ヘタリア大帝国
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TURN100 マッドサイエンティストその四
「通常の艦載機とは違うとのことですが」
「速度は艦載機よりも遥かに劣ります」
リディアはまず速度から話す。
「ですが宙で停止したり前後左右に垂直に動くことが出来ます」
「おい、それ凄くないか?」
ランスのヘリのその能力を聞いて言った。
「そんなのが敵にあるのか」
「はい、そうです」
「まずいな、それは」
「ですがその操縦はかなり難しいです」
リディアはここでこう話した。
「前後左右に垂直に動くことも、速度を速めてそうすることも」
「動かすのは艦載機より難しいんだな」
「相当に、少なくとも相当な熟練者でないと使えません」
「それならどうということはありませんね」
小澤はここまで聞いてこうリディアに述べた。
「艦載機でミサイルで攻撃すれば」
「あっ、わかりました?」
「はい、ヘリは艦載機には弱いですね」
「対艦攻撃はかなりのものですが」
だがそれでもだというのだ。
「艦載機との戦いはどうにもなりません」
「ではまずはヘリを狙いましょう」
小澤はその作戦をすぐに決めた。
「そして艦隊を丸裸にしてからです」
「敵の艦隊への攻撃ですね」
「ヘリはミサイルで撃墜しまして」
小澤はその戦術を具体的に話していく。
「それからビームや爆弾で艦艇を攻撃しましょう」
「何か話がとんとん拍子で進むな」
フランスは小澤とリディアのやり取りを聞いて言った。
「いいことだな」
「そうですね、敵が新兵器で来ましても」
フランス妹がその兄に応える。
「いい流れでいきますね」
「人材が多いんだな、やっぱり」
フランスは作戦が進むことをこう分析した。
「だからだな」
「そうですね、では私達も」
「御前は機動部隊だからな」
「はい、まずはヘリを攻撃します」
「頼むな、それじゃあな」
「お任せ下さい」
こうしてまずは機動部隊から艦載機が放たれることになった、対するソビエト軍ではジューコフがゲーペに問うていた。
「それで同志ゲーペ」
「はい、ヘリ空母ですね」
「ヘリ部隊の本格的な運用になりますが」
「お任せ下さい、訓練は積んでいます」
それは既にだというのだ。
「充分に動けます」
「運用もですか」
「大丈夫です、対艦攻撃はお任せ下さい」
「ではまずはヘリを放ちますう」
「お願いします、同志ジューコフ元帥」
「それでは、ただ」
「ただとは」
「ヘリは艦載機に弱いかと」
流石はジューコフだった、既にこのことを見抜いていた。
そしてこのこともだ、彼はもう見抜いていた。
「そして操縦は艦載機より難しいですね」
「それは確かに」
「普通に動かせても実戦にはどうかです」
「ではヘリは」
「少し考えるべきとも思いますが」
これがジューコフの考えだった。
「私としましては」
「ですがヘリ部隊の投入もです」
「同志カテーリン書記長のお考えですね」
「だからです」
絶対者であるカテーリンの厳命だ、それ故にというのだ。
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