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エターナルトラベラー

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番外 NARUTO編 その3








意識が覚醒する。

「ここ…は?」

「アオ、起きた?」

気が付けば連合本部のベッドの上に寝かされていて、周りにはソラをはじめ、久遠、クゥが心配そうに控えていた。

「負けた…か。ソル、クゥ助けてくれてありがとう」

『問題ありません』
「なーう」

「何があったの?アオが負けるほどの相手が居たって事?」

「ああ。参ったよ、まつろわぬ神やカンピオーネもかくやと言うほどの相手だった」

「それほどなの?」

「性質変化や形態変化の攻撃を吸収してしまうんだ。さらにスサノオを使う上に木を操る忍術を使う」

「うちはなの?それに木遁って事?」

「だろうね、さらにその木遁で出来た分身は桜守姫でないと分身か本体かの餞別が出来ないほどに巧妙な上に本体と同じ術を使う」

「耐久値は?」

「影分身とは比べ物にならないだろうね。更に穢土転生の特性で死なない上に無限のチャクラで襲ってくる」

と、俺の言葉を聞いてソラも難しい顔をする。

「勝てるの?」

「スサノオを抜けそうに無かったからシューター、バスターは使わなかったが、バインドを吸収しなかったのが引っかかる。輝力で出来たスサノオは吸収されたんだけどね」

単純にやらなかっただけで吸収できるのかもしれないが。

「さらに厄介なのが完成体スサノオだ」

「ああ、それは私も見えた。余波で山を斬り飛ばしていたからね…あれはやっぱり次元が違う能力だよ」

「あれに対抗するにはこっちも完成体を使うしかないが…まぁ、一度バラバラになるまで殺した上で、蘇る前にエターナルコフィンで氷付けにするか、ミストルティンで石化させればどうにかなるかもしれない。アテナ姉さんの魔眼なら楽だっただろうに…」

「喚ぶ?」

「最後の手段で」

「そうだね」

「それと、相手の瞳術だ」

「万華鏡?」

「いやあれはおそらく輪廻眼だったよ」

「輪廻眼?」

て何だっけ?と言う顔のソラ。

「写輪眼の最終到達点。全ての瞳術の祖であり、俺達では使えなかったね」

「そう」

「眼力は相手の方がおそらく上だし、幻術系は効果が薄いかもしれないね」

どうにも厄介な相手だ。

「ソラの方は?」

どうだったと問いかける。

「化物みたいに強い敵は居なかったよ。ただ、アオが倒れたってソルから聞いて後退中に抜けてきちゃったけれど」

大丈夫かなぁとソラが言う。

「俺が倒せなかった奴に出くわしていたらかなりまずいだろうね。綱手さま達は?」

「少し前に厳しい顔で出て行ったよ」

「そうか…」

時間を教えてもらえば俺が倒れてから結構な時間が経っていた。


段々本部内も騒がしさを増してくる。戦争も大詰めのようだ。

「十尾が復活しただとっ!?」

「なにっ!?」

「だが、八尾と九尾はまだ捕まっていないはずだろうっ」

「そんな事知らねぇよっ!」

怒声と喧騒が響き渡る。

なんか凄くやばい状況っぽいね。

さて、俺の身体もどうやら回復したようだし、俺達も行こうか。

てくてくと本部内を歩き、司令室を横切ると、どこか悟ったような声で掛けられる呼び声。

「おう、お前らも運が悪いな」

そう、奈良シカクさんが言う。

「はぁ…」

「後数秒で十尾の攻撃でこの本部は壊滅する。何処にも逃げ場は無い」

「はぁっ!?」
「っ!?」

なに悟ってんのよっ!もっとテンパって足掻こうよっ!

脱出までの時間は恐らく足りない…転移も間に合わない。

クロックマスターで過程を省略しても逃げられるのは全員とは行かない。それにどこにどこまで逃げれば良いのかの判別が出来ないのでは使えない…なら、受けきるしか手は無いよなっ!

