FAIRY TAIL 友と恋の奇跡
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第146話 Neptune
前書き
HELLO☆07です☆
今回はグレイが『ブラックテンプラネット』を止めるために立ち向かう!
もちろん、グレイ目線で書いていきます。
それでは、第146話・・・スタート☆
くっそぉ~・・・!どこまで飛んで行ったんだよっ!?俺は『ブラックテンプラネット』を注意深く探しながら暗いコロールの森の中を走り回っている。でもよ・・・
グ「もう2時間以上探し回ってんだぞ。」
こんなに探して見つからないって・・・どうなってんだ?それに、この2時間の間、誰とも会って
いない。皆はもう『ブラックテンプラネット』を見つけて止めたのか?時間も無い。暗闇にも大分目は慣れてきたが、こんな森の中で頼りになるのは星の明かりだけだ。その時、
グ「!」
すぐ近くで魔力を感じた。しかも、かなりでかい魔力だっ!『ブラックテンプラネット』かっ!?辺りを見回すが、それらしきものは見当たらない。
グ「気のせいか・・・ん?」
見ると、木の上で何かが光っている。
グ「ま、まさか・・・な。」
半信半疑で木に登ってみると・・・
グ「マ、マジかよ・・・」
木に引っかかっていたのは銀色に光り輝く『ブラックテンプラネット』だった。普通木に引っかかるか?俺は呆れながらも『ブラックテンプラネット』を手に取ろうとすると、
グ「ん?な、何だありゃ?」
『ブラックテンプラネット』の中に、何かが写っている。よく見ると、惑星が写っていた。その惑星は―――――
グ「か、海王星・・・」
太陽系の第8惑星。大昔、地球に海を与えたという伝説が残されていることから、『海の惑星』とも呼ばれている。
グ「これを止めればいいんだよな。」
問題は、どうやってこれを止めるかだ。星1つ支配する事だ出来るくらいのいかれた闇魔法だ。無闇に止めようとすると、何が起きるか分かったもんじゃねぇ。でも、急がねぇと海王星が・・・!そう思ったその時、『ブラックテンプラネット』の銀色の光が輝きを増した。
グ「な、何なんだよっ!?」
俺はあまりの眩しさに目を覆った。
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グ「・・・ど、どうなってやがるっ!?」
目を開けると、俺は木の上ではなく、なぜか世にも不思議な銀色の空間の中で漂っていた。
グ「・・まてよ、銀色・・・俺が見つけた『ブラックテンプラネット』も銀色だったよな・・・だとすると、ここは、『ブラックテンプラネット』の中かっ!?」
随分と変な所に来ちまったもんだぜ。んで、ここが本当に『ブラックテンプラネット』の中だとするなら・・・!俺は辺りを見回して見つけた。
グ「やっぱりな。」
俺の真上に、海王星があった。だが、あるのは海王星だけ。地球や星だどこにも見当たらない。つまりここは、海王星を支配する事が出来る、『ブラックテンプラネット』って事だ。すると、背後からさっきより強大な魔力と、なぜか拍手が聞こえた。驚いて振り返ると、
グ「はぁっ!?」
?「なかなかの勘の持ち主ですね。」
そこにいたのは、俺と同い年くらいの女。内側にカールした銀色のセミロングに、銀色に光り輝くワンピースを着ている。手には銀色に光り輝く壷を抱えている。女の口元は笑っているが、目が笑っていない。女の黒い瞳に光が射し込んでいない。そしてなぜかその女の雰囲気が、どこかユモと似ていた。
グ「誰だてめぇは。」
俺は両手を構えて攻撃の体勢を取る。女は透き通るような声で、
ネ「私はネプチューンです。海王星の守護神です。」
・・・しゅ、守護神?海王星の?こんな女が?・・・マジかよ。半信半疑で驚いていると、
ネ「後、海王星の支配者でもあります。」
グ「え・・・?」
ど、どうゆう意味だよ・・・?聞き出す前に、ネプチューンは抱えていた銀色の壷を持ち直すと、壷からなぜか水が噴出した。なんじゃありゃっ!?ルーシィの星霊にも、こんな奴いたよな。すぐに大波を起こす人魚が・・・って、そんな事言ってる場合じゃねぇな。俺は両手に冷気を溜めると、
グ「アイスメイク、盾ッ!!」
氷の盾で防いだ。
ネ「なるほど。氷の魔道士でしたか。私の方が不利ですね。」
なんだ?すでに負けを認めてる発言したぞ?
