ソードアート・オンライン『明星の勇者』
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カイン=滝井海斗=浅野祐也
ザーフィアス城 謁見の間
カイン「おいおい、なんの冗談だ?」
シリカが短剣を突きつけてきたことに内心、動揺したが平然を装う。
シリカ「とぼけないでください…カインさん…あなたはこの街に一番乗りしたときに…どうしてこの街の名前を知っていたのですか?」
カイン「それは、街の表記を見たからだよ…疑うところなんてなかったろ?」
シリカ「はい、それだけなら…ですがあのときの驚きようは疑問だったんです、そして…何故、あの隠し通路を知っていたのか…どうして、ソーサラーリングが必要だと言ったのか…」
カイン「その答え…もう出てるんだろ?」
シリカ「…あたしはカインさんが運営側の人間だと思ってます」
カイン「…確かにその答えが妥当だな…でも残念ながら運営側じゃない」
シリカ「それで…納得いくとでも?」
カイン「いかないだろうな…だからこそ…俺の正体を言ったとして…君は耐えられるか?シリカ…」
シリカ「どういう意味ですか?」
カイン「シリカ…二次小説とかでよくある転生者って知ってるか?」
シリカ「はい、それがどうしたんです?」
カイン「俺は…
その転生者…生きた死者なんだよ」
シリカ「…え?な、なにいってるんですか?」
カイン「ふざけてる…と思っただろ?でも本当なんだよ、俺は…浅野祐也は一度死んでいる…」
浅野祐也…その名は俺の転生前の名前だ
シリカ「た、例えそうだとしても、カインさんがこの街を知ってることは関係がありません」
カイン「と、思うだろ?でもそうじゃないんだ…前世の記憶のなかにこの街が出てくるゲームがあってそれをやって覚えていたからさ」
シリカ「っ!だからこの街のことを一番に熟知していた…」
カイン「それだけじゃない…このボーディブラスティアやザギ…そして俺が扱うOSSの技も全てがそのゲームにあったものさ…全部神に与えられたものなのさ…力も…時間も…この命も…」
シリカ「そんな…そんなことって…!」
シリカはケルベロスダガーを持った手を下げて俯いてしまう…
カイン「そういうことだ…悪いがこれで俺はいかせてもらう…シリカは宿に戻るといい…」
そういって俺はシリカの横を通りすぎて謁見の間を出ていく。
カイン(これでいい…死人は…生きてる奴等を助ければそれでいい…例えそれが…好きになってきまった、シリカを遠ざけるとしても)
俺は…カインでも…滝井海斗でもない…死人の浅野祐也なのだから…
第十八層 クオイの森
カイン「はあっ!」
俺はザーフィアスを後にしてフィールドに出て…デイドン砦には立ち寄らずにデイドン砦から西にあるクオイの森を進んでいた。
出てくるモンスターもオタオタといったテイルズのモンスターで恐らくこれはデュークが言っていた神からのデータが原因だろう。
カイン「…安全圏内か…」
クオイの森を先に進んでいると…安全圏内にたどり着き、そこはゲームではユーリとエステルが一休みした場所だ。
カイン「くっ!やばい…こんなところで…眠気が…」
俺は溜まっていた疲労によってその場に倒れてしまいそのまま意識が遠退いていった。
後書き
どうも~ウイングゼロです!
正体を明かしたカイン…果たしてカインとシリカの仲がぎくしゃくしてきたなかカインは単独でクオイの森に訪れ途中の安全圏内にて気を失ってしまう。
果たしてカインの運命は…!そしてカインとシリカの恋の行方もいかに!
それでは次回にお会いしましょうさいなら~
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