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バカとテストと召喚獣 ~失った少年~

作者:一騎
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第二章  学園祭と......
  第十三時間目  どうしてアンタがここにいるっ!?

 
前書き
台詞から題名を取って見たら以外といいんじゃね?

と思えてしまった。

 

 
墓参り。
学校側に連絡し、わざわざ遅刻OKにしてもらったのに...

「なんでお前らがここにいるっ!?」

「なんでって言われても...」
ピンクの髪をポニーテールにし、姫路さんほどではないにしろその特徴のある部分は...って何を考えてるんだ僕はっ!?
「私たち、あなたのいる文月学園に転校することになったの」
「お願いしますお帰りください」
土下座。
「んー私の靴の裏ペロペロ舐めてくれたら考えてあげてもいいわよ?」
「どうせ舐めたところでダメとか言うんでしょ」
このドS女王め!
まぁでも、説得できる2人じゃないからな...
しょうがないか...
「せめて、墓参りくらいはさせてください...」
「じゃ、私たち、待ってますね♪」
はぁ...
墓の前まで行き、線香をあげ、手を合わせる。
(お願いだから助けてください)
頼む場所が違うのはわかってるけどやらないわけには行かなかった。
妹の方はいい子なのになぁ...。
神崎詩音、華音
僕の幼馴染だ。
最初の方は両方共純粋だったのに、中学校に入った時だろうか、華音が急に超ドSになった。
多分、ぎ○たまの沖○総悟よりもドSだと僕は思う。
いや、それどころか生徒会の○存の○鶴さんより上かもしれない。
その後、墓参りを終わらせ、2人のところへ行く。
「それにしても久しぶりですね♪」
「あーそだねー」
はっきしいって、かなりテンションが低い。
「で、なんで転校なんか」
「えっと、そ、それは秘密っ」
詩音から秘密という言葉をもらう。
はぁ、じゃ気が進まないけど華音に聞くか。
「じゃ、華音なんで転校したんだ?」
「それはねぇ、詩音が蒼空に会い――」
「キャーキャー!」
詩音が急に叫びだす。
「お姉ちゃんっ!」
「冗談よ。本当の理由は――」
「理由は?」
「誰かをいじめたくなっちゃったの♪」
「お願いしますお帰りください」
半泣き状態での土下座。
この人は悪魔か!?
「そ、そんなことより蒼空くん、転入手続き済ませたいから連れてってくれない?」
「ん?わかった」
神様、お助けください。マジで。


そんなこんなで転入手続きを済ませ、2人を帰らせるともう帰りのHRの時間を過ぎていた。
「ヤバっ!」
急いで教室へ向かう。
そして教室へ駆け込むと、明久たちがかなり深刻そうな話をしていた。
「あれ?どうしたのみんな」
「その言葉そっくりそのまま返したいけど、ちょっと深刻でね」
明久に言われる。
「深刻ってどういうこと?」
真面目な顔で聞き返す。

