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ヘタリア大帝国

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TURN104 謎の女その一

                    TURN104  謎の女
 枢軸軍はソビエト軍とドクツ軍は圧倒していた、戦局は彼等に有利に思えた。
 それはキャロル達も見ていた、そのうえでこう話すのだった。
「あたし達もやるわよ」
「そうだね、やってやるよ」
 アメリカ妹がそのキャロルに応える。
「ドクツ軍の第六世代の艦艇は強いけれどね」
「適わない相手じゃないわよ」
 だから大丈夫だというのだ。
「兵器の質はね」
「後は戦術だね」
「二倍以上いるから」
 キャロルもこのことは忘れていない、それでここでは真剣な顔になって言う。
「無理せずに守っていくべきかしらね」
「積極的に守るんだね」
「機動力を使ってね」
 これがキャロルの守り方だ、攻撃的な性格の彼女は守る時も艦隊を積極的に動かしてそのうえで守るのである。
「そうしようね」
「あたしもその方がいいしね、ただね」
「うん、そうね」
 キャロルは今度は怪訝な顔になってアメリカ妹に応える。
「敵の動きがね」
「本当に何処かで見たことがあるわね」
 アメリカ妹も海賊の動きを見つつ応える。
「誰かしら、あれは」
「祖国ちゃんでもないし」
「僕はここにいるぞ」
 そのアメリカから言って来た。
「僕もその海賊の動きには既視感があるがな」
「うちの艦隊の動きじゃないのか?」
 ダグラスも連合軍の相手をしながら海賊達の動きを見て言う。
「似てるんだがな」
「ドクツの艦艇にガメリカの動きをさせている感じだな」
 アメリカもそう見ていた。
「妙な動きだな、これは」
「本当に欧州の海賊な?この連中」
 キャロルはこうも思った。
「何か引っ掛かるわね」
「あまりそんな気がしないわね」
「ええ、何なのかしらね」
 謎の海賊達に多くの者が疑問を感じていた、だが。
 枢軸軍は海賊達をその射程に入れた、アルビルダはそれを見て早速アイスランドに対して威勢よくこう叫んだ。
「よし、撃つぞ!」
「了解」
「そして敵の左右に展開して攪乱するぞ!」
「守ることは守るんだ」
「私もキャロルと同じだからな」
 つまり陣を敷いて守るのではなく機動力で攪乱しつつ守るというのだ。
「そうするぞ」
「わかった、じゃあ付き合う」
 こう話してそのうえでだった。
 アルビルダは敵艦隊にビーム攻撃を浴びせる、だが。
 その瞬間にだった、海賊達は素早く散開してアルビルダとアイスランドの艦隊の攻撃のダメージを最低限に抑えたのだ。
「!?これは」
「速い」
「今枢軸軍みたいな動きをしたぞ!」
「海賊の動きじゃない」
 アイスランドは今の即座の散開から即座に察した。
「これは」
「軍隊の動きだ」
「海賊はこの場合散開せずに一旦下がるから」
 散陣を組むことはしないのだ、海賊は。
「こんな海賊は見たことがない」
「おかしいぞ」
 アルビルダは直感的にこのことを察した。
「どういった連中なんだ?」
「本当に何処かで見た感じよ、この動き」
 今の動きからもだ、アメリカ妹はいぶかしむ顔で言った。
「何処の誰なのかね」
「気になるわな、まあここはね」
「あたし達もだね」
「仕掛けましょう」
 こう言ってそしてだった。 
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