「ソラっ!」

「うんっ!」

「クゥもう一度ユニゾンだっ!」

「なぅっ!」

すぐにクゥとユニゾン。

「死にたくなければこっち来いっ!」

「何を言っているんだ彼らは」

既に諦めたようないのいちさんがシカクさんに問う。

「彼らにはまだ何か足掻ける力があるのかもな。彼の言うとおりにしよう」

皆急げよっ!

「「紋章発動っ!」」

輝力を練って地力を上げた後、俺とソラはスサノオを発動させると、それを合一させる。

「これはっ…スサノオか?」

本部に居た忍数名を何とかスサノオ内に取り込むと、急いでスサノオを作り上げる。

俺のスサノオにソラのスサノオを纏わせて強度を強化、ヤタノカガミを三方向へと展開し、防御を固めると後は気力の勝負。

ガンガン輝力を合成し、純化させ圧縮しスサノオに纏わせていく。

そして爆音。


着弾した何かは本部施設を跡形も無く消し飛ばし、その衝撃がスサノオを揺さぶり、辺りを真っ黒なチャクラで覆い尽くされ、それが何もかもを消失させていくのを全力を注いでスサノオで防御する。

「まだまだっ!」
「うんっ!」

さらに紋章を強化、溢れる輝力を全て防御に回すと、どうにかその衝撃全てを耐え抜いたようだ。

「し、しんどい…」

「過去此処までの攻撃は化学兵器か魔導兵器くらいのものだったと思う…」

耐え切った後に周りを見渡せばそこには荒野が広がるばかりだ。

「これは…桁違いだな」

俺達が居たお陰で生き残ったシカクさんが呟く。

「だが、助かった。向こうは本部が潰されていると思っているだろうし、第二波は無いな」

「感知水球は潰されてしまったがな」

と、いのいちさん

「命があっただけでもめっけもんだ。…さて、それじゃぁ」

「ああ、俺達も戦場へと行こうか。子供達だけに任せては置けん」

と、大人たちが纏った所で、さて俺達も戦場へと行きますかね。ヒナタ達を助けにね。

それは古い約束。







空を飛び、戦場に到着すると何やら十本の尾を生やした巨大な球根をつけた化物と忍連合が戦っている。

「なかなかナイスなタイミングで俺達も駆けつけたみたいだね」

「うん。かなり劣勢と見えるよ。あの化物…十尾はかなり神性が高い見たい。まつろわぬ神と言われても頷いてしまいそうなくらい」

「だね、あれは忍者と言えど人が太刀打ちできる物では無いか……さてでかいのを一発お見舞いしてやろう」

「うん」

『エターナルコフィン』

ソラが準備する魔法で、準備段階の内から外気温が下がっていくのが肌で分かる。

『ミストルティン』

俺も石化の魔法を準備する。

「久遠は周りの警戒よろしく」

「わかった」


魔王すら殺したこの二つの魔法、さてあの化物はどうか。

ソラが反射鏡を射出し、十尾を取り囲むと、魔法の準備も完了だ。

「凍てついてっ!」

振り下ろしたルナの先にある魔法陣から凍結の魔法が発射され、それが反射鏡で乱反射し十尾へと命中。みるみる凍らせていく。

忍び連合を襲っていた十尾の動きは凍結により止まる。

下の忍連合の人達は何が起こったと上を見上げているが、とりあえず次は俺の番だ。

「石化の槍、ミストルティンっ!」

打ち出された銀光は幾つもの枝に別れるように分裂し、凍結した十尾へと突き刺さり石化させれば、最後は駄目押しとばかりに粉々に砕くまで。

ブレイカークラスの魔法は周りの忍者達を巻き込むので、スサノオの十拳剣にシルバーアーム・ザ・リッパーを纏わせて直接斬りに行くが、現れたのは完成体スサノオ。

「やらせんっ!」

二本のカタナを前面に押し出して俺の一撃を受けるつもりのようだが、今回はかなり本気で強化してある。幾らスサノオとは言え受けきれるとは思うなよっ!

