とある蛇の世界録
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第二話
前書き
焼き鳥登場
放課後になった
私はイッセー、祐斗と共に部室に向かっている
最近ではアーシアもクラスに馴染み、数人の友人ができたようだ
少し心配ではあったが、あの様子を見る限りその必要は無いだろう
「部長の悩み?」
「そう、最近部長に元気が無いのはイッセーくんも気づいていたでしょう?」
確かに元気が無い
「おそらく、グレモリー家に関する事だろう
どれだけ考えても答えなど出てこないぞ、絶対な」
私がそう言うと二人共押し黙る
少し不憫だったので、補足をする
「まぁ、部室に行けば分かるだろう」
さきほどからよく見知った奴の気配を感じる
イッセーと祐斗はよく分からないといった様な顔をする
しかし部室の扉の前に着くと、祐斗の顔つきが変わる
「! 僕がここまで来て気づくなんて・・・」
残念だがお前程度では到底及ばないよ
よく分かってないイッセーと緊張した顔の祐斗をおいて
私は扉を開く
そこにはリアス、小猫、朱乃とアーシア
そして銀髪のメイド、グレイフィアが居た
明らかに不機嫌なリアス、どことなく冷たい雰囲気の朱乃
部屋の片隅にちょこんと座っている小猫
そして、かわいらしくおろおろしているアーシアを一瞥し
グレイフィアに話しかける
後ろで祐斗が「まいったね」と漏らしたが気にせずに
「久しぶりだな、グレイフィア」
グレイフィアは綺麗なお辞儀をして
「はい、お久しぶりです。ミ、朧様」
おい、そっちの名前で呼ぶなよ。
目で訴えると、口元だけで分かりました、と返してきた
そしてイッセーの方へ近づき再び綺麗なお辞儀をした
「初めまして、私グレモリー家に仕えるグレイフィアと申します。
以後、お見知りおきを」
イッセー、目線を下へやるな。厭らしい
「は、はい。こちらこそ。俺は兵士の兵藤一誠といいます」
それを聞くと眉を片方ピクリと動かすグレイフィア
「リアス様、彼があの?」
「ええ、そうよ」
赤龍帝の篭手のことか。グレイフィアも目で呆れてる
まぁ仕方が無いなその辺りは、イッセーは悪魔になって日が浅いから
「まぁ、そのくらいにして。今日は部活の前に大事な話があるの」
「お嬢様、私が話しましょうか?」
その申し出を断るリアス
「実は―――」
その瞬間だった。急に床の魔方陣が輝きだす
この紋様は・・・
「―――フェニックス」
祐斗が呟く
輝きが増し、人影が現れると同時に、魔法陣から炎が噴出した
私はそっと、アーシアを陰に隠す
アーシアにはきついだろうからな
案の定アーシアは私の袖をきゅっ、とつかむ
心配ないと笑いかけるとぎこちないながらアーシアも笑い返して来た
中から出てきたのは、どこかにいそうな売れないホスト風の男だった
「ふぅ、人間界は久しぶりだ」
そして男はリアスの方を向き、口元をニヤリと歪めた
「愛しのリアス、会いに来たぜ」
愛しの? こいつの目は腐っているのか?
だが男は気にせずリアスに近づいていく
「さて、リアス。早速だが式の会場に行こう。もう日程も決まっているんだ」
こいつ、私をここまでイラつかせるとは。相当の屑だな
「離してちょうだい、ライザー」
リアスがライザーという名の男の手を振り払う
完全に怒ってるだろ、何故気づかない
いや、気づいてやってるのか? だとしたらなおさらたちが悪いな
「お前、女の子に対してその態度はなんだよ」
まったくだ、だがお前が言うな。イッセー
「あ? 誰お前?」
こいつ・・・殺してやろうか・・・
「俺はリアス先輩の兵士の兵藤一誠だ!」
「ふーん」
・・・・・・・・・
「お前は誰だよ」
「なんだリアス、俺の事下僕に話してないのか?」
「話す必要なんてないでしょ」
「はは、手厳しいね」
嫌いなだけだろう
「兵藤一誠様」
グレイフィアが加わる
「は、はい」
緊張しすぎだろ、イッセー
「この方はライザー・フェニックス様。純潔の悪魔であり
古来から名を残す、フェニックス家の三男になります」
「そ、そうなんですか」
「そしてグレモリー家次期当主の婚約者になります」
なるほど・・・やっと完全に把握できた
「リアスお嬢様と婚約なされているのです」
「えええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッッ!!!!!??」
うるさいな、イッセー
後書き
こういう男嫌いなんですよね
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