| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

少年は旅行をするようです

作者:Hate・R
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

少年は剣の世界で城を上るようです 第二層


Side 愁磨

はじまりの街の広場、俺はフードを目深に被って、あるプレイヤーの呼びかけに応えていた。


「ではこれより、第一層ボス討伐作戦会議を始める!私が、君達を招集したディアベルだ。

まずは、集まってくれた事に感謝する。」


茅場が「これはDEATH☆GAMEだ」と宣言してから約一か月、第一層すらクリア出来ずに2000人が死んだ。

ナーヴギアの取り外しを試みた為に死んだ者は600人に増え、戦闘で死んだ者は1000人に上った。

・・・残り500人は、自殺や仲間内での無理心中と言うからやるせない。


「(そんな中立ち上がったこいつは、凄いとは思うけどな……。)」

「それじゃあまず、パーティを作ってくれ。」


先導者よろしく演説していた青髪のディアベルとか言うプレイヤーが、凄まじい事をのたまった。

ボスと戦う時の小隊が必要とは言え、『はーい、好きな人と組んでねー』な事をネトゲで言うとは・・・。

と心配したが、集まったのはどうやら仲間内ばかりらしくあっという間にパーティが組まれ、

少々離れた所にいたキリトと思しき奴も、俺と同じようにフードを被ったぼっちと組めたようだ。


「(……さて、困った。このままボッチだと目立つが、まさかノワール達が来るのを待つ訳にもいかない。)」

「ちょぉ待てや!」


俺が困っていた所で、オレンジ色のモヤっとボールみたいな頭の関西弁が広場に飛び込んで来た。

一々馬鹿の言う事に付き合う事も無いので要約すると、『βテスターずっこい、二千人も死んだのはお前らの

せいだ。だからここで土下座してアイテム全部、全プレイヤーで分け合うべきだ』的な事だった。


「なんともまぁ、愚かを通り越して哀れと言うかどうしようもない馬鹿だな。」

「あ゛ぁ!?なんやと!?」

「………おや、思わず口に出てしまったか。いや、邪魔をして失礼。ああ、勘違いするな関西弁。

お前に言ったのではなく、そこな褐色のお兄さんに言ったんだ。」


俺が指差すと、その場の全員が立ち上がったお兄さん(おじさんと言いたいのは我慢した)を見る。

若干困った様に禿頭をポリポリやると、前に進みつつ馬鹿の考えを訂正する。


「……全員、道具屋でガイドブックが無料配布されている事は知っているだろう。

あれはβテスター達が持ち寄った情報で作り上げたものだ。」

「な、なん……やと。」

「βテスターは初心者を見捨てた訳じゃない。…それでも、2000人もの人間がこの世界から脱落した。

この場で論議されるのはβテスターに対する弾圧じゃない、その2000人の犠牲をふまえてボスに挑む事だ!」

「……チッ!」


褐色禿頭・・・エギル(SAOに黒人が二人もいなければそうだろう)の言葉に、馬鹿は舌打ちをして下がった。

エギルも用が済んだと、自分の席へ戻って行った。


「さぁ、問題が解決した事だし、今日は決戦前夜と言う事で飲もう!勿論、俺の奢りだ!!」


ディアベルの太っ腹な言葉に集まったほぼ全員と調子良く馬鹿も諸手を挙げ、肩を抱き合いながら広場を去る。

俺はと言うと、若者達を見送りノワール達がまだ狩りをしているであろうダンジョンへ戻る。

バシャァッ!
「あらシュウ、お帰りなさい。雑魚を倒す算段は終わったのかしら?」

「や、皆で頑張ろうぜって事で作戦も何も無しに飲みに行ったよ。全く、楽観視し過ぎだ。」

「・・・死んじゃっても、自業、自得。」
バシャバシャァッ!
ピンピロリロリン♪

軽快な音と共に、三人のレベルが上がった。一人だけ街に行ってる間もパーティを組んでいられるようで、

これで全員、レベルが19になった。


SAOではSTR(筋力)VIT(頑丈)AGI(速度)DEX(技量)のステータス値が設定されており、

STRは攻撃力と武器装備の容量が、VITは防御力と体力が、AGIは攻撃・移動速度が、

そしてDEXはスキル硬直時間減少とクリティカル率(攻撃ヒット時、確率で攻撃力1.5倍ボーナス)が上がる。


ボーナスは3~5ポイント。ノワールとアリアも毎回同じ数値だったから、ランダムではないのだろう。

俺はSTR優先で2、AGI1~2、DEX0~1で毎回振っていたので、完全な特攻脳筋状態。

対するノワールは速度最優先3のSTR・DEX0~1で完全な速度重視。

そしてアリアはDEXとVITを均等に、余った分をSTRに振っている感じだ。


「あらまぁ、とうとう経験値入らなくなっちゃったわ。さっさとボス倒さないからよ?」

「まぁ仕方ないわなぁ……明日までの我慢だ、休める時に休んどこうぜ。」

「・・・おやつ、おやつ。」


第一層の最奥のモンスターともレベル差が開きすぎ経験値が入らなくなってしまったので、フードをかぶって

宿屋へ全員で帰る。・・・他のプレイヤー、明日ボスと戦おうと言う連中でさえレベル5かそこらだろう。

別に他プレイヤーとの格差を気にしている訳でも無いからどうでもいい事だが。


「あーあ、少しでも楽しくなればいいけどなぁ。」

「……自重しないと無理なんじゃないかしら。スリルも無くなっちゃうだろうし。」


ノワールの言う通りだが、その危惧も明日まで。何故なら、第二層からは遠慮する気も無いからだ。

今の内に自分の絶対さに高笑いするがいい、ボス共よ。明日から始まるのは蹂躙だ!


「フハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」

「・・・・パパ、敵さんみたい。」

………
……


「さぁ皆、ついにボスの間に着いた!これがこのデスゲーム最初の一歩となる!俺が言いたい事はただ一つ……

勝つぞ!!」

「「「「うぉおぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」」

「突撃ぃ!!」


ディアベルがボスの間の扉を開き、討伐パーティも次々と部屋の中へと入って行く。

真っ暗だった部屋はプレイヤーの侵入と共に明かりを灯し、モンスター出現の青い(エフェクト)が幾つも発生する。

周囲には5体の小型鬼【Luin Kobold sentinel】が、そして奥には一際強く大きな光が発生し、

そこから【Illfang the Kobold Lord】と定冠詞のついた3~4mはあろうボスモンスターが出現した。

如何にも初期ボスと言った感じの雑魚っぽいフォルムだが、実際に立ち会うとなったら別―――それを見た瞬間、

俺達と数人以外のプレイヤーの動きが止まり、ボスは意思を持つかのようにニヤリと笑った。


「(あーもう、面倒だな!)来るぞ、戦闘態勢!!」

「全員武器を取れ!指示通り、三人一組でセンチネルの迎撃に当たれ!」

「お、おう!やったらぁ!!」


俺とディアベルの喝に呆けていたプレイヤー達は覚醒し、作戦通り五隊はセンチネルポップ地点の方へ、

残りのプレイヤーはボスをグルリと囲み、攻撃後の隙をついてタコ殴りにする作戦だ。

ボスの正面にはディアベル班とキリト班、そして俺達の班が担当する。


「いいか、無理はするな!時間をかけても確実に叩く!」

「あいよ、了解。」

「(・・・面倒。一分あれば倒せるのに。)」

「(そう言わないの。なるべく攻撃しないように手加減するのよ。)」


そのディアベルの台詞を待っていたかのようにボスが咆哮し、戦闘が開始された。

コボルトロードが棒斧(ポールアックス)を振り上げ、風を切って振り下ろす。俺達三人は完全な同タイミングの

片手剣(・・・)の切り上げで相殺させる。

全くと言って良い程熟練度を上げていないこの武器で来たのは、当然目立たない為だ。

装備もフードを目深に被っているから若干不審ではあるものの、悪目立ちはしない。


「体勢崩れたぞ!叩き込め!!」

「うぉっしゃぁ!!」


棒斧を弾かれたコボルトロードは尻餅をつき、俺達三人も剣を弾かれ体勢を崩した・・・フリをする。

それに合わせ、取り囲んでいたプレイヤーが一斉にソードスキルを放つ。初期スキル・低レベル装備とは言え

二十を超える剣戟を受け、苦しげな叫びと共にボスのHPバーがそれなりに削られる。

目に見える戦果に、討伐部隊全員が沸き立つ。


「よし!この調子ならあと十合で倒せる!!」

「ハッ、こんなもんかいな!こんなんならもっと早う倒せたな!」

「(……ま、この状況だから人と情報が集まったんだろうが。)」

「(・・・・・・面倒。)」


