鉄槌と清風
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19部分:18:守護騎士との邂逅
18:守護騎士との邂逅
良彦が目覚めて数日…この間にフェイトが転校してきたりした、アルフ子犬モードは可愛かった、ユーノはフェレットモドキになってた…なんでだ?
まぁ、数日後、なのはとフェイトのデバイスの修理完了との知らせ、管理局海鳴り出張所指揮所である、マンションでエイミィさんから、それを受け取った時、アラートが鳴り響く。
海鳴り市内を警戒していた武装局員が被疑者二人を補足、強装結界に閉じ込めたとの連絡…また、執務官であるクロノもすでに現場に到着しているという。
「エイミィさん、俺らも向かいます」
「デバイスの説明、まだなのにぃ、でも急いで行ってくれる、二対一じゃクロノ君も危険だから」
「はい、いこうフェイトちゃん、よしくん」
「うん、急ごう」
転送ポートから結界内へ転送…その間に応援を送った事へと通信。
結界内にいたのは、ヴィータとザフィーラ…クロノが足止めしているものの、二対一では、確かに部が悪そうだ。
「とりあえず、俺は先に上がる、そっちも気をつけろよ、なのは、フェイト」
青い魔力光に身を包み、騎士甲冑…長袖の青いジャケットにズボン、縁取りは白い…に身を包み風を纏ってクロノのそばへと飛んでいく。
目の前にはヴィータとザフィーラ…応援が来た事にか、良彦を見てか、ふたりとも苦渋の表情をしている。
「クロノまたせた、あっちの赤い方は俺が抑える」
「判った、なら、僕は使い魔のほうを抑える」
と、行ってる間に後で、ピンクと金の閃光…螺旋型の魔法陣につつまれ、なのはとフェイトがセットアップしていく…その手には新しいデバイス。
遠目ながら気付くのは、両方ともカートリッジシステムを搭載してる事。
「って、ミッドのデバイスにカートリッジは危険なんじゃないのか?」
ヴィータを牽制しながら、クロノに声を掛けると。
「レイジングハートもバルディッシュも望んで、あの二人も望んだ…とめれるか、それ?」
「…無理か、まぁいい…今はこっちが先決、抑えるぞ」
「あぁ、いこう」
と、言っている所へ、結界上部から紫の閃光がヴィータ、ザフィーラたちとの間にあるビルへ落下…煙が晴れた其処には、烈火の将シグナム。
「だー、一人増えた」
「だが、こっちは更に二人増えたな」
その間にアルフとユーノも駆けつけ、状況だけ見れば三対六…倍の戦力になる。
「(なら、クロノ、こっちは抑えるから、クロノとユーノで、もう一人探してくれないか、この間の記録見たけどバックアップ多分一人いるよな?)」
「(そうだな、あの三人は書を持ってない様子だし、判った)」
念話で良彦とクロノが簡単に相談し、すぐさまクロノが指示を出す。
「(なのは、フェイトはあの剣を持つ女性を、アルフは使い魔を、良彦は少女を抑えてくれ)」
「つーわけで、其処のちびっ子、相手は俺だけど、良いよな?」
指示に従い、ヴィータへと挑発するように、手招き…なんかフェイトとなのはが一寸納得行かないような顔をしているが無視。
というか…シグナムが本気になったら、恐らくあの二人でも負ける可能性はあるし、書を先に確保できれば、やりようはあると考えていた。
「はっ、上等だよ、アイゼンの落ちにくい錆にしてやらぁ」
挑発に乗り飛び出してくるヴィータ…他の皆から離れるように少し距離をとって、相対する。
その間に、シグナムへ一気に接近するフェイト、それを支援するように射撃や砲撃を繰り返すなのは…ザフィーラに肉弾戦を挑むアルフという構図が出来上がる。
三人の気を引いている間に、クロノとユーノは周辺探索へ、向かった様子だ。
「へっ、できるもんならやってみろ!」
一気に距離をつめる、初手は良彦…手の甲にある噴射口から、圧縮した風を吐き出し、威力速度を増した右ストレートを放つ。
ヴィータはそれをシールドで弾き、アイゼンを右手で一閃…良彦から腕一本分の辺りでアイゼンに掛かる抵抗が一気に増し、風が絡まる。
動きの鈍ったアイゼンの棒の部分を左手で『弾き』力の方向を上にずらす、一瞬でアイゼンにかかっていた抵抗と風が解け、一瞬ヴィータのバランスが崩れる。
崩れたヴィータの腹に向かい、風を纏わせた膝をカウンター気味に打ち上げ…るが、ヴィータの左手がそれを押さえ、同時にシールド。
一瞬二人とも動きが止まり。
同時に距離を取る…にらみ合いながら、お互いなぜか少し笑ってるようにも見える。
良彦が何時もの構え、左手を軽く曲げ、拳を顔の前に、右手は腰の辺りで力をためるように引き、両足は肩幅。
