ヘタリア大帝国
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TURN109 モスクワ攻防戦その五
「間違いなくな」
「これまで以上の広範囲のですね」
「そしてビームやミサイルもだ」
その数もだというのだ。
「かなりのものだ」
「ではここは」
「下手に敵の射程内に飛び込む必要はない」
「こちらは進まないのですか」
「正面からはな」
こう言うのだ。
「それはしない」
「ではここは」
「全軍で敵の左翼に回る」
「左翼にですか」
「そうだ、そこにだ」
「敵の左翼ですが」
そこはどうなっているか、秋山は敵の布陣を見て言う。
「中央にソビエト軍がいて彼等の右翼にはドクツ軍がいます」
「そして左翼にはだな」
「イタリン軍がいます」
彼等も来ているのだ、数自体は多い。
「彼等が」
「そうだ、その彼等を攻める」
「ソビエト軍ではなくですか」
「流石に彼等も同盟国の軍を撃つことは出来ない」
ベラルーシならやりかねないがジューコフは流石にそこまでは出来ないというのだ。
「後が厄介だからな」
「如何にソビエトでも外交は考えねばなりませんね」
「そういうことだ、だからだ」
それでだというのだ。
「ここはイタリン軍を攻めよう」
「彼等に恨みはないですが」
「少し攻め方を考えてな」
東郷はここでこうも言った。
「俺もイタリンは嫌いじゃないしな」
「そうですね、私もです」
「彼等をいじめるつもりはない」
イタリア兄弟もいる、それ以前に東郷はいじめは大嫌いだ。
「ここは攻めてだ」
「彼等には逃げてもらおう」
イタリン軍は敵が来ればそうしれくると呼んでだ。
「ここはな」
「逃げてもらいますか」
「どのみち逃げるだろう」
イタリン軍の常としてそうするというのだ。
「そう思うがどうだ」
「そうですね、イタリン軍の話を聞いていますと」
秋山も言う。
「確かな提督がいない場合は」
「逃げる、しかも今のイタリン軍の提督達はな」
「イタリアさん達の妹さん達はおられませんね」
イタリン軍で数少ないまともな提督達がだというのだ。
「ですからここは」
「攻撃を仕掛ければな」
逃げる、そうなるというのだ。
「それで敵の一翼を崩そう」
「わかりました」
秋山は東郷の言葉に頷く、そしてだった。
枢軸軍はソビエト軍の正面には向かわず素早く迂回してそのうえで敵の左翼、イタリン軍に向かった。そのうえで突き進む。
「なっ、敵が来たブーーーー!」
「そんな筈ないブーーー!」
「僕達はただいるだけでいいって言われたブーーーー!」
実際にジューコフとロシアは彼等にはこう言っていた。
「枢軸軍怖いブーーーー!」
「ここは速く逃げるブーーーー!」
枢軸軍は彼等から見て正面と左翼から来ていた、それを見てだった。
慌ててソビエト軍の方に逃げた、これにはだった。
ソビエト軍も驚いた、ラトビアが言う。
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