ヘタリア大帝国
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TURN93 怪獣軍団その六
二人の艦隊を軍の前に出す、するとイギリスはその彼等を見て言った。
「あの訳のわからねえ艦隊を潰すか」
「ハニワですね、あれは」
「確かアステカ帝国の兵器だったよな」
モニターに映る彼等から見て奇妙な艦艇達を見つつモンゴメリーに問う。
「そうだよな」
「はい、そうです」
「異様だが前に出て来るならな」
「まずは彼等ですね」
「ああ、奴等を叩き潰してな」
敵の先頭にいる彼等をそうしてからだった。
「そこから攻めるからな」
「わかりました、それでは」
モンゴメリーも応える、そのうえで。
二個のハニワ艦隊に集中的に攻撃を浴びせる、だが。 どれだけ艦載機やビームの攻撃を受けてもだった、ハニワ達はびくともしない。まるで弓矢で城壁を攻めている様だった。
イギリスはそのどれだけ攻撃を仕掛けても何ともない彼等を見てすぐにわかった。
「あいつ等防空システムも完備かよ!」
「というか何てバリアよ」
マリーは戦艦の主砲を受けても何ともない彼等に驚愕していた。
「第六世代の戦艦の攻撃もあるのに」
「ああ、何ともないな」
「あれがハニワのバリアなの」
「くそっ、これはミサイルか鉄鋼弾が必要だな」
しかしだった、エイリス軍にこの二つの武器は。
「どっちもねえからな、こっちには」
「攻撃を他の艦隊に向けましょう」
モンゴメリーが言った。
「少なくとも彼等に攻撃をしても無駄です」
「ああ、そうだな」
「それではです」
エイリス軍はあらためて攻撃目標を変えた、枢軸軍主力に向けることにしたのだ。
そのうえで彼等と激しい応酬を演じる、しかし。
艦載機とビームではまだ戦えた、しかし枢軸軍の攻撃はこれだけではない。
その鉄鋼弾攻撃を受けてだった、エイリス軍は今度こそ決定的なダメージを受けた、戦力は最早半分程度にまで落ちていた。
モンゴメリーもその惨状を見て遂に言った。
「最早これ以上の戦いは」
「ああ、無理だな」
「後は壊滅させられるだけです」
「そうだな、じゃあな」
「後詰は私が引き受けます」
モンゴメリーは自ら殿軍を名乗り出た。
「そうさせて頂きます」
「それじゃあ頼んだな」
イギリスはモンゴメリーにその後詰を任せることにして自身は軍をまとめて撤退に入る、しかしその時にだった。
日本達に通信を入れてこう言ったのだった。
「おい、今度はこうはいかねえからな」
「ああ、わかったよ」
フランスがやっぱり出て来たかという顔でイギリスに応えた。
「また今度な」
「じゃあ帰るかパルプナ」
「あの、すいません」
パルプナも連れて行こうとした時だった、既に。
彼女の率いる怪獣達は包囲され麻酔弾を撃たれ大人しくなっていた、そのうえでイザベラが敬礼をして東郷に言っていた。
「怪獣達及び操者を捕獲しました」
「よくやってくれた」
「では保護します」
「こうなってしまいました」
パルプナが申し訳ない顔でイギリスに言う。
「ですから」
「くそっ、悪いことには悪いことが重なるな」
イギリスも歯噛みする、だがだった。
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