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ヘタリア大帝国

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TURN99 シベリア侵攻その十

「そして鉄鋼弾もだ」
「今回は一斉射撃ですね」
「そうだ」
 その通りだとだ、モニターに出た福原に答える。
「そうする」
「普段とは違いますね」
「鉄鋼弾での攻撃の仕方も色々だ」
「機動力を活かしたものもあれば」
「一斉射撃で弾幕を張るやり方もある」
 それが今だというのだ。
「ではいいな」
「わかりました」
 福原もその言葉に頷く、そしてだった。
 枢軸軍は即座に艦載機達を出した、そして攻撃範囲に入った瞬間に。
 ソビエト軍の艦艇に襲い掛かった、艦載機の数では圧倒的だった。
 上から、横からソビエト軍の艦艇に迫りビームやミサイルを次々と浴びせる。それを受けて艦艇が次々に炎に包まれる。
 中にはエンジンをやられ動きを止める艦もある、攻撃はかなり激しかった。
「戦艦オルロフ撃沈!」
「ユスポフ大破!」
「第二十艦隊が壊滅しました!」
「第百一艦隊戦線から外れます!」
「そうか」
 ジューコフはそれを受けてただこう言うだけだった、確かに損害は増えている。
 しかしカテーリンの命令は絶対だった、それで。
「このまま前進を続ける」
「そうですか」
「さらにですね」
「どうも艦載機の数が増えて質がよくなっているな」
 第八世代の大型空母は艦載機の数がさらに増えている、そして艦載機にしても第八世代のものになっているのだ。
 それでだ、その攻撃力もだというのだ。
「満州戦よりもダメージが多い」
「損害が一割を超えています」
「今の攻撃だけで」
「状況はわかった、このまま進む」
 このことは変えない、そしてその言葉通りに。
 ソビエト軍は進む、そのうえで移動しながらビーム攻撃を出そうとした。
 しかしそれよりも前にだった。
 枢軸軍のビームが放たれた、新造の戦艦達がその大口径を放つ。
 無数の光の矢が一直線にソビエト軍に流星群の様に進む、そして。
 その光の矢もまた彼等を貫く、そして再び爆発が巻き起こる。
「第百五十三艦隊の損害が七割を超えました!」
「第七艦隊の通信途絶!」
「第九十二艦隊戦線離脱を要請しています!」
「全軍の損害が三割に達しました!」
 艦載機の攻撃以上だった、ソビエト軍の損害はさらに大きくなった。とりわけ。
「戦艦が集中的にやられています」
「もうビーム攻撃は出来ません」
「パイプオルガンもミサイルだけです」
「しかしそのミサイル戦艦の損害も」
「辛いね」
 ロシアは相次ぐ暗い報告に難しい顔になる。
「これはね」
「はい、ここは」
「かなり深刻です」
「どうしたものかな」
 こう難しい顔で言うのだった、今は。
「攻撃も満足に出来なくなって来たね」
「潜水艦がまだありますが」
 ロシア妹も増える一方の損害にまだ返す。
「しかしです」
「その潜水艦もね」
「既にその動きを気付かれています」
 そうなっているというのだ。 
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