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FAIRY TAIL 友と恋の奇跡

作者:紺碧の海
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第156話 殺人犯

 
前書き
駄作者07ですっ!!
FT友恋の更新はすっごい久々ッ!何でこんなに遅くなったかと言うと・・・理由は2つ。
・ネタが思いつかなかった。(←さすが駄作者07)
・FT真鼠に専念していた。
って、言い訳ですね。
今回はまたいつもと違う組み合わせのお話を書きます。今回はルーシィ&ユモ!
ルーシィ目線で書いていきます。
それでは、第156話・・・スタート!! 

 
夜のハルジオンの港。そこにとても大きな豪華客船が止まっている。その豪華客船の中にタキシードを着た男の人や色とりどりのドレスを着た女の人たちが次々に入っていく。私もピンク色のパーティードレスの裾が地面に付かないように裾を少し持ちながら、豪華客船の周りをうろうろしていた。どうして私が、お姫様みたいな格好をして、こんなところでうろうろしているのかと言うと、ちょうど3日前の事。

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ル「はぁ・・・」

ミ「どうしたのルーシィ?ため息なんかついちゃって、幸せが逃げちゃうわよ。」

バーカウンターのテーブルで突っ伏してため息をついている私にミラさんが声を掛けてきた。

ル「もう、幸せ逃げちゃってます・・・」

ミ「えっ?」

ル「お金・・・ない・・・」

高額のクエストに行っても、必ずナツやグレイやマヤがいろんな物を壊しちゃうから報酬減らされちゃうの。昨日行ったクエストも、1週間前に行ったクエストも、2週間前に行ったクエストも、全部報酬減らされちゃった。

ル「このままじゃ。今月の家賃払えないんですよ~。ミラさん、何とかなりませんか?」

ミ「う~ん・・・私はあの3人を止める事は出来ないし・・・」

当の本人たちはと言うと、

ナ「今何つった?変態氷!ポジティブ野朗!」

グ「ごちゃごちゃうるせぇんだよっつったんだよ。クソ炎!バカアホリョウ!」

リョ「少しは大人しくしろっつったんだよ。垂れ目野郎!吊り目野郎!」

ナツとグレイはリョウと一緒に喧嘩中。マヤは・・・

マ「ZZZ・・・」

テーブルの上でお昼寝中。ウェンディが毛布を持ってきて、お昼寝しているマヤの体にそっと毛布をかけてあげている。

ミ「あっ!そうだっ!」

ミラさんがパンッ!と手を叩いたかと思うと、依頼板(リクエストボード)のところに行って1枚の依頼用紙を持って戻って来た。

ミ「この依頼、ルーシィにぴったりだと思うんだけど・・・」

ミラさんが持ってきた依頼用紙を受け取る。クエストの内容は、【ミズナラ城の王女、ミハル王女の1日ボディガード 1000万J】と書かれていた。私は椅子から勢いよく立ち上がる。

ル「ミズナラ城って、あのミズナラの街のお城ッ!?」

ミ「そうよ。そのミズナラ城の王女、ミハル王女が3日後誕生日なの。その誕生日パーティーがハルジオンの港で行われるのよ。すごく大きな豪華客船でね。」

た、誕生日を海で・・・私もハートフィリア家の令嬢だったけど、海で誕生日パーティなんてやった事もないわ。

ミ「でも、1週間前にミズナラ城に「1週間後のミハル王女の誕生日に、ミハル王女の命を頂きに参上する。」ってゆう宛名のない手紙が届いたの。黒い紙に赤い字で書かれた手紙がね・・・」

く、黒い紙に、赤い字・・・そ、その赤い字って・・・血じゃないよね・・・?

ル「で、そのミハル王女の命を狙う人間から、ミハル王女を守る為のボディガードを募集中って事ですか?」

ミ「そうよ。」

私は手に持っていた依頼用紙をテーブルに置く。

ル「こ、こんな危険すぎる依頼、私に出来ませんっ!!」

ミ「報酬こんなにいいのに?」

ル「うっ・・・」

私は依頼用紙に書いてある報酬の額を見る。1000万J・・・1000万J・・・私の頭の中を1000万Jがぐるぐる回る。・・・私は依頼用紙を手に取ると、

ル「やっぱやりますっ!!」

たぶん、今の私の目は¥になっていたと思う。

ミ「それじゃあ決まりね。でも、その依頼には条件があるのよ。」

ル「条件?」

ミ「依頼用紙の一番下を見て。」

私は依頼用紙の一番下を見る。そこには【※ボディガードの条件 15歳以上20歳以下の女性2人】と書かれていた。

ル「どうして15歳以上20歳以下の女性2人なのかしら?」

ミ「ミハル王女はお父さんと弟と執事以外は極度の男嫌いなの。それに、あまり年下の人や年上の人の事は好きじゃないみたい。しかも、あまり人が大勢いるところは好きじゃないみたいなの。」

