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レインボークラウン

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第七十九話

                第七十九話  出来た薬は
 今田先生と今日子先生はその出来た薬をどうして確かめるのか、そのことについてはすぐに知り合いの病院の先生に尋ねた。
 先生達に尋ねられたお医者さんはこう答えた。
「そうですね、それでは」
「それでは?」
「それではといいますと」
「はい、丁度知り合いに風邪をひいている人がいまして」
 それでだというのだ。
「今からその人に飲んでもらいます」
「いきなりですけれど」
「それでもいいんです」
 お医者さんは全く動じることなく返す。
「先生達が作られたお薬ですよね」
「そうですけれど」
「それなら大丈夫です」
 何の心配もいらないというのだ。
「ですからすぐに使わせてもらいます」
「それで確かめて下されるのですね」
「そうです」
 まさにその通りだというのだ。
「今から」
「わかりました、それじゃあ」
 今田先生も応えた、そしてだった。
 今田先生と今日子先生が作った風邪薬はお医者さんの知り合い、丁度風邪をひいている人に使われた。その翌日。
 お医者さんは先生にこう言った。
「一粒でした」
「一粒飲めばですね」
「それで一晩寝ましたら」
 それでだというのだ。
「完全に治りました」
「そうですか」
「かなり風邪にいいものを使われたのですね」
「漢方のものも含めて」
 そうしたとだ、今田先生も答える。
「そうして作りましたから」
「成程、だからですか」
「有害なものは入れませんでした」
 副作用の危険があるものもだ。
「一切」
「それは何よりですね」
「高麗人参も入れました」
「それですね」
 お医者さんは高麗人参と聞いてすぐにそれだと言った。
「高麗人参が最も効いたと思います」
「他にも大蒜や生姜も」
「余計に強烈ですね」
「だからですね」
「はい、一発で効いたと思います」
 それだけの効果があったというのだ。
 こうして先生達が作った風邪薬の効果は確かめられた。だがここで問題点もありそのことも指摘された先生だった。


第七十九話   完


                2013・11・8 
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