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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OG外伝
  0478話

 ミツコとの通信を終え、早速機体を用意してあるという場所へと向かう。
 そこは周囲に人通りの少ない場所に建てられていたイスルギ重工の倉庫だった。
 ここに用意したのは、一応ミロンガ自体がまだお披露目前であるという理由もあるだろうが、やはり最大の要因は俺の存在だろうな。何しろ今回の件で大々的に……とは言わないまでも連邦軍の部隊にはミロンガがどの程度の性能を有しているのかを知らしめるのだから。
 この辺、1つの行動に幾つもの意味を持たせるミツコの政治力はさすがと言うべきだろう。
 そんな風に思いつつ指定された倉庫の中へと入っていくと、そこには1台の81式PTキャリアが存在していた。そして数人の技術者と思しき者達とSP……いや、傭兵の類か。恐らくウォン重工業か、あるいはイスルギ重工に所属している者達や雇われている者達が何らかの作業をしている。

「お前達がイスルギから言われて来た奴等か?」
「っ!? ……貴方は?」

 突然声を掛けられ、驚いたのだろう。コンテナを展開してミロンガのチェックをしていた技術者が反射的に振り返る。同時に、その周囲にいた傭兵と思しき者はこちらへと銃口を向けてくる。

「連絡は行っている筈だが? アクセル・アルマーだ。ミロンガを受け取りに来た」
「……貴方が、ですか。失礼しました。機体の方は既に準備万端ですのでいつでも使用可能です」

 自分で言っておいて何だが、そんなに簡単に俺の話を信じてもいいのか? いやまぁ、悪戯に時間を取られないと言うのは助かるのでこれ以上の追究はしないが。技術者の言葉に、傭兵が銃口を下ろしたのを確認しながら思わず内心で呟く。

「これがミロンガか……」

 コンテナの上に待機して、アイドリング状態にあるミロンガへと視線を向ける。
 頭部にあるトサカ状の部品や、機動性や運動性能を重視した為だろう細身のシルエットからは、どことなくガンダムSEEDのジン……いや、シグーを連想させた。もっとも性能は比較にもならないだろう。

「確かに運動性や機動性は高そうだが、防御力は低そうだな」
「しょうがないですよ。PTと違って敵の攻撃は回避するのを前提とした機体ですから。言うまでも無く我が社はイスルギ重工の傘下ですので、マオ社のPTよりはリオン系列により強い影響を受けています。ただ、今言ったように機動性や運動性に関しては現在ある機体の中でもトップクラスなのは保証しますよ」
「ああ。その辺には期待している。早速だが時間が無いからこのまま乗るぞ」
「ちょっと待って下さい! この機体は今言ったように機動性や運動性が高いだけにパイロットに掛かる負担も相応の物になります。操縦中にGで気絶する可能性が……専用のパイロットスーツを用意してあるので……」

 言いかけてくる研究者の言葉に小さく首を振る。

「その辺は問題無い。俺の身体能力なら30Gだろうが40Gだろうが耐えてみせるさ」

 その言葉に絶句している研究者をそのままに、乗降ワイヤーでコックピットへと乗り込む。
 まぁ、混沌精霊と化した今の俺には物理攻撃自体が無効化されるから、それこそ100Gだろうが何だろうが物理的な現象である限りは意味が無いんだが。

「システムチェック……オールグリーン。異常無しだな」

 システムチェックで問題が無いというのを確認し、片膝を付いた状態でしゃがみ込んでいた姿勢から立ち上がる。操縦系統は技術者が言っていたようにイスルギ重工のリオンのようなAMに影響を受けているのだろう。殆ど違和感無く機体を動かす事が出来た。

「武器チェック……マイクロ・ミサイル、TBGミサイルは問題無し。ビームソードも装備されてるな。ストレイト・マシンガンは……あぁ、コンテナの中か」

 呟きつつ、ミロンガを操作してコンテナの中にあるストレイト・マシンガンを取り出す。

「これで武器チェックは問題無し、と。時間も無いしそろそろ行くとするか」

 機体を動かし、1歩、2歩と歩を進める。
 ウォン重工業の技術者は何やら興奮した様子でこっちを見ているが、外部スピーカーをONにして声を掛ける。

「機体の回りをウロチョロすると危険だから離れてろ」

 その言葉に傭兵が興奮している技術者を引っ張っていくのを見ながら、ミロンガを進ませて倉庫の外へと移動する。

「さて……OG外伝の介入を開始するか」

 呟き、テスラ・ドライブを起動させて空中へと浮き上がり……

「アクセル・アルマー、ミロンガ、出る!」

 新型機という事もあり一気にバーニアを全開にするのではなく、徐々に出力を上げて行く。その速度はさすが装甲を犠牲にしてまで機動力や運動性能を求めたというだけはあり、ガーリオンやガーリオン・カスタムとは比較にならない程だ。
 そう思いつつ、テスラ・ドライブで空を飛びながら四肢の動きを確認。その反応速度を確かめる。