「はっ!」

気合と共に完成体スサノオをぶった切る。

「なにっ!?」

しかし、マダラの驚愕は一瞬。素早く印を組むと、木遁忍術を発動させた。

「木遁・木龍の術」

地面から現れた像のような鼻を持つ龍が4匹這い出て俺のスサノオに撒きつき動きを縛り上げる。

「しかもこれ、輝力を吸っているっ!?」

縛り上げるだけではなく、どんどん輝力が吸収されていく。

どんだけだよっ!マダラァ

「ロード・アルテミスの矢」

背後でソラがアンリミテッドディクショナリーを起動し、チャージに時間が掛からずに高威力の攻撃を選択肢構えるのは銃口。

ちょっ!?やりすぎじゃない!?

ソラが以前ジョン・プルートー・スミスからコピーした権能。

一ヶ月に六発しか撃てないと言う制限はあるものの、全弾発射で七日七晩消えない炎が辺りを埋め尽くすと言う。

忍者達は大丈夫だろうか…

放たれた銃弾は、しかし十尾に着弾する事は無く、忽然と姿を消してしまった。

「っ!?」

まさか消されるとは思っても見なかったソラも若干慌てている。

「木遁・花樹界降臨」

木龍で俺を縛りながらも更に印を組み、マダラは花樹界降臨をやってのけた。

石化した十尾を囲むように樹木が生え、更についでとばかりに忍連合へと襲い掛かる。

その濁流を止めたのは突如現れた蛸足のような尻尾を尾持つ巨大な牛の化物と、九つの尾を持つ巨大なキツネだ。

その二匹が巨大な黒い塊を吐き出して樹界にぶつけるとようやくその樹界の勢いが止まった。…が、この術は雪崩のような枝葉を止めるだけでは駄目なのだ。

呼吸と言う、人間では止める事が出来ない生理現象に花粉は紛れ込み、体内へと侵入するとその身を蝕む毒を撒き散らしているのである。

この技はかなり卑怯だ。

効果を知らなければ初見での対処など出来はしない。

結果、バタリバタリと忍連合の忍達が倒れていく。

牛とキツネも消えてしまっていた。

遅れて巨大なナメクジが口寄せされると、その身体を塩に溶かされたかのように分裂させ、忍達へとへばりついていくのが見えた。

吸血蛭か?いや、忍連合からの口寄せのようだったし、攻撃では無いだろう。

しかし、大本を叩かなければ花粉は舞い続ける。

俺はスサノオを消すと、絞まる木龍から抜け出し、タケミカヅチを使用する。

視点での範囲を設定し、極大のプラズマを花粉をはき続ける巨大な蓮のような花を次々に炭化させていく。

「風遁・大突破っ」

あらかた燃やし尽くすと、ソラが風遁であたりの花粉を吹き飛ばす。これで何とかなるか…

いや、ならないか。

まだ気を失っているのが殆どの忍連合に向かって、蟻を吹き飛ばすか如く完成体スサノオの刀を振るおうとしているマダラ。

「させないよっ」

ぐっと力を入れて紋章を発動、更に強化し練りこんだ輝力で俺も完成体スサノオを作り上げる。

真っ赤な龍鱗の鎧を着込んだ武者が現れる。

俺はスサノオを操りマダラのスサノオを横合いからタックルするように弾き飛ばし、忍連合から遠ざける事に成功した。

ズザザーっと木々が倒れこむ音を鳴り響かせて両スサノオが着地、対峙する。

「完成体まで操れるとは、少し見くびっていたなつくづく楽しませてくれる」

その威力は自分自身が知っている。俺も完成体スサノオを相手にする日が来るとは思わなかったけどねっ!

