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ヘタリア大帝国

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TURN94 ソビエト参戦その三

「人民の皆が同じものを食べないとね」
「同じ時間にですね」
「そう、一人だけ違うものを食べても」
 それもだった。
「よくないことだから」
「その通りですね」
「だからベラルーシさんもね」
 その彼女もだった。
「一緒に食べようね」
「わかっています、では」
「枢軸なんて何処も資産主義だから」
 しかもである。
「帝とか王様までいるなんて絶対に許せないから」
「自分だけいい暮らししてるからだよね」
「あのロマノフ朝と一緒よ」
 ミーリャに語る、カテーリンから見れば皆同じなのだ。
「一人だけいいもの食べていいもの着て楽するから駄目になるの」
「お金もあってね」
「人は皆同じなのよ」
 カテーリンの考えの源泉である、彼女の場合はまずそこからだった。
「そんな一人だけ持っていたりとか偉いとか絶対に駄目だから」
「その通りだね」
「その資産主義の枢軸を懲らしめる為に」
 そして共有主義にする為にだった。
「今から枢軸に宣戦を布告するから」
「枢軸を倒した後はどうされますか」
 ゲーペは戦後の政策のことも問うた。
「そのことは」
「太平洋の人民はまず両手にお水を一杯入れたバケツを一つずつ持って三時間立ってもらうわ」
 まずはお仕置きからだった。
「資産主義なんか信じて好き勝手やってきた罰よ」
「それからですね」
「そう、皆一緒にするから」
 ソビエトとォなじ様にするというのだ。
「そうするわ」
「ではその様に」
「それからエイリスとドクツもそうするから」
「そしてその時には」
「どの国も共有主義にするから」
 身分も貧富の差も何もかもなくした社会にするというのだ、カテーリンにとってはこのことが絶対のことだった。
 そのことをゲーペに言ってからだった、放送演説の場所に赴くのだった。
 カテーリンの演説が世界の全ての者が聞いた、それは当然枢軸側もだ。
 太平洋軍の主力は既に満州にいる、そこにいてだった。
 東郷は港でカテーリンの演説をテレビで観ていた、傍には秋山と日本達がいる。
「資産主義は一部の人だけが楽をしているとんでもない主義です!共有主義はそんなことを絶対に許さないのです!」
「おい、エイリスも資産主義だぞ」
 フランスがこう突っ込みを入れる、立体テレビのカテーリンに。
「そこでそう言うかよ」
「その資産主義の巣窟である枢軸諸国に対して我がソビエトは宣戦を布告し皆を共有主義にしてあげます!」
 カテーリンは壇上で言い切った、演説文は全て頭の中に入れている。
「今より人類統合組織ソビエトは枢軸諸国に対して宣戦を布告します!」
「よし、遂にはじまったな」
 東郷はその言葉を聞いて言った。
「それではだ」
「はい、それではですね」
「今から」
「全軍出撃だ、ソビエト軍も動いている筈だ」
 秋山と日本に答える。
「シベリアから出撃してな」
「そうですね、では今から我々も出撃しましょう」
 秋山が応える。
「そしてそのうえで」
「暫く満州が最前線になる」
 そのソビエトとのだというのだ。
「相手の戦力が落ちて第八世代の艦艇が揃ってからだな」
「それからですね」
「ああ、ソビエトを攻める」
 そうするというのだ。 
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