―☆―☆―☆―

「姫路さんの転校かぁ。それは絶対阻止だね」
清涼祭の出し物などの色々な事情を聞いてつぶやく。
雄二は何か考え込んでいる。
「そうなると、喫茶店の成功だけでは不十分だな」
「不十分?どうして?」
明久が雄二に聞く。
まぁ、僕も気になることなので、黙って雄二の話を聞く。
「姫路の父親が転校を進めた理由は恐らく3つ」
そう言いながら雄二は指を3本立てる。
「まず1つ目。ゴザとみかん箱という貧相な設備。まぁこれは喫茶店の成功でなんとかなるだろう」
言いながら指1本を引っ込める。
「2つ目は老朽化した教室。これは健康に害のある学習環境という面だ」
「1つ目が設備で2つ目は教室自体ってこと?」
「そうだ。これに関しては喫茶店の利益程度じゃ改善は難しい。教室自体の改善となると、学校側の協力が不可欠だ」
「まぁ、手続きとか必要だもんね」
「そうだ。そして最後の三つ目。レベルの低いクラスメイト。つまり姫路の成長を促すことのできない学習環境という面だ」
「まいったね。問題だらけだ」
「一つ目はまだしも、二つ目と三つ目がきついね」
「そうでもないさ。三つ目の方はすでに手は打ってあるんだろう?」
え?そうなの?
「この前、瑞希にに頼まれちゃったからね。7『転校したくないから協力してください』って。召喚大会なんて見ものにされるようで嫌だったけど、あそこまで必死に頼まれたら、ね?」
「翔子が参加するようなら優勝は厳しいが、あいつはこういった行事には無関心だしな。姫路と島田の優勝は十分あり得るだろう」
「そうだね。2人ならきっとなんとかなるよ」
「そうでもないのよね」
「「えっ?」」
島田さんの言葉にびっくりする明久と僕。
な、なんで!?
「実は召喚大会って3人組らしいの。だからあと1人足りないのよね」
あ、何だそういうことか。
だったら――
「島田さん、その問題なら明日解決されると思うよ」
「?」
島田さんは良くわからないという顔をしている。
そうか、まだ説明してなかったけ。2人のこと。

「僕の幼なじみに神崎 詩音と神崎 華音って言う双子の姉妹がいるんだけど、その両方が前の学校からこっちに転校することになったんだ。二人とも、成績はいい方だと思うし、十分戦力になると思う」

「なら大丈夫だな」
2人のことを説明し、元の話題に戻る。
「姫路と島田達が優勝したら、喫茶店の宣伝にもなるじゃろうし、一石二鳥じゃな」
「で、坂本。それはそうと二つ目の問題はどうするの?」
それは....
「どうするもなにも学園長に直訴したらいいだけだろ?」
「ああ!その手があったか!」
頷く僕。
「ここは曲がりなりにも教育機関だからな。いくら方針とはいえ、生徒健康に害を及ぼすような状態なら、改善要求は当然の権利だ」
これで、三つとも可能性有り、か。
「それなら早速学園長に会いに行こうよ」
「そうだな。学園長室に乗り込むか。秀吉と島田は学園祭の準備計画でも立てていてくれ。それと、鉄人が来たら2人は帰ったということにしといてくれ」
「じゃあ、僕も行くよ」
僕も急いで立ち上がる。
「うむ、了解じゃ。鉄人とついでに霧島翔子を見かけたらそう伝えておこう」
「アキ、しっかりやりなさいよ」
「オッケー任せといてよ」
「じゃ、行こうか」
そう言いながら、僕と雄二と明久は学園長室を目指して教室を後にした。

―☆―☆―☆―

『.....商品の.....として隠し...』
『.......こそ....勝手に....如月ハイランドに....』
学園長室の前まで来ると、誰かが言い合っている声が聞こえた。
片方は学園長だと思うけど、もう片方は...?
この、記憶の中の何かを刺激するような声、どこかで...?
「どうした明久に蒼空」
「いや中で何か話をしているみたいなんだけど」
「そうかつまり学園長が中にいるというわけだな。無駄足にならなくてなによりだ。さっさと中に入るぞ」
そこまで雄二が言ったところで、記憶の中にこんな声をする人物が浮かび上がってきた。
おいおいおい、嘘だろ?まさかそんなはず...!
「失礼しま~す」
学園長室のドアを勝手に開けて、雄二と明久が中に入っていく。
「本当に失礼なガキどもだねぇ。普通は返事を待つもんだよ」
学園長の声。
しょうがないので僕も入る。
頼む...!勘違いであってくれ...!
でも、その期待は粉々に打ち砕かれた。
アイツの一言によって。
「やれやれ。取り込み中だというのに、とんだ来客ですね。これでは話を続けることができません。.....おや?あなたは....」
そこでアイツは下品な笑みを浮かべる。
「....なんで....」
「蒼空?」
明久がどうしたんだとばかりにこっちを見たが、かまってられない。
「どうしてアンタがここにいるっ!?」
 
 

 
後書き
しゅーりょー。

年内最後のバカテス投稿です。

にしても一年掛けて十三話って...... 
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