攻撃力はシルバーアーム・ザ・リッパーがある分上であり、断てぬ物は無いと思うが、相手にはあの木龍がいる。捕まれば形勢逆転してしまう。

十拳剣を突きたてても、チャクラの引っ張り合いに成るだけであり、相手の吸収スピードが勝れば一気に追い詰められてしまう。

うーむ…倒せる気がしない…がしかし、それが勝てないとイコールではない。

俺はスサノオの左手にもう一本の十拳剣を現すと今回はヤタノカガミを構えない、完全攻撃体勢だ。

さらに…

「鬼人化っ」

大量の輝力を使い、スサノオを強化。

「木遁・木龍の術」

木龍のことごとくを二本の十拳剣にて打ち払い、マダラのスサノオに迫る。

マダラのスサノオが二本の剣を振るい、山すらも斬り飛ばす斬撃を放ってくるが、俺はガードすらせずに突き進む。

「血迷ったか」

そんな訳ないじゃないか。

今のこのスサノオは一種のスーパーモード。大量の輝力と共に限界まで強化されたスサノオはマダラの斬撃なんてものともせずに突き進む。

とは言え、ダメージが無いわけじゃないから斬られた所は深々と切裂かれているが、構成を解除されるほどではない。

マダラのスサノオに取り付くと、圧倒的な攻撃力を持って腕を捥ぎ、胴をなぎ払ってスサノオを駆逐するが、やはり接近すればそれだけ木龍を回避できなくなり、マダラのスサノオを消し去り、マダラを掠めた所で此方も木龍に捕まってしまった。

その時の衝撃で担いでいた大きな瓢箪型のうちわが宙を舞う。

「無駄な事を…」

つぶやくマダラだが、このスサノオの猛攻すらフェイクなのだ。

俺はマダラのスサノオの構成を解き、この距離まで接近できれば良かっただけだ。

「クゥ!煙幕」

『なうっ!』

ソルの排気口から黒い煙が立ち込め辺りを包み込むとスサノオを消し、裏万華鏡写輪眼・桜守姫(おうすき)を発動。その瞳力でマダラが本物かどうかを確かめる。

どうやら木分身や影分身ではないようだ。ならば…

『リストレクトロック』
『ストラグルバインド』
『クリスタルケージ』

すぐさま俺はありったけの捕縛魔法を行使する。

「これで捉えたつもりか?」

マダラは天道を使いそのことごとくを弾き飛ばすが、これもフェインク。

素早く印をくみ上げると、俺は時渡りの禁術を行使、空間に孔を空けた。これが本命。

死なないし、倒せない。だが勝てない訳ではない。この場所から永遠に追放できれば負けではないのだ。

「これはっ…!?」

此処に来てようやくマダラにも焦りが見える。

ソルの刀身にシルバーアーム・ザ・リッパーを行使するとその刀身が銀色に染まった。

更にクロックマスターで接近すると、孔に落とす角度で斬りつける。

「あああああっ!」

「だが、まだ甘いっ!」

マダラが身体を捻ったために胴に食い込んだソルの刀身。まだ両手が無事なら印を組めると思ったのだろう。だが問題なく能力を発揮。シルバーアム・ザ・リッパーの能力…触れたものを切り裂く能力でマダラを八つ裂きに切裂いた。

「なにぃっ!?」

驚愕の声を上げるマダラ。

「ソルっ!」

『クリスタルケージ』

孔を包み込むように結界で囲い込み、塵一つ逃さないように厳重に封印すると、マダラは虚無の孔へと飲みこまれ消えていった。

くるくると空から落ちてくるうちわを掴む。

まだ油断は出来ない、速く孔を塞がなければ。

「倒せなくても勝つ方法は幾らでもあるんだよっ!」

その後、孔を完全に塞ぎきるとドッと疲れが襲い掛かる。

あー…かなりの輝力を使ったからな…魔力もオーラも結構やばいか?

