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ヘタリア大帝国

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TURN100 マッドサイエンティストその五

「使わねばなりません」
「そうですか、それでは」
「それで今回もですね」
 ここで出て来たのはベラルーシだ、ジューコフの乗艦である巨大戦艦のモニターにゲーペの横に出て来た。
「総攻撃ですね」
「そう厳命されています」
 ジューコフは直立不動の姿勢でベラルーシに答えた。
「同志カテーリン書記長に」
「わかりました、それでは」
「はい、それでベラルーシ殿もですね」
「勿論私も戦わせて頂きます」
 それが為に前線に来たというのだ、カテーリンに言われてのことではあるが。
「そうさせて頂きます」
「そうされますか」
「ベラルーシ殿は私と共に行動してもらうことになっています」
 見ればベラルーシの左腕には腕章がある、秘密警察の腕章だ。
「そうなっていますので」
「全てはお兄様の為に」
 ベラルーシの顔に凄みが宿った。
「働かせて頂きます」
「お願いします、それでは」
 ジューコフも応える、ベラルーシは秘密警察に属しているのでそれでゲーペと共にいるのだった。
 ジューコフはあらためて前線を見る、その彼に今度はコンドラチェンコが言って来た。
「じゃあやりますか」
「うむ、まずはヘリを出してだ」
 カテーリンの厳命通りにである。
「それからだ」
「パイプオルガンですね」
「今回もそれでいくか、だがな」
「どうもあの攻撃を見切られていますね」
「散陣で対抗してくるからな」
「あれで来られると攻撃をかわされるんですよね」
 コンドラチェンコも困った顔で言う。
「全く、敵も馬鹿じゃないですね」
「そうだな、だから彼等にシベリアを奪われた」
「少し戦術を考える必要がありますかね」
 ここでこうも言うコンドラチェンコだった。
「これからのことを」
「そうかも知れない、だが今はだ」
「はい、パイプオルガンですね」
「それでいく」
 こう隻眼の顔で言った。
「ではな」
「はい、それじゃあ」
 コンドラチェンコも応えるしかなかった、そして。
 ソビエト軍はまずはヘリを放った、小澤はそれを見てすぐに東郷に言った。
「それではです」
「今から艦載機を出撃させるか」
「攻撃目標はまずはヘリです」
「そしてだな」
「次に艦艇です」
 優先順位はそうなっていた。
「そうしますので」
「わかった、それではな」
「はい、では」
 すぐにその艦載機達が発艦する、そして。
 彼等はまずそのヘリ部隊にミサイルを放つ、その時だった。
「いいか、まずはだ」
「はい、ミサイルは全てですね」
「敵のあの変わった艦載機に向けるんですね」
「ヘリというらしいがな」
 艦載機部隊の隊長が部下達に言う。
「どうやらな」
「ヘリ、ですか」
「あれはそう呼ぶんですか」
「ドクツで開発されていたらしいな」
 隊長も既にこの話を聞いて知っている。
「それがソビエトに伝わってだ」
「こうしてですか」
「俺達の前に出て来たんですね」
「そういうことだ」 
 まさにそうだというのだ。 
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