ヘタリア大帝国
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TURN101 偽帝その七
「面白そうだな、その提督は」
「じゃあ捕虜にしてか」
「会って話を聞きたい」
こう東郷に言うのである。
「是非な、頼めるか」
「わかった、どちらにしろ人材は必要だ」
東郷は人材面から考えていた。
「あの艦隊を壊滅させて提督を捕虜にしよう」
「頼む、とはいっても私は人体実験の類はしない」
「生物実験自体がだな」
「そんなものはもうコンピューターで出来る」
その模擬実験でだというのだ。
「私もそうされましたので」
久重は自分の口から言った。
「津波様はこれでも動物愛好家なんですよ」
「それはいいことだな、ではまずはだ」
「捕虜にしてくれ」
平賀はまた久重の口から話す。
「頼むぞ」
「了解した」
こうして東郷はウナギが何者かまだわからないが彼女を捕虜にすることにした、そうしてなのだった。
枢軸軍はまずはソビエト軍の突撃を受けた、それを避けつつだ。
鉄鋼弾攻撃に移る、その時に。
ウナギの艦隊に昇順を合わせる、ネルソンは部下に告げた。
「では我々がだ」
「はい、その謎の敵艦隊をですね」
「仕留めるのですね」
「そうする」
こう告げるのだった。
「ビームが効かないからといって無敵という訳ではない」
「その通りですね、我々もそうでしたし」
「ビームは防げていましたが」
それでもだったのだ、彼等にしても。
「潜水艦の魚雷にはしてやられました」
「しかし今度はですね」
「我々がそうする番だ」
魚雷、即ち鉄鋼弾攻撃を仕掛けるというのだ。
「そうしよう」
「了解です、それでは」
「あの艦隊に接近して」
「取舵と同時に側面から鉄鋼弾を放つ、そしてそのまま反転離脱する」
「わかりました」
部下達も応える、そしてだった。
ネルソン艦隊は彼の命令通りすぐに取舵を取りそのうえで鉄鋼弾を放った、無数の魚雷がウナギ艦隊に襲い掛かり瞬く間に全艦を行動不能にした。
東郷はそれを見てすぐに命じた。
「よし、あの艦隊のクルーを全員捕虜にしろ」
「わかりました」
「他の艦隊は引き続いて攻撃だ」
ソビエト軍全体をだというのだ。
「次のターンxで決める、いいな」
「そうしましょう」
秋山が応える、そうしてだった。
枢軸軍は次の総攻撃でソビエト軍を退けた、この戦いでの切り札であるウナギ=バウラーが敗れてはどうしようもなかった。
彼等は今回も撤退するしかなかった、かくして今回のラーゲリでの戦いも枢軸軍の勝利に終わったのだった。
そしてウナギは東郷、平賀との面会の場を用意された。二人はウナギからの話を聞いてまずは驚いた。
「まさかクローンだったとはな」
「長官も予想していなかったか」
「ああ、全くな」
平賀は表情はないがその言葉の意味は驚きのものだった、その言葉で東郷に対して久重の口から返したのである。
「予想していなかった」
「そうか」
「クローン技術のことは知っている」
平賀にしてもそうだというのだ。
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