ネ「ですが、私は海王星の守護神であり、海王星を支配する者。そう簡単に倒れはしませんっ!」
グ「守護神なのに、何で海王星を支配するんだよっ!?」
俺の声は聞こえていないみたいに、ネプチューンは俺の声を無視し、また壷を持ち直し、また水が勢いよく水が噴射した。
グ「今度は凍らせてやるか。」
俺はまた両手に冷気を溜めると、
グ「おらぁぁぁぁぁっ!!」
襲い掛かってきた水を凍らせた。が、凍ったのはほんの一瞬だけだった。氷がドロドロに溶け始めた。そこから湯気が立ち上る。
グ「まさか・・・!熱湯かっ!?ぐぼぉぉぉぉぉっ!!」
俺は襲い掛かってきた熱湯になすすべも無く体を飲み込まれた。
グ「ん・・・っあぁぁぁっ!!」
何とか自力で熱湯から逃れたものの、熱湯を体全身に浴びたんだ。火傷をしないはずがない。
グ「ってぇぇぇぇぇ~~~!」
俺は地面に転がり、火傷の痛みを必死に我慢した。
ネ「あら。火傷をしてしまったようですね。」
誰のせいだと思ってんだよっ!氷で冷やそうとすると、
ネ「私が冷やしてあげますよ。」
すると壷からまた水が噴射した。俺はかわす事が出来ずに、また体を飲み込まれた。今度は本当に冷たい水だ。が、
グ「ひょっへぇぇぇぇぇっ!!」
冷たい海水だ。
グ「ん・・・ぶはぁぁぁっ!!」
また何とか自力逃れたものの・・・
グ「がはっ・・がはっ、がはっ・・・」
や、やべぇ・・・大量に海水飲んじまった・・・・し、しかも・・・海水には約3.5%塩分が含まれている。だから・・・
グ「うあぁぁあっ!」
傷口や火傷にめちゃくちゃ沁みる。俺はほとんど体全身を火傷したから、海水のせいで体全身に刺激が走る。
ネ「どぉ?水だけでこんなに人間をボロボロに出来るんですよ。驚きましたか?」
ネプチューンは、痛みでうずくまっている俺を欺くように笑みを浮かべる。口元は笑っているが、相変わらず光が射し込んでいない黒い瞳は笑っていない。たぶんネプチューンは、『ブラックテンプラネット』のせいで『闇』に落ちたんだろうな。『ブラックテンプラネット』は強大な闇魔法だ。いくら神だからって、たった1人で惑星を強大な闇魔法から守りぬくのはかなり困難だ。10の惑星が『闇』に染まる事になれば、守護神ももちろん『闇』に染まる・・・だが、500年間封じられてきた為、10の惑星は無事だったが、10の惑星を守る10人の守護神は・・・このままじゃ、海王星も、ネプチューンも・・・俺は火傷を何ヶ所か凍らせ、痛みに耐えながらよろよろとゆっくり立ち上がり、集中する為服を脱ぐ。
ネ「えっ?なぜ服を・・・?」
し、仕方ねぇだろ。癖なんだからよ。
ネ「ていうか、まだ戦うんですか?勘も鋭いうえに、粘り強いとは、なかなか殺しがいのある魔道士ですね。」
勝手に殺すな。俺は痛みに耐えながら両手に冷気を溜めると、
グ「アイスメイク、槍騎兵ッ!!」
氷の槍がネプチューン目掛けて飛んでいく。
ネ「そんな攻撃、無駄ですよ。」
また壷から水・・・いや、熱湯が噴出した。容赦なく氷をドロドロに溶かし、また俺に襲い掛かってくる。
グ「アイスメイク、城壁ッ!!」
巨大な城の壁のような氷が銀色の空間を覆い尽くす。
ネ「ま、まだそんなに魔力が残っていたんですかぁっ!?」
ネプチューンは驚きながらも、攻撃を止めない。熱湯もどんどん氷をドロドロに溶かしていく。
グ「ネプチューン、お前は間違ってるっ!」