さて、ソラの方はどうなっただろうか。









「アオっ!」

アオのスサノオがマダラのスサノオを押し倒す形で転がっていく。

追いかけたい気持ちもあるが、アオならあの十尾の破壊を望むはず。

私は十尾の破壊をと考えるが、私の攻撃を飲み込んだ相手の術。桜守姫を発動して見ていたから分かる。あれは時空間忍術だ。

私の攻撃を着弾前に何処か別の時空へと消し飛ばしたのだろう。

遠距離攻撃は効果が薄いか…なら…

と私はアンリミテッドディクショナリーを開くと、ページをめくり、以前ギルガメッシュから頂いた神造兵器を取り出し、構える。

形状は剣と言うよりも筒のような形をしていて、人間にはどういった構造をしているのか理解できる代物ではない。

これは世界を引き裂いたと言われている神具。

円柱の中の螺旋が回転し始めると空気を取り込むかのように軋み出す。

「久遠は危ないからここにいて」

「ん…」

コクリと頷いた久遠を確かめてから私は一直線に十尾へと空から落下するように掛けた。

「火遁・爆風乱舞」

私の進撃を阻むように火遁が爆風を伴って渦を巻き襲い掛かってくるが、抗魔力Aの前では効果がない。

爆炎が止むと眼前に一人の男が躍り出る。片目は写輪眼で、もう片方は紫色の年輪をしている。

今度は私を直接時空間忍術で飛ばそうと考えたようだけど、それもAランクを超えていない。こいつが私の攻撃を消し飛ばした犯人だ。

「なにっ!?」

驚いている所を私は構わずと神造兵器を振りかぶる。

「天地乖離する開闢の星・エヌマ・エリシュっ!」

振り下ろすと刀身から世界すら裂く一撃が放たれる。

「くそっ!十尾なら耐えられるか?」

なんて言いつつ、彼は時空間忍術で自身の身体を別次元に置こうとするが、それが一つの世界ならエヌマ・エリシュで斬ってみせる。

「え…?」

閃光、そして爆発。

時空間忍術を打ち破る事は出来たようだが、それにより減じたために十尾にたどり着く頃にはバスター程度の威力にまで減じていた。

もう一撃っ!と十尾を見れば、石化された身体にひびが入っていく。

ピシピシピシとガラスが割れるように亀裂が広がりそして破裂。

「倒した…?」

しかし、外装をはがすように中から獣形を取り戻した獣尾の姿が現れる。

一回り小さくなったようだが、その分その力は更に圧縮されてしまっているようだ。

現れた十尾はその口を広げて咆哮。

『グオオオオオオオオオオっっっ!』

余りの爆音に耳を押さえるほどの衝撃だった。

なるほど、第三ラウンドだね。









「ぐあああああっ!?」

「カカシ先生大丈夫!?」

いきなり左目を押さえ、うずくまるカカシに走りより、症状を見ようとするサクラ。

「いきなりどうしたんだってばよっ!」

「カカシ先生が突然苦しみ出したのよ」

「いったい何が…」

左手で左目を押さえつつ、どうにか意識を保つカカシ。

「カカシ先生…その目は…」

サクラが見れば左目から血が流れ、眼球がつぶれてしまっているようだ。

「オビトと俺の神威は同じ空間で繋がっていた。その空間が崩壊した時のバックファイヤと言う事なのだろう」

「それって…?」

「オビトがやられたと言う事だ」

「なっ!?誰がやったんだってばよっ!」

ナルトが声を荒げる。

「多分だけど、アオくん達だと思う」

と、ナルトの言葉を聞いてヒナタが答えた。

「アオ?誰だそいつはっ」

「覚えてないかな…私と同じ班だったんだけど」

「なんとなく覚えてるんだけど…あんまり印象が無いってばよ。影が薄かったんじゃないのか?」

「ナルトくん…」

あまりの言い様にヒナタがしぼむ。

「オビト…」

敵であった旧友に言葉を無くすカカシ。しかし、状況は未だ改善されていなかった。

『グオオオオオオオオオオオっっっ!』

突然地の底から響くような唸り声にも似た鳴き声が響き渡る。

「これはっ!?」

「なんだってばよっ!?」

戦いはまだ終わらない。 
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