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万華鏡

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第四十八話 文化祭の準備その三

「制服だってスカート凄く短いしね」
「まあ私達も最近短いけれど」
「それでもよね」
「アニメの制服は凄いからね」
「アニメキャラは狙い目よ」
 客寄せの視点からだ、部長は言うのだった。
「そっちもよかったら着なさい」
「いえ、あまり」
「あまり着ようと思いません」
 これが一年生達の返答だった、だが。
 二年生の娘達はだ、余裕の笑顔でこう言うのだった。
「いいわね、普通にコスプレ出来るし」
「それじゃあよね」
「今回はどの服を着るか」
「どのキャラのコスプレになるかね」
 それをだ、楽しみにしているのだった、先輩達は。
 琴乃はその先輩達特に部長を見てだ、首を右に捻りながら四人に問うた。
「この部活に一年いたら私達もああなるのかしら」
「ううん、なれる自信はないわね」
 景子はその琴乃の横からこう応えた。
「笑って露出の高い衣装とかコスプレ出来る様にはね」
「ゆるキャラはね」
 それはどうだったかとだ、琴乃は言う。
「顔見えなかったから」
「誰かわからなくてね」
「普通にゆるキャラになれたから」
 問題なかったというのだ、だが派手なステージ衣装やコスプレはというと。
「顔、出るからね」
「それが問題よね」
「それで脚や胸元出すから」
「抵抗あるわよね」
「景子ちゃんのお家にあるね」
 ここでだ、琴乃は景子を見て言った。
「巫女さんの服だと」
「露出ないからね」
 萌えだ、しかし露出はないというのだ。
「平気だけれど」
「露出があるとね」
「そうよね、心配よね」
「そもそもうちの部長さんって」
 軽音楽部の部長、彼女はというと。
「すぐに無茶するから」
「あの人ならスクール水着で演奏とかね」
 それもだというのだ。
「言いそうよね」
「普通にね」
 そうした無茶も言ってそしてやりかねないというのだ、彼女達も自分達の部長の無茶ぶりがわかってきている。
 それでだ、琴乃は今度は彩夏を見て言うのだった。
「彩夏ちゃんなんか特にね」
「私は?」
「そう、特に言われそうよね部長さんに」
「どうして私なの?」
「だって、胸がね」
 実際にその胸を見つつの言葉だった。
「大きいから」
「だからなの」
「部長さん大きな胸もお好きだから」
 それでだというのだ。
「言ってきそうでしょ」
「確かに、今のところ言われてないけれど」
「気をつけてね、彩夏ちゃんに特別に言ってきそうだから」
「わかったわ、警戒しておくわ」
「というかうちの部長さんって何かとな」
 どうかとだ、美優も言う。
「アイディア出してそれを実行に移すけれどな」
「企画と行動が伴う人よね」
「それ自体はいいけれどな」
「その企画がね」
 どうもだというのだ。 
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