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ヘタリア大帝国

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TURN96 ランス=ハーンその七

「この部分をこうすればだ」
「性能が上がるわね」
 ドロシーはレーティアの言葉に頷く。
「それで」
「大和とはいかないが長門位にはなる」
 そこまでの性能になるというのだ。
「それも四隻共だ」
「それは大きいな、では」
 平賀は久重の口から応える。
「助けるだけでなくな」
「性能も上昇させていく」
 こう話してだった、三人で夕霧を助け性能を上げていった。
 三日後東郷が彼女と再会した時は。
 夕霧の顔は元に戻っているどころではなかった、何とさらに綺麗になっていた。東郷はその彼女を見て言った。
「復活したな」
「はい、総統さん達のお陰で」
 こうそのさらに綺麗になった顔で言ったのである。
「こうなりました」
「性能も上がったそうだな」
「四隻共長門級位の性能になりました」
「それも大きいな」
「ビームだけでなくミサイルもです」
 長門の主砲に匹敵するだけの威力になったというのだ。
「もう全く別のものになりました」
「ただ復活しただけじゃないか」
「しかもバリアーも備わりました」
 ビームに対するそれもだというのだ。
「まさかここまでして頂けるなんて」
「総統さん達のお陰だな」
「本当にです」
 夕霧は満面の笑顔で言った。
「これで今まで以上に戦えます」
「しかし無理はしないでくれ」
「はい」
「また新しい敵が出て来たからな」
「連合軍以外にですか?」
「そうだ、今度は元だ」
 その国だというのだ。
「あの国も攻めて来た」
「あの国は中立だったのでは?」
「これまではそうだったがな」
 それが変わったというのだ。
「急に変わった、これがな」
「それもまた元らしいですが」
「とにかく敵ならどうかするしかない」
「ではソビエト軍と共に元軍もまた」
「まずは彼等を倒す」
 優先順位は既に決めていた、まずは元だというのだ。
「あの国をな」
「わかりました、それなら」
「どうも急に攻撃的な上司を戴いたらしくな」
「その為ですか」
「攻めて来た、何かこの世界の美女も全て自分のものにするとかな」
「その上司の人が仰っているんですね」
「元のな」
 ランスのことも話される。
「どうも相当な女好きらしい」
「長官の様にですか」
「ははは、それはそうだな」
 東郷は夕霧の今の言葉に笑って応えた。
「俺に似ているかも知れないな」
「そう思えます」
「まずは満州に戻る」
 その前線にだというのだ。
「それからだ、元領に侵攻しよう」
「敵は減りませんね」
「連合以外にもだからな」
「また何か出て来そうですね」
 夕霧はふとこう予感した。
「そんな気もします」
「出て来て欲しくはないがその可能性は否定できないな」
「そうですよね、こうしたことは続きますから」
「ソビエト軍に専念したいがな」
 今の枢軸軍は、というのだ。 
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