「……まぁ、それでもさすがにグロウセイヴァーには到底及ばないがな」

 確かにこの機体の運動性能はリオン系と比較すると上だろう。だが、現在シャドウミラーの専用機となっているエルアインスと比較した場合は同程度と言った所だ。そしてエルアインスはこのミロンガに比べるとPT出身だけあって相当厚い装甲を持つ。武器の威力に関しても、シャドウミラーの技術力のおかげで強化型エルアインス程度の威力まで上がっているし。
 いや、強化型でも原作のアーチボルドが使っていたグラビトン・ランチャーはさすがに装備していないけどな。
 結局の所、俺専用にカスタム化されたグロウセイヴァーには到底及ばない訳で……そしてそのグロウセイヴァーですら俺の反応速度に付いてこれなくなっているのを考えると、このミロンガでも全力を出す訳にはいかないんだろうな。……まさか1戦ごとにウォン重工業でオーバーホールする訳にもいかないし。
 そんな風に襲撃が行われている東京の浅草へと向かっている間に、機体のスペックを確認していく。そして数分。やがて戦闘の爆発光が起きている場所が見えてくる。……浅草だ。
 まず最初にモニタに表示されたのは、50mを越える大きさを持つ特機。コンパチブルカイザーだ。そしてそのコンパチブルカイザーが額からビームを発射して、まるで空中を泳いでいるように動き回っている複数のガロイカへと攻撃し、あるいはロケットパンチのように腕を射出している光景だった。
 既に残っている敵はガロイカが2機と……そして、近くの建物の影からコンパチブルカイザーを狙っているバレリオンの姿。だが、コンパチブルカイザーの方はその様子に全く気が付かずに空中に浮かんでいるガロイカへと額からのレーザーを発射している。
 パイロットが慣れていない為なのだろう、そのレーザーやロケットパンチはなかなか命中せずに空を貫く。
 ……いや、それもしょうがないか。確かあのパイロットは浅草に住んでいた普通の高校生だった筈だ。恩を売るには丁度いい、か。
 咄嗟にそう判断し、腰からビームソードを抜き放ち、巨体を誇るコンパチブルカイザーの懐へと潜り込み……一瞬、驚愕で動きを止めたその横を通り過ぎ、ビルの影に隠れていたバレリオンの中心部分でもある頭部を狙って横からビームソードを突き刺す。

「っと!」

 同時にテスラ・ドライブをコントロールして空中で急制動。そのままバレルロール回転へと動きを変えてバレリオンの頭部から伸びている砲身を斬り裂きながらそのまま離脱。基本的に一撃離脱戦法を行う為に設計されたミロンガとしては文句無しの一撃だっただろう。
 同時に、最後まで残っていた2機のガロイカをコンパチブルカイザーが額からのレーザーとロケットパンチで撃破するのが見える。

「さて、交渉と行くか」

 そのままテスラ・ドライブで空を飛び、コンパチブルカイザーの前へと移動して通信回線を開く。

「こちらイスルギ重工所属のムウ・ラ・フラガだ。そこの特機、聞こえるか」

 取りあえずアクセルの名前は拙いので、ムウの名前を借りる事にしておく。
 通信装置を通じて向こうへと届いている俺の声は、変声機を通じて別人の声になっている筈だ。そんな風にして暫く返事を待っていると、やがて向こうからも声が聞こえて来る。

「え? あ、この声はえっとこれか? おい、聞こえているか?」
「ああ。問題無い」
「で、あんたは誰なんだ? 見た所連邦軍の所属でもないようだが」
「さっきも言ったが、イスルギ重工所属のテストパイロットだ。試験飛行中に浅草が襲われていると連絡が入ったので急行したんだが……迷惑だったか?」
「いや、そんな事はないさ。助かったよ。……あれ? 何で声だけで向こうの顔が見えないんだ? おかしいな、ロア、どうなっている?」

 自分の中にいるロアと会話をしているコウタの声が聞こえて来るが……いや、何も言わない方がいいか。

「気にするな。今も言ったが、俺はテストパイロットでな。色々と機密があって意図的に通信モニタは音声のみにさせてもらっている。それよりも俺からも質問してもいいか?」
「あん? 何だよ?」
「そのような特機が開発されているという話は聞いた覚えが無いが、お前の所属は?」
「所属? んなもんねぇよ!」
「すると民間人が……っ!? ちっ、時間切れか」
「は? 何言ってるんだよ?」

