MS Operative Theory
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第二世代MS②
——第二世代MSの関連技術とその進化——
■第二世代MSの関連技術
ムーバブル・フレームやリニア・シートといった第二世代MSの条件と言える三つの技術。これらの新技術は異なる組織が別々に開発し、その後、それぞれが混ざり合ったことで急速に発展した。
技術が他社に伝わることで、それが大幅に発展する。過去にもあった事例がMS技術に当てはまるという点も興味深い。
Ⅰ:ムーバブル・フレーム
RMS-099(リック・ディアス)には極初期型の特殊なモデルが搭載されている。U.C.0086の時点でもムーバブル・フレームの技術はまだ未成熟であったのだ。しかし、RX-178(ガンダムMk-Ⅱ)がエゥーゴにもたらされたことによって、ムーバブル・フレーム技術は急速に進歩することになる。
Ⅱ:全天周囲モニター、リニア・シート
全天周囲モニターとリニア・シートは一年戦争末期に開発されたRX-78NT-1(アレックス)に試験的に
導入されている。その後、技術開発は急速に進み、RMS-106(ハイザック)で一般化するに至った。
Ⅲ:ガンダリウムγ
その製法はAEとアクシズとの技術交換で地球圏にもたらされた。これまでのガンダリウム合金と比べ粘性や剛性が高く、装甲材や構造材として用いられるようになった。ガンダリウムγの登場がムーバブル・フレームの開発に繋がったと言える。
■各組織の技術の融合
第二世代MSを成立させた技術は、それぞれ異なる勢力が培ったものだった。全天周囲モニターとリニア・シートは連邦軍(後にAE)、ムーバブル・フレームはティターンズとAE、ガンダリウムγはアクシズがそれぞれ実用化に成功した技術で、独自に第二世代MSを完成させた組織は存在しなかった。
だが、U.C.0084頃にAEにはガンダリウムγの製造法が、アクシズにはムーバブル・フレームと全天周囲モニターの技術が持たされたといわれる。この時期、他勢力との関係が皆無だったティターンズは第二世代MS開発に後れをとることとなった。
一年戦争後、ジオニック社や、「V作戦」に参加したハービック社などを吸収合併したAEは、ジムなどの連邦系MSのライセンス生産を行いながらMSメーカーとして急成長を遂げた。U.C.0083には「ガンダム開発計画」を任され、ムーバブル・フレームや全天周囲モニター、バインダーなどの技術を確立する一方、アクシズからガンダリウムγの技術を入手し、第二世代MS関連の技術を統合・発展させていった。
そしてリック・ディアスの開発を契機として、エゥーゴのみならずティターンズや連邦軍、ネオ・ジオンにまでMSを供給する、地球圏最大のMSメーカーへと成長していく
補足事項
——第三、第四世代MSへの礎——
ムーバブル・フレームやガンダリウムγなどの技術によって、MSは「第二世代」と呼ばれるほどの劇的な進化を果たした。しかし、その進化はそれだけにはとどまらなかった。
特に可動性に秀でるムーバブル・フレームは、当時各勢力で研究されていた可変MS(=第三世代)に不可欠な技術と考えられており、本格的なムーバブル・フレームの登場によって可変MSの開発は一気に加速した。
また、フレーム周りに機器や装甲板を装備するムーバブル・フレームの発想は、重装化を容易にし、大出力メガ粒子砲やサイコミュなどを内装する第四世代MS誕生の契機にもなった。
後書き
次回 MSの大気圏突入
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