ル「なんてわがままな王女様なの・・・ていうか、人が大勢いるところが嫌いなのにどうして戦場パーティなんかやるのっ!?」

ミ「アリシア家の誕生時パーティは、先祖代々必ず船上でやるらしいの。」

このミハル王女も大変なのね。あれ?ボディガード2人ってゆう事は、

ル「私の他にも、もう1人この依頼に行くって事ですよね?」

ミ「そうゆう事。ただし、条件に合ってる人ね。」

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ル「お願い!この依頼に一緒に来てっ!!」

私は条件に合うもう1人のボディガードになってくれるよう手を合わせてお願いしていた。その相手は・・・

ユ「で、でも・・・」

ユモだった。最初はエルザにお願いしたんだけど、生憎同じ日にマスターから別の依頼を頼まれちゃって、マヤは問題を起こすからダメ。ウェンディは15歳以上じゃないし・・・他にもカナやレビィちゃん、ミラさんやリサーナにも頼んでみたんだけど、皆用事とかあって全員断られちゃったの。で、最後の神頼みがユモになったって訳。でも、ユモは悩んでる。

ユ「わ、私、あまり人を守ったりするのは苦手で・・・」

ル「何言ってるのよ!ユモは格闘技もやってるから怪しい奴なんてあっという間に殴り飛ばしちゃうじゃない。」

ユ「・・・・・」

私の言葉にユモは何も言えなくなった。私は頭を下げて手を合わせると、

ル「ユモ、お願いっ!!」

すると、ユモが小さくため息をついた。

ユ「しょうがないな~。」

ル「一緒に来てくれるのっ!?」

ユ「うん。」

私はユモの手を握ると、

ル「ありがとう!ありがとう!ありがとう!」

ユモの手を思いっきり上下に揺すった。

ユ「ル、ルルルーシィ、おお落ち着いてっ!!」

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そして、今日がミハル王女の誕生日。私は豪華客船の前でユモと待ち合わせをしているんだけど、人がたくさんいて思うように豪華客船の前まで行く事が出来ない。すると、誰かのドレスの裾を踏んじゃったみたいで、

ル「キャア!!」

私は人混みの中で盛大に転んじゃった。は、恥ずかしい//////////すると、

?「大丈夫ですか?」

私に手を差し伸べてくれた。顔を上げると、ワインレッドの少し長い髪の毛に緑色の瞳、ピシッと格好よく着こなした黒いタキシード姿の私と同い年くらいの男の人がにっこり笑っていた。

ル「あ、ありがとうございます。」

私はその人の手を握って立ち上がる。男の人は私のピンク色のパーティドレスに付いた土を掃ってくれた。

?「怪我はありませんか?」

ル「大丈夫です。あなたも、ミハル王女の誕生日パーティーに?」

カ「はい。僕はカイト。君もパーティーに?」

ル「はい。あ、私はルーシィ。」

カ「ルーシィさんか。急いでたみたいだけど・・・」

あ、そうだ、ユモと待ち合わせをしているんだった。

ル「実は、友達と船の前で待ち合わせをしていて。」

カ「なるほど。よかったら、僕がそこまで一緒に行きますよ。」

ル「じゃあ、お願いします。」

カイトは私の手を取ると、船の前まで引っ張ってくれた。この事はリョウに内緒にしておかなくちゃ・・・!

カ「ルーシィさん、着いたよ。」

いつの間にか私は船の前にいた。その近くに水色と青のパーティードレスを着たユモの姿が見えた。ユモも私に気づいたのか、こっちに向かって走って来た。ドレス着てるのに、よくあんなに速く走れるわね・・・

ユ「ルーシィったら遅いよ。どうし・・・!」

ユモは私の隣にいるカイトを見て青い顔をすると、

ユ「ま、まさかルーシィ・・・二股してたのぉっ!?」

ル「違うからっ!!」

私は慌てて否定する。

ル「この人はカイト。ここまで連れて来てくれたのよ。」

カ「こんばんは。」

ユ「な、何だ。びっくりしたぁ~。あ、こんばんは。」

ユモもカイトに短く挨拶をする。

カ「それじゃあ、僕はこれで。」

そう言うと、カイトは船の中へ入って行った。

ル「ユモ、私たちも行こう。」

ユモはずっと目を離さずカイトの事を見ていた。まさか・・・!

