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魔法少女リリカルなのは ~黒影の死神~

作者:白鳥才牙
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『第二話』

 拓斗side

俺は高町と別れた後、家に向かって全速力で走っていた
理由は高町から聞いた話の内容だ
『そろそろ良くなってもいいのにけががいっこうに良くならない』彼女が言うには医者はそう言ったらしい
それが問題なのだ




















  ―――<アイツ>だ―――






間違いないと思う。症状は例の一つに似ている
早く対処しなければ高町の父親は直に死ぬだろう





そのことを知れてよかった。
そう考えながらも着いた二階建て自宅の中に飛び込み、自室に入る
部屋二ある家具は机とベッドだけ、それ以外何もない
俺は机に置いてある丸く黒い宝石のネックレスに話しかけた

「起きろソウル、仕事だ」










[やれやれ、久しぶりの仕事かよ。もう少しゆっくりしていたかったぜ]

宝石を点滅させ喋りながらこちらに飛んでくるネックレス―――ソウルを掴み首にかける

「それじゃ、行くぞ」
[はいよ、マイマスター]

そう話し合いながら、窓を飛び出し、いつ間にか日が暮れ、暗くなった闇夜へ飛び込んだ











 第三者side

時刻は11時過ぎ
海鳴にある病院の月明かりが差し込む一室
その部屋のベッドには一人の男性が眠っていた
男性の体はひどく傷つき、けががない部分を見つける方が困難だった


「よっと」

その部屋に一つの影が窓から入り込んだ

「やっとついたな」
[『やっとついたな』じゃねえよ!ここまで来るのにどんだけ経ったと思ってやがる!?約4時間だぞ!?だから俺の言うこと聞けって言ったんだよ!!]
「別にいいだろ時間はかかったが着いたんだから」
[よくねぇわ!!な~にが『俺のカンがこっちが正しいと言っている』だ!?海鳴横断したじゃねぇか!おめぇはいつもはしっかりしているのになんでこういうときだけ迷うんだよ!?]
「あ~悪かった、悪かったよ」
[俺の言うこと聞いていれば20分くらいで着いたわ!なのにてめぇはいつもいつも肝心な時に―――]

胸元の黒い宝石点滅しているネックレスと言い合いをする影……………周りから見ればとても危険な人物だろう。痛い目で見られるのは必至だ
だがこの部屋にいるのは影とネックレス、そして眠っている男性の二人と一つだけだ。誰からも痛い目で見られることはない
まぁ、この影も人がいればこんな言い合いをすることはないだろうが

「―――わかったから少し黙ってろ、そろそろ始めるから…」

影がそう言った瞬間その部屋の室温が下がった気がした。ネックレスも黙ってじっとしている


ベッドの男性を影が見据え、男性の額に右手をかざす

突然、影を中心に黒い―――漆黒の光が広がった

魔法陣―――そう言うのが正しいだろう。魔法陣は輪の中に六芒星が描いてありそれが漆黒に輝いていた


「―――我、魂を誘いし者也―――」


影は呟き始める。それは呪文にも、詩にも聞こえた


「―――この者、まだ死にゆく運命(さだめ)にあらず―――」


その声は、とても優しいものだった


「―――この者、未だ果たすべき運命に有り―――」


その声は、とても温かいものだった


「―――汝が魂、再び器に宿りて生を成せ!」


言い終えると同時に、漆黒の光が部屋を包み込んだ










光が治まると男性に変化があった
けがは多くが治っていて深かった傷も大分浅くなっていた
顔色もいくらか良くなっていた

「……ふぅ、うまくいった」
[おい、大丈夫か?]
「あぁ、平気だ。……まだやるべきこともあるしな」


影はネックレスの言うことに答えながらも部屋の隅を睨みつける





なにかがいた
それをあえて言うのであれば ―――闇黒―――
ただそこにあってあらゆるものを呑み込む闇黒


影は闇黒を睨みつつネックレスを握りしめ、呟いた

「ソウル……トリガーオン」

呟きとともにネックレス―――ソウルが輝き姿を変えていったものを握りしめた

それを闇黒に向ける

「邪魂……拘留」

その言葉とともに闇黒は引き寄せられるようにじりじりと影の方へ進んでいく
そして影の持っている姿を変えたソウルに触れるとそのまま吸収された











 拓斗side

「お仕事終了っと……」

邪魂を拘留し終え、ソウルを待機状態に戻しそう呟いた

[じゃ、俺は眠るから]
「あぁ、お疲れ様」

ソウルに返事をすると宝石が普段よりも輝きが小さくなった。ソウルがスリープ状態になった証拠だ

(さて、俺も帰るとするか)

そう思い窓に手をかけ










「君は……誰だ?」










背後の男性―――高町父の声がした
 
 

 
後書き
第二話載せました
またも駄文になってしまいました
できるだけマシになるよう日々努力します




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