ネ「何がですか?私は海王星の守護神でもあり、海王星の支」
グ「その思い込みが間違ってるって言ってんだよっ!!」
ネ「!?」
ネプチューンは光が射し込んでいない黒い瞳を見開く。俺はネプチューンの黒い瞳を氷越しから見つめる。
グ「お前は『闇』に心を乗っ取られてるだけだっ!守護神がそんなんでどうすんだよっ!?お前は海王星を闇から永遠に守り抜いていくんだよっ!神が、『闇』なんかに、負けんじゃねぇぇぇぇぇっ!!」
ネ「!?」
俺が言い終わった時には、すでにネプチューンの黒い瞳には光が射し込んでいた。すると、ネプチューンの体が銀色に光だし、光が射し込んだ黒い瞳で俺に微笑むと、消えてしまった―――――
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グ「・・あ、あれ?い、いつの間に・・・?」
いつの間にか俺は元の場所に戻って来ていた。もちろん、木の上に登ったままの状態で。目の前には『ブラックテンプラネット』・・・いや・・・『ホワイトテンプラネット』が木に引っかかっていた。俺はそっと引っかかっている木の枝を除けてやり、動けるスペースをつくる。すると、『ホワイトテンプラネット』は空高く舞い上がり、見えなくなった。
グ「これで海王星は、『闇』になんなくて済んだぜ。」
安心したその時、バキッ!
グ「え・・・?」
バキッ!バキバキッ!俺が上に乗っていた木の枝が折れ始めた。そして―――バキッ!!
グ「うぉあっ!」
ユ「えっ?グキャアアァァアッ!!」
俺は見事に地面に落下。だけど、そんなに痛くない。しかも、地面に落ちる直前に悲鳴(?)みたいな声が・・・?
ユ「うぅ・・・」
すると下から呻き声(?)が聞こえた。下を見ると、
ユ「グ、グレイ・・は、早く、降りてもらえると、ありが、たい・・・」
グ「えっ!?ユ、ユモォッ!?えぇっ!?」
俺はユモを下敷きにしていた。でも、何でユモがここに?まぁひとまず、俺はユモから降りる。
ユ「痛たたたた・・・グレイはよく私の上に落ちてくるね。」
そう言われりゃあ、確かに・・・幸福の花のサクラと戦った時も、竜の遺跡捜しの時も・・・って、恥ずかしい事を思い出させるなよっ!
グ「てか、何でお前がここにいるんだ?」
ユ「私、『ブラックテンプラネット』を止めたから、皆と合流しようと思って皆の事捜してたの。まぁ、さっきまで気を失ってたんだけどね。で、捜してる途中に、なぜかグレイが木から落ちてきて、下敷きになったってわけ。」
あ、なるほど。するとユモは済んだ青い垂れ目を見開くと、
ユ「グ、グレイッ!?ど、どうしたのいったいっ!?火傷だらけじゃんっ!」
グ「えっ?」
あ、そういや熱湯を体全身に浴びたんだっけ。すっかり忘れてたぜ。するとユモは冷気を溜めた右手を俺の右肩に軽く押し付ける。
グ「いっ!」
ユ「あ、ゴメン。でも、すぐに冷やさないと傷跡が残っちゃうよ。」
そうゆうユモも、額にでけぇ~傷跡があるだろ。まぁ、俺もだけど。
『ブラックテンプラネット』の数、残り4個―――――
後書き
第146話終了です☆
グレイの活躍により、海王星が救われたっ!もう少しで、全宇宙は救われるっ!
次回はリョウが『ブラックテンプラネット』を止めるために立ち向かう!
次回でお会いしましょう~☆
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