ル「ユモ、まさかカイトに惚れたの?」

冗談半分で言ったら、

ユ「ルーシィ、あいつ何者?」

ル「え・・・?」

ユモの澄んだ青い瞳が獲物を見つけた狼のように鋭かった。

****************************************************************************************

私とユモは今応接室のソファーに座っている。目の前にはミハル王女本人と、ミズナラ城の王、ミヤベ王と、ミズナラ城の女王、ミズキ女王と、ミズナラ城の王子でミハル王女の弟、ミヤビ王子が座っている。私とユモはソファーの上で固まっていた。

ミヤ「そんなに緊張しなくていいですよ。楽にして下さい。」

ミヤベ王が優しく言う。でも、余計に緊張しちゃう。

ル「い、いい依頼内容を、くくくく詳しく説明、し、しし、して下さい。」

口が回らなくなっている。恥ずかしい//////////

ミヤ「依頼用紙のとおり、私の娘、ミズナラ城の王女、ミハルの命を狙っている者からミハルを守ってほしいのです。」

ミズ「ミハルがお客様の前に出るのは午後8時の乾杯の時です。ルーシィ様とユモス様にはステージの陰からミハルの事を守っててもらいます。」

ミハ「よろしくお願いします。」

ミハル王女が丁寧に頭を下げる。

ル「分かりました。」

ユ「必ず、ミハル王女をお守りします。」

ミヤ「ありがとうございます。それでは、8時までここで寛いでて下さい。」

そう言ってミヤベ王とミズキ女王とミヤビ王子は応接室から出て行った。応接室には私とユモとミハル王女だけが残された。

ミハ「ルーシィ様と、ユモス様と言いましたね。」

ミハル王女が艶やかな黒い髪の毛を揺らしながら微笑んだ。ピンク色の宝石が埋め込まれたティアラとネックレス、ふんわりとしたピンクと白のシルクのドレスがすごく似合っている。さすが王女様。

ユ「ルーシィが言うセリフじゃないと思うよ。」

ミハ「あら。ルーシィ様もどこかの王女なのですか?」

ル「う~ん・・・王女じゃなくて、令嬢ですね。魔道士の。」

今はもう違うけど。

ミハ「私の命、お2人に託します。」

はい!しっかり託されましたっ!!

****************************************************************************************

午後8時。私とユモはステージの陰にいる。目の前には白い布がかけられたテーブルに座っているミヤベ王とミズキ女王、ミハル王女とミヤビ王子。ミハル王女は一番豪華なイスに座っている。

司「大変長らくお待たせしました。それでは、今夜の主役、ミハル王女に乾杯を。」

黒いスーツを着た司会者が言うと、傍にいたソムリエがミハル王女たちのグラスにワインを注ぐ。ミハル王女たちはワインの入ったグラスを持ってイスから立ち上がる。

司「それではミハル王女、お願いします。」

ミハル王女はグラスを掲げると、

ミハ「乾杯!」

客全「乾ぱーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーいっ!!!!!」

その時、船の明かりが消えた。船内は真っ暗な闇の世界になった。

客1「な、何だ何だぁっ!?」

客2「停電かっ!?」

客3「キャアアアアアアアアアアッ!!」

ガシャン!ガッシャアン!とワインの入ったグラスやご馳走がのったお皿が次々に割れる音が船内に響き渡る。

司「み、みみ皆さん!おおお落ち着いて下さぁ~いっ!!」

司会者が落ち着かせようとするけど、その声は客の悲鳴に掻き消されちゃった。ていうか、司会者も全然落ち着いてないじゃない!

ユ「ルーシィ!!」

暗闇でも、ユモが陰から飛び出したのが見えた。そうだっ!ミハル王女が危ないっ!私も慌てて飛び出した。でも、ミハル王女どこぉ~!!さっきまでは分かっていたのに~!!その時、すぐ近くでガキィィィン!!と鋭い音が響いた。ま、まさか・・・!