ヴィータはアイゼンを右手でさげもち、直ぐにでも動けるように両足はやはり肩幅。
「清風の騎士八坂良彦、こっちは西風のゼピュロス」
「鉄槌の騎士ヴィータと、鉄の伯爵グラーフアイゼン」
「「勝負」」
一旦のし切り直しと、名乗りをへて、再び相対する。
ヴィータの左手、指に挟まれ鉄球が4個…それを空に並べ、アイゼンで薙ぐ。
「くらえっ!」
『シュワルベフリーゲン!』
ヴィータの掛け声と、アイゼンのコマンドが重なり、飛来する4個の鉄球、赤い魔力光につつまれ、多方から飛来する。
が、先ほどのアイゼンのように、良彦から腕一本のあたりで、動きが鈍り風がまとわり付く…動きが鈍った鉄球左側に合った2個を、左手で『弾き』打ち砕く。
右側2個は『流し』魔力を減衰させ、1個はそのまま落とし、右手で一個は掴み…青い魔力光と風を纏わせて、投げ返す。
「いらねー、っつか、お釣りだとっとけ!」
『流し』…リトの記憶を得る事で覚えた、新しい魔法であり業、射撃魔法や武器の威力魔力を『凪』の範囲にある魔力、風で減衰し止める。
実体弾なら、それをつかんで風と共に投げ返す事くらいは可能…ただ、射撃魔法の適性は低い為、投げ返すだけで誘導とかはできない。
「こんなもんっ」
なので、簡単に打ち落とされる、が…
「『貫き』」
その一瞬で高速移動、ヴィータの懐へ潜り込み…左拳で牽制のジャブ…は、シールドに軽く弾かれ…ヴィータの左拳が良彦の腹にアッパー気味に撃ちぬかれる。
それを右手で受け止め、反動で一旦離れる。
「しつっこいな、ならこいつで…どうだ」
『カートリッジロード…ラケーテンフォルム』
グラーフアイゼンが姿を変える、片側に突起がつき、反対に噴射口、次の瞬間噴射口から炎を噴出し回転し始めて
「ラケーテンハンマー!」
その推進力を持って突撃…が
「そいつを、待ってた!」
『カートリッジロード…貫き』
ボシュッと言う音と共に、手の甲から排気煙があがり、一瞬で消えるように高速移動…現れたのはヴィータの懐…そのまま、アイゼンを右手で強く『弾き』突進の方向をずらす。
と、共に左手で、ヴィータの腕をつかんで、ラケーテンハンマーの突進力を利用し、投げ飛ばす。
「はっ、空中じゃ意味、がふっ!!」
「『盾』」
それは良彦もわかっていたこと、なので…投げるヴィータの体を自分で作ったシールドへと叩きつける。
「意味がなんだって?」
「ちっきしょやるじゃねーか」
たたき付けたまま、顔が直ぐ近く…にやっと笑いあい…
「(おい、ヴィータ…はやてになにかあったのか?)」
「(てめえには関係ねーよ、良彦、つか、管理局に協力とかしてんのか、お前)」
「(こっちにも事情はあんだよ、夜天の書のことは少しは判るし、はやてのこともしってる、あの子は蒐集を良しとしないだろ、なのになんでお前らは蒐集してんだ?)」
「(夜天の書?…ってか、敵のお前にいう事はねーっつってんの!)」
ヴィータの顔が怒りで赤くそまり、ぐいっと、体勢を立て直し、少しお互いの距離が離れる…近くで無いと念話も察知される可能性があるので、この距離じゃ念話できない。
そも、ヴィータは夜天の書の名前が判って無いのか…しかも直情型だけに、敵の言葉はなかなか届かない。
「ん…ちっ、時間切れだ…良彦、今度あったらぶっ潰す!」
ふと、顔を一瞬結界の上部に向け、アイゼンを良彦に向け突きつける。
「時間?…どういう」
「でっけーのがくるからな、さっさと避けろよ」
疑問に答えず、中心部から離れるように離脱…それを追う良彦…が、次の瞬間結界の天井部を突き抜けて、巨大な雷撃が落ちてくる。
「なっ、これの事か…」
『盾』
衝撃と閃光…それが収まった頃には、ヴィータ、シグナム、ザフィーラは消えていた。
結局、シグナムは二対一にもかかわらず、なのはとフェイトを抑え、ザフィーラとアルフも決着付かず…ヴィータにも逃げられた。
また、結界外に居たサポート要員…シャマル…は、クロノが発見、逮捕しようとした所、仮面の魔導師により邪魔され、あの巨大な雷撃を撃たれたらしい。
一人も捕まえる事はできず、そして…その時の戦闘映像から、相手が闇の書の守護騎士であると断定されるのであった。
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基本はそのままで、シグナムが二対一、良彦はヴィータとにしました。
話はほぼA'sにそって進めます、相対する相手を微妙に変えていく予定です。
次回は他次元世界での戦いか、戦闘以外で守護騎士とコンタクトか、どちらかの予定です。
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