謳われた天才 バージョン2

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47話 ジークフリード社

side:一夏

「今日はここ、ジークフリード社の企業見学だ。お前達はもう高校生だ、一から十まで教えなくても分かるだろうが、あまり企業の方々に迷惑をかけないように」

「「はい!!」」

千冬姉は生徒達に注意するよう告げると、生徒達は元気よく頷いた。
今俺達は企業見学の為ジークフリード社に来ている。楯無さんも行きたいと駄々をこねていたが、それもそうだ、だってこの企業は楯無さんの恋人の神倉先輩が経営している会社なんだ。

「失礼します。本日企業見学にお越しするIS学園の方々ですね?」

「はい。私はIS学園の織斑千冬です。本日はお忙しい中、企業見学を引き受けてくださり感謝します」

千冬姉はジークフリード社の社員の人に挨拶をすると、俺達にジークフリード社について説明するために第六発表室に移動するらしい。その後で二班に別れて見学するらしい。

「それにしても神倉先輩はこんな大きな会社を本当に創ったのか?」

「確かに俺もそれは思ったけど、水月は神倉先輩がこの会社を創ってここまで大きくしたっていってたぞ。それに男でも使えるISを開発したんだから」

「そうだ、ジークフリード社は世界一軍事関係に強い企業ともいって言い」

俺と箒とラウラが話していると第六発表室に到着したので、発表室に入り席に着くと一人の男が入ってきた。

「えー皆さん、初めまして、私はジークフリード社の副社長兼ジークフリード社IS開発主任の篝火和人です。社長の神倉は商談がありますので今回は私が代理をすることになりました」

篝火と聞いて真っ先にあの倉持技研の篝火ヒカルノさんを思い出したがヒカルノさんと違ってしっかりしている雰囲気がする。

「まず皆さんは一組と二組と三組、そして四組と五組、六組の二班に別れて行動します。一班は鬼灯満月隊長が二班は私が担当することになります。今回の企業見学で皆さんの将来に繋がることに役立てることを期待しています」

篝火さんの説明も終わりどうやら今から企業見学を始めるらしい。
全員が席を立つのにシャルが一人だけ席を立っていで席に座ったままだ。

「どうしたんだシャル?皆行っちゃうぞ」

「ごめん一夏。僕は別の用があって後から合流することになっているだよ」

「用?」

「申し訳ない織斑一夏君。シャルロット・デュノアさんはこれよりとあるお方と御面談がありますので」

「早くしなければ、あなたの班とはぐれてしまいますよ」

俺が用を聞こうとするとスーツを着込んだ水月とバロウに阻まれてしまった。仕事場と学園で喋り方も敬語を使っている。

「何をしているバカ者。集団行動中だぞ」

「いや、けど織斑先生…」

「けどじゃない。デュノアのことなら神倉から聞いている。さっさと行け」

千冬姉に叩かれながら、俺は自分の班の所に行った。それにしてもシャルに面談をする人って誰何だろうか?


        ◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「ここが、ISの製造ドックになります。ここで新型ISの開発やISの製造を行っています。質問がある人は挙手をしてください」

俺達一班は鬼灯先輩について行き、いろんなところをまわってから、本社横にあるISの製造ドックに来ている。『打鉄』や『ラファール・リヴァイブ』といった見慣れた機体からこの間学園から置かれた『無頼』そして見たことが無い機体まで置いてある。
それにしても広いな。学園のアリーナ何個分なんだろう。

「鬼灯先輩!質問があります!」

真っ先に手を挙げたのはうちのクラスの相川さんだった。

「ここでは『先輩』は付けなくていいですよ。質問は何でしょうか?」

「あそこのISハンガーに置いてある機体は専用機か何かですか?」

相川さんが指を指した方を見ると、猛禽類を思わせる大きな黒色の可変翼が特徴の機体が置いてあった。

「あれは専用機ではなくて試作機です。黒色の方はSA3/00『ナイトホーク』。第三世代の機体です」

鬼灯先輩が説明すると、次に手を上げたのはラウラだった。

「第三世代と言うことは、何か特殊武装が付いている。この機体にはどのような特殊武装が搭載されているのだ?」

「さすが代表候補生兼ドイツ軍IS部隊隊長。そこに目を付けてきたか」

答えたのは、鬼灯先輩じゃない。声のするほうを見るとスーツ姿の神倉先輩にシャルと制服に着替えているバロウであった。

「社長、もう話は終わったのか」

「ああ鬼灯隊長。皆さん、さっきは挨拶が出来なくてすまない。ジークフリード社代表取締役神倉真理ですって皆知ってるか」

「それで社長がなんでこんな所に?」

「いや、発表室に戻っても誰もいなかったからまだこっちだろうと思って、いつまでも生徒をお借りしているのはいけないですから」

神倉先輩はいつものフランクな喋り方でしゃべっているが敬語をうまく使っている。

「じゃあ、俺は自分の仕事があるので。皆さん企業見学を楽しんでください」

「「ハーイ!!」」

神倉先輩の笑顔を見て女子達は顔を赤くしている。神倉先輩は歩いて本社の方に帰っていった。

「さっきの質問ですが、ブラックホークはStealthArmor(ステルスアーマー)と言って、全てのセンサー類に引っかかることが無い素材でできた特殊装甲、更に光学迷彩を搭載しており、完全なステルスとも言えます」

すごいな。そんな機体が爆撃してきたら、防ぎようがない。

「そうか。受け答え感謝する」

ラウラはそう言って何か考えこんでしまった。

「いえいえこれが仕事ですから。他に質問がある人はいますか」

鬼灯先輩が周りを見ると女子は何か質問を考えていた。結局誰もいなかったので、ドックを回って本社に戻った。


    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

side:真理

ジークフリード社玄関前、企業見学も終わり、生徒達はバスに乗りこむ前で俺の話を聞いている。

「皆さん企業見学を楽しんでいただけたでしょうか?」

俺が聞くと生徒達は元気よく返事をしてくれた。いやー嬉しいね。生徒達はバスに乗りこむ時、オーギュスト神父が織斑の前に立った。

「君が織斑一夏君だね。私はオーギュスト・マリオット、姪のシャルロット・デュノアがお世話になっているね」

「シャルの叔父さん!?」

「シャルか…これからも姪のことよろしく頼むよ」

「は、はい」

オーギュスト神父との対面を終えた織斑はバスに乗り、IS学園に帰っていった。

「どうですか神父?姪っ子さんの想い人は」

「そうだね…あれで“ちゃんとした人間”だったら男女交際を認めてたよ」

神父は哀れみ混じりの目をしながらバスの通ったところを見ていた。

「そうですか…じゃあ満月さん帰りますか」

「ああ」

本当に可哀想だな“織斑一夏”は































 
 

 
後書き
もうすぐですがあけましておめでとうございます 
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