若干不機嫌になって来たアリアの様子に冷や汗をかきつつも、ボスの攻撃を弾き返す。

勿論、偶に若干失敗した風を装うのを忘れず。続ける事僅か5分強、ついにボスのゲージが赤くなり、再度咆哮。

持っていた棒斧と(存在感皆無だった)円盾(バックラー)を投げ捨て、背中から情報通り曲刀を―――


「下がれ!俺が出る!」

「なっ……!待てディアベル!あれは―――刀だ!!」


何故か突出したディアベルに、キリトが焦った様に鋭い声を上げる。

情報では曲刀であった筈のボス第二武器は、その巨体に見合った刀だった。それを見たディアベルが止まり、

引き返そうとした瞬間。ボスの刀が赤く光り、ディアベルを切り上げ、打ち上げる。

それを巨体に見合わぬ俊敏さで宙高く飛び上がったコボルトロードが、その刀を振り落とした(・・・・・・)

ドズォン!
「ぐぁ………!!」

「ディアベル!」「ディアベルはん!」

「動揺するな、また来るぞ!キリト、ディアベルを!」

「ああ!」


コボルトロードの一撃を受けたディアベルは壁際まで吹き飛ばされ、キリトが駆け寄る。

それに一瞥をくれ、刀に持ち直してから異常に動きが良くなったコボルトロードを見据える。

自分が絶対有利と見たのか、再度嗤う。・・・気に食わん、ああ気に食わん。


「……ムカつくなぁ、雑魚が。よもや俺達に勝てると微塵だろうと思った訳ではあるまい。」

「まぁ頃合いよね。一人の犠牲により奮起するプレイヤー……お膳立てはこんなところかしら?」

「・・・一撃。」


コボルトロードが再度飛び上がろうと腰を落とす仕草をしたと同時、俺達も指を振り下ろしメニューを呼び出す。

それぞれがインベントリから武器を装備フィギュアへ設定させると、コボルトロードが飛び上がる。

俺が曲刀を、ノワールが槍を、そしてアリアが鉄扇を構えると同時。巨刀が落ちて来る。


「それはお前の専売特許じゃぁねえぞ木端がぁ!"クレセント・エッジ"!!」
ズッガァァン!!
『グォォォォォオオオオオオオ!!』


曲刀スキル"クレセント・エッジ"。切り上げ攻撃であり、その軌跡が三日月型である事が特徴だ。

初級スキルなのは間違いないが、しかしそこはレベル19の脳筋攻撃。ボスの重攻撃の一撃を完全に弾き返す。

一瞬のみ隙が出来るが、ほぼ硬直が無い内にまたしても刀が光り、悪足掻きとも見えるランダム攻撃が放たれる。


「・・・"ダンス・ソード"。」

「"ソニック・ストライク"!」
ガギギギギギギギギギギン!
『グォォオオオオオオオオオオーーー!!』


そのランダム攻撃を、ノワールの連続突きとアリアの回転斬りが受け止め弾く。

―――その一瞬、タイミングを完全に呼んだかの如く飛び出す影が二つ。


「はぁぁぁぁああああああああああああああああああああああ!!」
ズンッッ!
「うぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
ザザンッ!!
『ギュアグァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!?』