 コンパチブルカイザーから聞こえて来る疑問の声。だが、俺はそれに返事をせずに突然現れた2機の機体へと向き直る。
 まさに雷神・風神とでも言うような、2機で1対のその機体。片方は白い髪のような物を持ち、そしてもう片方は赤い髪を持つ。大きさとしてはどちらもPTと同サイズ程度だろう。OG外伝のメイン敵組織でもある修羅が操る人型機動兵器の修羅神だ。

「何なんだ、あいつ等。まるで雷門の風神と雷神じゃねぇか。おい、ムウとか言うの。あれもイスルギ重工の試作機とかそう言うオチか?」

 困惑したようなコウタを聞き、それを否定しようとした時……再び浅草へとリオン、ガーリオン、ランドリオン、バレリオンの姿が現れる。
 ……確かにこうもAMが使われているとイスルギ重工が疑われてもおかしくないよな。その点、ミツコが手を打ったタイミングはベストだった訳か。

「ちっ、またかよ。……ん? 待てよ? リオン? おい、ムウ。もしかして今回の騒動ってお前達イスルギ重工が裏で糸を引いてるとか言わないだろうな?」
「それはないな。お前が気が付いているかどうかは分からないが、敵機にパイロットは乗っていない。全てAI制御されている機体だ。まぁ、それでもイスルギ重工が怪しくないかと言われれば何とも言えないが……俺がここに来る事になった原因がそもそもイスルギ重工のお偉いさんからの指示だからな」

 コウタへと返事をし、チラリとモニタに映っている2機の修羅神へと視線を向ける。すると、まるでその反応を感じ取ったかのように青い機体色に赤い髪をした方の機体がこちらへと視線を向ける。確かこのパイロットはフェルナンドとかいう奴だった気がするが……
 そんな風に思った時、殆ど反射的に俺はミロンガのバーニアを噴射して先程の場所から移動していた。

 轟っ!

 そう、ミロンガがほんの数秒前まで立っていた場所をフェルナンドの修羅神、ビレフォールが通り過ぎていったからだ。
 しかし、何故だ? 本来ならこいつはリオンへと攻撃を仕掛けるという流れだった筈だ。それが何故、俺へと攻撃を……いや、違うな。
 チラリとモニタに映し出されている画面へと目を向ける。そこには拳でリオンを殴り飛ばし、あるいはランドリオンを蹴り飛ばしているビレフォールの姿があった。
 その様子を見ながら、オープンチャンネルで通信を入れる。

「何のつもりだ?」

 だがそんな俺の問いには答える事無く、ガーリオンを破壊したビレフォールは次の獲物を求めて周囲を見回し……その視線が、再び俺の方。即ちミロンガへと固定される。

「っ!? 集中!」

 念動力が知らせた危機感に従い、ミロンガのバーニアを噴射させる。同時に俺へと向かって突進してくるビレフォール。そしてその突進の速度を活かして拳、肘、膝、蹴りと連続攻撃を仕掛けて来る。
 しかし精神コマンドの集中を使っている今の俺にそんな連続攻撃が通用する筈も無く、機体の各所に備え付けられているバーニアを小刻みに噴射させる事でその攻撃の全てを回避していく。あるいはガーリオンに乗っていたのなら攻撃を受けたかもしれないが、幸いこの機体は運動性の高いミロンガだ。そして最後の一撃とばかりに放たれた跳び蹴りを回避し、その決定的な隙を突くべくがら空きの胴体へとストレイト・マシンガンの銃口を向け……再びバーニアを全開にしてビレフォールから距離を取る。

「ちっ、もう1機もか。当然と言えば当然だが……」

 そう。つい先程までミロンガがいた場所に、現在はもう1機の修羅神であるヤルダバオトの姿があったのだ。……さすがに仲間、と言うか義弟をそのままやらせる訳にはいかないといった所か。
 そのまま俺と距離を取る2機の修羅神を見ながら、俺もまた同様にコンパチブルカイザーの横へと降り立つ。

「おいっ、無事かムウ!」
「問題無い。ただ、俺の予想以上にやる相手だってだけだ」
「それのどこが問題無いんだよ……ん?」

 呆れたように呟くコウタ。だがすぐに不審そうな声を上げる。それが何故発せられた声なのかは、俺にもすぐに分かった。連邦軍がこの浅草へと出動してきたのだ。多数の量産型ゲシュペンストMk-Ⅱに……そして、アンジュルグ、量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ改。即ち、ラミアとカイが。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:125
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:412 
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