ソードアート・オンライン ~白の剣士~
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尋ね人
前書き
短めデス( ̄ー ̄ゞ-☆
俺はまたアルモニーのいる精神空間のなかにいた。ちなみにこの精神空間というのは俺が勝手に呼んでいるものだ。
「やはり、君の予想した通りだったな」
「ああ、まさかとは思ってはいたが・・・」
「どうする、このままでは恐らく・・・」
「わかっている、その時は何とかするさ」
何とかする。
その言葉が今はどれだけ無責任なものかはわかっている。人はすべてを救えるわけではない。常に救われる者もいれば間に合わず消えてしまう者もいる、それはこの仮想世界でも同じものだ。それを最初知らない甘い考えでいた俺のせいで仲間を死なせた。そして確信した、『自分はすべてを守れる英雄でもなければヒーローでもない』と。
しかし、それでも・・・。
俺は拳を握りしめ、精神空間を後にした。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
俺は目を開けると教会の中に戻った。言い忘れていたが、最初あの空間に入って以来色々と練習し今では目を閉じればあの空間に行けるまでになった。行く回数が増えたためかどうやらコツが掴めてきたらしい、このままいければいつかはいちいち空間に行かずとも頭の中の声だけで会話することができそうな気がする。
さて、話を戻そう。俺たちは昨日気を失ったユイを連れて教会に戻った。その翌日、教会に一人の女性プレイヤーが現れた。名はユリエールと名乗り、先ほどからキリトたちが話を聞いている。
「どんな感じだキリト?」
「どうやら軍の勢力が増したのはここ最近らしくてな、その台頭としてきたのが・・・」
「キバオウという男です」
キバオウ・・・、第一層攻略会議にいたあの関西弁のヤツか。そういやアイツ、俺やキリトみたいなβテスター組を随分と嫌ってたな。まったく・・・。
「随分と堕ちたもんだなァ、あの関西弁ヤロウ・・・」
「会ったことあるの?」
「まあな、それでそのキバオウがどうしたんだ?」
「この前の軍のプレイヤーで構成したパーティー覚えてる?」
「ああ、コーバッツたちの」
「それを行かせたのがキバオウって人なんだって」
「ハア!?どういうことだよ!?」
「軍の不満を抑えるためにやったキバオウの無茶な博打らしい」
「それで失敗した、と・・・」
ユリエールさんは静かにうなずいた。
「いかにハイレベルと言っても、もともと我々は攻略組の皆さんに比べれば力不足は否めません。結果、パーティーは敗退、隊長は死亡という最悪な結果になり、キバオウはその無謀さを強く糾弾されたのです。もう少しで彼を追放できるところまで行ったのですが・・・」
ユリエールさんはそこで一旦きると唇を噛んだ。
「三日前、追い詰められたキバオウは、シンカーを罠に掛けるという強硬策にでました。出口をダンジョンの奥深くに設定してある回廊結晶を使って、逆にシンカーを放逐してしまったのです。その時シンカーは、キバオウの「丸腰で話し合おう」という言葉を信じたせいで非武装で、とても一人っダンジョン再奥部のモンスター郡を突破して戻るのは不可能な状態でした。転移結晶も持っていなかったようで・・・」
「三日前、か・・・」
右手を顎に添え、俺は考える。ユリエールさんは「いい人過ぎたんです」とぽつんと呟いた。
「お会いしたばかりで厚顔きわまるとお思いでしょうが、どうか、私と一緒にシンカーを救出に行ってくださいませんか?」
俺は悩んだ。正直、助けようにもこと人が本当のことを言っているのか分からない。もし、嘘だとすれば昨日の仕返しという線もあり得る。
それはキリトも同様だった。
そんな中ユイはカップから顔を上げ、俺たちに言った。
「だいしょうぶだよ、ママ。その人嘘ついてないよ」
「ユ・・・ユイちゃん、そんなこと、判るの?」
ユイは小さく頷いた。
「うまく言えないけど、わかる・・・」
そう言ったユイの頭をキリトは撫でて言った。
「疑って後悔するよりは信じて後悔しようぜ。行こう、きっと何とかなるさ」
「相変わらずのんきな人ねえ」
アスナは苦笑しながら言った。
「ごめんね、ユイちゃん。お友達探し、1日遅れちゃうけど許してね」
「ありがとうございます。なんとお礼を言っていいか・・・」
「それは、そのシンカーってヤツを助けてからにしましょう」
俺はそそくさと準備を進める、そして久し振りに白のコートに身を包むと
「大事な人なんでしょ?」
「はい・・・」
「よし、そういうことならキリト、アスナ、エリー。俺たちの最初の仕事だ」
「仕事?」
そう、一時退団しているものの今の俺たちは血盟騎士団のメンバーである。
そして俺はあのコロシアムでの決戦の後、ヒースクリフに提案した新しい部隊の結成。
「俺たち、血盟騎士団の新部隊」
その部隊の名は、
「《ハーモニクス》の!」
後書き
どもども、久しぶりの投稿となりました。
恐らく今年最後の投稿となるでしょう。読者の皆さん、
シ「来年も変わらず!」
エ「私たちの応援!」
筆、シ、エ「「「よろしくお願いしまーす!!!」」」
筆「それでは皆さん、また来年!!コメント待ってまーす!」
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