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紅眼の銀狼が幻想入り(アカメノギンロウガゲンソウイリ)

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第十一章 禁断の少女

人里。

幻想郷には、妖怪が多く生息しているが人間の集落もある。

ここがそれである。

そして今、ここで暴れている少女が一人…。

「あはははは!!みんなみんな壊れちゃえ!!」

少女は弾幕を繰り出し、人里を破壊している。

「やめないか!!」

銀牙は少女を止めに入った。

「君がレミリアお嬢様の言ってた妹さんだね!?お姉さんが心配しているよ!!早く帰るんだ!!」

「何よあんた。いかにも私が悪魔の妹、フランドール・スカーレット。でも帰らないわよ。あいつは私の事なんて何もわかっちゃくれないんだ!!」

フランは弾幕を放ってきた。

ドドドドドド…。

「くっ…。君と戦う気はない!!どうか帰ってきてくれ!!」

「うるさい!!禁忌『レーヴァテイン』!!」

突如、フランの左手から巨大な一本の紅い剣が現れる。

「消えちゃえ!!」

フランが剣を振るうと、剣から弾幕と剣撃が飛び出し、銀牙を襲う。

ズバアアアア!!

銀牙は攻撃を避けながら、言った。

「くそ!!やるしかないのか!!」

銀牙は仕方なくスペルカードを取り出した。

「スペルカード!!凍符『パーフェクトフリーズ』!!」

宣言と同時に無数の弾幕がフランに襲いかかる。

ガガガガガガ…。

「ふん!何よこの攻撃!!かすりもしないわ!!」

その瞬間、銀牙はフランに急接近し、土手っ腹にパンチを入れた。

「くらえ!!」

ドゴッ!!

強烈な突きを食らったフランはその場に倒れこむ。

「ぐ…。女の子を殴るなんてひどいじゃない…。」

「あ…。ご…ごめん…。」

「もう怒ったわ!!秘弾『そして誰もいなくなるか?』」

フランが技を使うと、フランが消え、弾幕だけが残される。

ブワアアアア…。

「なんかヤバい雰囲気…。」

弾幕は一斉に銀牙を襲う。

「まずい!!恋符『マスタースパーク』!!」

銀牙はマスタースパークを発動した。

ゴオオオオオ…。

これでいくつかは相殺できたが、弾幕はまだ残っている。

「しまった!!よけられない!!」

銀牙は弾幕を避けきれずにいくつか被弾してしまった。

「ぐあああああ!!」

「さすがのお兄ちゃんでもあれはよけられなかったみたいね。」

フランが霧とともに現れ、言った。

「これで終わりよ!QED『495年の波紋』!!」

フランがスペルカードを宣言し、里を覆い尽くすほどの大量の弾幕が現れる。

「さようなら。」

フランが言うと、弾幕は銀牙に迫った。

「くっ…。」

銀牙は回避を試みる。

しかし、銀牙の実力では、この無数の弾幕を避けるには至らなかった。

「くそ!!霊符「夢想封印」!!」

銀牙は夢想封印で相殺しようとする。

ガガガガガガ…。

二人の弾幕がぶつかり合う様は壮観。美しかった。

「無駄よ!弾幕の数が違うわ!!」

「くっそぉーーーー!!」

フランの弾幕は銀牙に至った。

ドガアアアア!!

弾幕をくらった銀牙は、その場に崩れ落ちた。

倒れた銀牙にフランが近寄る。

「あなた…名前は?」

「紅狼…銀牙だ…。」

名前を聞かれた銀牙は名乗る。

「銀牙…ごめんね。私、目が覚めたわ。私、あいつの所に戻る。戻ってちゃんと謝るわ…。」

「あぁ、えらいぞフランちゃん。でもお姉ちゃんをあいつ呼ばわりしちゃだめだよ。」

「馬鹿…私よりよわいくせに。」 
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