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魔法少女リリカルなのは 在り来りな転生記

作者:秋陽
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第十六話 時空管理局

 時刻は夕方俺とテスタロッサそしてアルフは地上から遥か高く、建物の上に立っていた。
 テスタロッサといえばそこで自分のデバイスバルディッシュの様子を確認している。あの表情を見る限りバルディッシュの状態は良好のようだ。

「感じるね。アタシにもわかる」

 唐突にそう言い放つアルフ。恐らくジュエルシードのことだろう。
 少しだけだが俺にも、もうすぐこの近くで発動しそうなジュエルシードの存在がわかる。

「うん、もうすぐ発動する子が近くにいる」

 さっきまでのこともある。普通にこの歳の子だったら挫けてもおかしくないはず。なのに、テスタロッサの目にはまだ諦めないという闘志が伺える。
 だとしたら俺に出来るのはテスタロッサにできるだけ負担をかけないようにすることだけだろう。そんな決意をする俺だった。



 「来たか……」
 少し経ち、ジュエルシードが発動した反応がする。この方向は公園だろう。

「じゃあ、行こう」

 テスタロッサがそう言うと同時に、俺達はジュエルシードが発動した場所に向かう。
 すると公園に差し掛かったところで感覚が変わる。

「これは……結界か!」

 俺がそう叫んだところで全員が臨戦態勢をとる。そして目の前にいるのは勿論……

「あの木のバケモノがジュエルシードの影響を受けたやつだな」

 少なくとも俺の知識ではこの地球上にあんな木の姿をしたバケモノはいない。

「だろうね。とりあえず……」

 そう言うとともにテスタロッサはあれに向かって攻撃を仕掛ける。
 相手がどの程度なのか見る一撃なのだろうが十分な威力はある。勿論あのバケモノにもダメージを与えられると思った……が、あのバケモノはバリアを出して身を守ってしまった。

「バリアなんて貼れる奴もいるのかよ」
「いっちょまえにバリアなんか貼る奴もいるんだねぇ」
「今までのより強いね……それにあの子もいる」

 俺達は各々の感想を抱きながら目の前にいるバケモノよりも目の前の高町たちを確認する。そこには勿論ユーノ。そしてあの佐倉もいる。
 先ほどの攻撃でこっちの存在に気づいたのか高町と佐倉がこちらを振り向く。それと同時に木のバケモノが自らの根で攻撃を仕掛けてくる。ありがたいことに現在攻撃が向かっているのは高町たちだけのようで、俺達の方には攻撃が届いてこない。
 高町は空に、佐倉は根の間を走ることで攻撃をいなす。空と陸に別れられたせいか奴も攻撃の的がうまく絞れず攻撃を当てられない。
 その間に俺とテスタロッサは攻撃態勢に移る。

「アークセイバー。行くよバルディッシュ」
「行くぜセレネ。ブレイク・カノン」

 そう叫ぶとともテスタロッサはブーメランのように飛ぶ光刃を、俺は二挺を合わせた強力な一撃を放つ。……が根によって威力が削がれたのか、奴のバリアによって攻撃が防がれてしまう。
 そこを狙ったかのように上空にいた高町がディバインバスターを奴に叩きこむ。どれもこれも強力な一撃ではあるが奴のバリアを貫通するには至らない。

「貫け轟雷!」
『Thunder smasher』

 テスタロッサの掛け声とともにバルディッシュから雷のような攻撃が放たれる。
 この攻撃すらも耐えるかと、俺と佐倉は攻撃態勢に移るが、そんなことはなく奴はジュエルシードを吐き出して普通の木に戻っていった。
 お互いはあれだけの攻撃を奴に叩き込んだあとだというのに間髪入れずにジュエルシードの封印にとりかかる。

「ジュエルシードシリアル7!」
「封印」

 掛け声とともに強い光が発せられ俺達は怯んでしまう。がそれと同時にジュエルシードが封印されたことを確認する。
 そしてジュエルシードが封印されたところに高町とテスタロッサの二人がいるということは……。
 ジュエルシードを中心に二人は封印するために変形させていたデバイスをそれぞれ基本形態に戻す。
 俺がテスタロッサの方に増援に行ってもこいつがついてきて面倒になるだけだろう、なら……

「かかってこいよ。相手してやる」

 俺に出来るのはできるだけこいつを挑発してこいつをこの場に釘付けにすることだ。
 俺達は同時にお互いのデバイスを取り出し、佐倉が切りかかってくるのに合わせて弾を何発か打ち込もうとする。

「ストップだ!」

 そんな声とともに、もう一度強い発光がテスタロッサたちの方で起こる。
 何事かと俺と佐倉は戦闘を中断してそちらの方を見る。すると、なんと二人の間にさっきまではいなかった男が一人、二人の攻撃を止めて立っていた。
 突然のことにテスタロッサたちは勿論アルフや佐倉も驚きを隠せないでいる。俺もこのようになることを知らなかったら驚いていたのだろう。
 あいつ確か時空管理局の……

「時空管理局執務官のクロノ・ハラオウンだ! 詳しい事情を聞かせてもらおうか」

 時空管理局というのは軍隊・警察・裁判所の組織が統合された巨大な組織である。つまりは……俺達にとって一番面倒な相手のお出ましだ。
 
 

 
後書き
お久しぶりです。秋陽です。
覚えている方はいるのだろうかというほどの久しぶりの更新なのですが……本当にすみませんでした_(._.)_
学校行事が終わったらテスト期間、テスト期間が終わったら学校行事という……完全に学生の生活をなめきってました。
今日からはある程度時間が作れると思うので少しずつ更新を心がけていきたいです。

新たな人物の登場、大地たちのこれからは果たして……

誤字脱字指摘、感想等お待ちしております。 
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