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熱がある僕の素晴らしきデート日和

作者:ミルノ
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馬鹿でも風邪は引けました。
  ⅰ

 


「うぅ…だっる……」


 
 
 
 
小鳥のさえずりが何処からか聞こえ
カーテンの隙間から淡い日差しが降り注ぐ

なんて爽やかな一日の始まりだろう
 


…が。
僕の表情は、鏡なんか見なくとも
この朝に不似合いな 相当不細工な顔をしている事がわかった。


しかめた顔を手で覆う


小タンスの一番上の引き出しから
体温計を取り出す動作さえ辛く
無意識に口からは呻き声が漏れる
 
 
 

 
 
 
ピピピ、、、ピピピ、、、


 
 
 
 
 
しばらくして体温計が鳴った

そこに映された数字を見て
僕は溜息をついた







「9度あんじゃん……」






これは完全にアレだ
一般的に言わなくとも風邪というものだ
咳、頭痛、だるさ、寒気、熱

馬鹿でも風邪は引くんだな、としょうも無い事を
考える


ここでもう一度ベッドに潜り込んで
休みたいところだが

そうもいかない







今日はキドと買い物の約束があるのだ
何故か知らないがキドはとても楽しみにしていた

そんなキドの期待を裏切るわけにはいかない






そして何より
キドや他の団員に心配をかけたく無い。





目を瞑って深呼吸を繰り返す






「……よし。」







ゆっくりと瞼を開き
ふと目にやった鏡には赤い瞳のニコニコ笑う
いつもの僕がいた

 
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