ル「ミハル王女!!」

私が叫んだのとほぼ同時に、船内の明かりが点いた。私の目の前には、

ル「え・・・?」

白い布がかけられたテーブルはひっくり返っていて、その近くで腰を抜かしているミヤベ王。その隣でミヤビ王子を庇うようにしゃがみ込んでいるミズキ女王。その近くで、口元に手を当てて目を見開いているミハル王女。前には、ミハル王女を守るようにして立ち、両手を顔の前に翳して氷を出したユモ。その氷には銀色に光る短剣が・・・その短剣を持っているのは、ワインレッドの髪の毛に緑色の瞳、ピシッと格好よくタキシードを着こなした男の人・・・

ル「カ、カイト・・・」

さっき私を助けてくれたカイトだった。カイトは目を見開いて、

カ「き、君は、さっきの・・・」

たぶんユモの事を言ってるんだと思う。するとユモは、ドレスを着ていると言うのに後ろ回し蹴りでカイトの持っている短剣を弾き飛ばした。剣は宙を舞いガンッ!と鈍い音を立てて壁に突き刺さった。

ル「まさか・・・あなたが、ミハル王女を・・・」

私は未だに信じられなかった。さっき、私を助けてくれたのに・・・まさかミハル王女を殺そうとしているなんて・・・カイトは右に口角を上げると、

カ「そうさ。俺がミハル王女を殺そうとしたカイト・ガドリーだ。」

不気味に笑った。って、あれ?「カイト・ガドリー」・・・どこかで聞いた事があるような・・・・?

ユ「フィオーレ王国では今最も有名な人物だよ。カイト・ガドリー。1人で殺人の仕事をし続けてきて、これまでに何人もの人を殺してきた殺人鬼。」

そうだ!先週の週刊ソーサラーでも一番目立ってた記事に載ってたわ!

カ「俺は殺人鬼じゃねぇ。殺人犯(マーダラ)だ。」

どっちも似たようなもんじゃないっ!変なところに拘るなっ!!

カ「でも、よく俺が殺人犯(マーダラ)だって分かったな。普段は顔を明かしていないのによ。」

確かに。私とユモは、豪華客船の前でカイトと話したけど、ほんの数分だった。それに、週刊ソーサラーの記事に載ってたカイトは黒いシルクハットを目深に被っていたし、よく表情が分からなかったのに・・・

ユ「胸ポケット。」

ル&カ「?」

ユ「タキシードの胸ポケットには何も入れないのが基本中の基本。入れるとしたらハンカチみたいな邪魔にならない物。でも、カイトのタキシードのポケットは膨らんでいたの。ひょっとしたらと思ってたら、本当に殺人犯だったってわけ。」

あ、あの短時間で、そんなとこまで気づいていたなんて・・・ユモってすごい!カイトはまた右の口角を上げると不気味に微笑んだ。

カ「君には敵わないや。降参(ギブアップ)だ。」

カイトは静かに両手をあげた(ホールドアップ)

カ「そういえば、さっき名前を聞いていなかったな。」

ユモは何回か瞬きをした後、両手を構えて冷気を溜めて、氷で妖精の尻尾(フェアリーテイル)のギルドマークを造形すると、

ユ「私はユモス・クオリナ。妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔道士よ。」

カイトは一瞬驚いた表情をしたけど、またすぐに不気味に微笑むと、

カ「妖精の尻尾(フェアリーテイル)か。覚えておくよ、ユモス・クオリナ。それと、ルーシィさん♪」

ユモの後ろにいた私に向かってウィンク。ちょ、ちょっと吐き気が・・・すると、カイトが床に向かって何かを投げた。すると、それが破裂して白い煙が出てきた。

ユ「え、煙幕ッ!?ゴホッ!ゴホッ!」

ユモや私、ミハル王女たちや客の人たちも咳き込む。

カ「今回だけは見逃しといてやろう。だが、次こそは人間の命を頂に参上する。覚えておけっ!妖精の尻尾(フェアリーテイル)ッ!ハハハハハハハハハッ!!」

カイトの笑い声が船内に響き渡った。煙が晴れた時には、すでにカイトの姿は船内になかった。

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ハプニング満載だったミハル王女の誕生日パーティー終了後、私とユモは報酬の1000万J手に家に(ユモの場合は女子寮)向かっていた。ヤッタ~♪ユモと2人で分けても500万J!!また私の目は¥になっていると思う。

ル「それにしても、ユモの名推理すごかったわ~。」

ユ「ルーシィが、カイトと会ってくれたから分かったんだよ。」

そういえば私、よく殺されなかったわね。

ル「そういえば、またあいつ現れるのかしら?」

ユ「さぁ?私的には現れないでほしいけど、話の内容はすべて駄作者07次第だからね。」

たぶん、聞こえてるんじゃないかな・・・?(バッチリ聞こえてますっ!! by07)そんなこんなで、私は今月の家賃を無事払える事が出来ました。よかったよかった。 
 

 
後書き
第156話終了ですっ!!
久々に書いたから変になってないかな?駄文・誤字など見つけましたらどんどん指摘して下さい!
次回はFT友恋のオリキャラ説を新しく書き直そうと思っております。
お楽しみに~!! 
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