栗色の長いストレートヘアを靡かせた少女の細剣の突きと黒い風の二連撃が無防備なコボルトロードの

胸部へ吸い込まれ、三度目の咆哮。しかし今度は明らかな絶叫だった。

空中で仰け反ったまま不自然に硬直し、通常モンスターとは比べ物にならない量の青いポリゴンとなって爆散。

それと同時に、目の前に【Congratulations!】の文字が簡素に現れた。一瞬の間を置き、部屋は

歓声に包まれた。しかし、最前線の五人は喜んではいない。なぜなら――――


「なんでや!なんでディアベルはん見殺しにしたんや!!」

「……見殺し?」


キバオウの言葉に歓喜に包まれていた部屋は静まり、キリトはユラリと後ろを振り向きにらみつける。

そう、ボスの攻撃を受けたディアベルは、既にこのゲームと現実から退場していたのだ。

最前線で戦っていた俺達ですら事情を把握しているんだが、こいつは後方でなにをやっていたんだ?


「そうやろうが!自分はボスの使う技、知っとったやないか!最初からあの情報を伝えとったら

ディアベルはんは死なずに済んだんや!」

「……きっとあいつらβベータテスターだ。だからボスの攻撃パターンを全部知ってたんだ。

他にもいるんだろ!出てこいよβテスターども!」


センチネルと戦っていた一隊の中からそんな叫びが聞こえ、プレイヤー達の目が変わった。

この巫山戯た世界から皆を開放すると言う、志を仲間を信じる目から、仲間を疑う目へと。

うっわぁ、やっぱ面倒な事になったよ。瞬時に武器を見分けたからって攻撃パターン分かるかよ。


「く、ククククッ、フハハハッ!クハッ、ハハハハハハハハハッ!」

「な……何がおかしいんや……。」


突如俺達の横で乾いた笑い声が響き、その声で、嫌悪に満ちていた部屋はの空気は霧散。

嗤った黒い風に、他のプレイヤーが新たに抱いた感情は・・・恐らく、恐怖。


「元βテスター?俺を、あんな素人連中と一緒にしないで欲しいな。」

「な、何やと!」


キバオウの目の前で止まり、僅かに顔を寄せながら厭らしく笑うキリト。

恐れを隠すかのように気丈に振る舞うキバオウだが、その引けた腰と上ずった声で丸分かりだ。

尤も、この場でそんな事を気にしているのは俺達くらいだが。


「βテスト当選者の千人の内の殆どはレベリングのやり方も知らない初心者だったよ。

今のあんたらの方がまだマシなくらいにな。でも俺はあんな奴らとは違う。

俺はβテスト中に他の誰も到達出来なかった層まで上ったんだよ。刀スキルを知ってたのは、

ずっと上の層で刀を使うモンスターと散々戦ったからだ。他にも色々知っているぜ。情報屋なんかとは

比べものにならないくらいな………!」


尚もキリトはある事無い事をのたまう。いくらこいつが凄いプレイヤーだろうが、

千人の中にはβ中一度もログアウトしなかった廃人が少なくとも数人は居るだろう。そいつらが熟す

トライ&エラーに勝てる訳も無い。例え勝っていたとしても、そいつらがボス間まで到達出来ないとも

考え難い。自然、キリトが行った層には複数経験者が居ると言う結論に達すると思うのだが―――


「な、何やそれ……。そんなんβテストどころかないやないか!もうチートやチーターやろそんなん!!」

「そ、そうだ!そうだ!その通りだ!」

「βのチーター、だからビーターだ!」


キバオウの叫びに、他のプレイヤーも賛同し声を荒げる。つかそのネーミングセンスどうにかならんのか。

人に言える程自分のネーミングセンスが良いとも思わないが、いやあれよりはマシだろう。

と、その声にキリトはニヤリと嗤う。


「成程、ビーターか。……いい呼び名だな、それ。」


その言葉に思わず絶句するプレイヤー達。それに向かって、キリトはゆっくりと言葉を紡ぐ。

・・・あ、もしかして俺のセンスが間違ってるのか?ビーターってカッコいいのか?

ならこれからキリトの事出会い頭にはビーターって呼んでやろう。会ったら、だが。


「そうだ、俺はビーターだ。これからは元テスター如きと一緒にしないでくれ。」


そう言い、キリトはメニューウィンドウを操作した。すると、黒いコートがキリトのハーフコートの上に出現。

そしてもう一度嗤うと、ボスを倒した事により出現した第二層へ続く階段をゆっくりと昇って行った。

誰しもが固唾を飲んで(一部例外)それを見送る。・・・と、思った俺を裏切り、キリトの相方が声をかけた。

残念ながら此方からでは口の動きが見えないが、その肩と仕草を見るに・・・。


「笑ってるな。」

「ええ、笑ってるわね。それも楽しそうに。」


一瞬戸惑った様子のキリトだったが、何とか威風堂々と階段を上り切り、そして第二層へと消えて行った。

僅かな間を置き、栗髪の少女も第二層へ続いた。


「じゃあ、俺達も行くか。」

「そうね。ここにもう用はないわ。」

「・・・この先、おもしろい?」

「ああ、少なくともここよりはな。」


俺達がいつも通り和気藹々と階段の方へ歩き始めると、他のプレイヤーもおずおずとあとをついて来た。

・・・一応、俺等もお前らの言うビーターとやらのお仲間だったと思ったんだがな。

キリトが全部恨み妬みを持ってってくれたお陰だな。感謝を込めて"この世全てのビーター"とでも呼んでやろう。


パシュウ、と光と共に見えた第二層は第一層より少し派手にはなっているものの、そこまで風変りしていない。

初期のステージが一層上がったくらいでそこまで多種多様化したら、プレイヤー全滅しちゃうしな。

何よりデザイナーとプログラマーが死んじゃうだろう。・・・だが、悪いな。お前達が組み立てたこの世界。


「まるで時間を吹っ飛ばすッ!かのようにパッと攻略してやろうぞ!」

「・・・さんせー。」

「そうね。今までのウザったいレベル上げの鬱憤を晴らさせて貰いましょうか。」


まずは・・・そうだな。目指すは10層。ゆっくり一か月くらいかけて料理してやろう。

Side out


Side キリト

「ハァッ!!」
ザンッ!
『ギェッ!』


第一層のボス討伐から、五カ月が経った。あれからずっとソロでモンスターを倒し続け、最前線プレイヤー――

ここでは"攻略組"と呼ばれている――に居座れるほど、無理矢理なレベリングを日々繰り返していた。


だが、今は素材集めの為に最前線から十層以上も下の層で狩りをしていた。

レベルの差もあるが、他のプレイヤーを避けながら(低レベル層で狩りをするのは褒められた事ではないのだ)でも

二時間ほどで必要数量を集め切り戻ろうとした所で、少々大きめのモンスター達から撤退しようとしている

パーティを見つけた。・・・いや、後になって考えれば、見つけてしまった、と言った方が正しかっただろう。

・・・とにかく、そのバランスの悪い構成と危うい状況に成り得るHPに、思わず脇道から駆け出してしまった。


「あの、前支えてましょうか?」

Side out
 
 

 
後書き
見殺しにしたのお前らじゃん!と言う突っ込みは狗の餌。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