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BALDR SKY

作者:メア
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15北欧 統合軍基地 事後処理







 レインから情報が来た。俺はその場所にGOATのVTOLで母さんとエセルドレーダを突入部隊として送り込む。無駄な戦力はいらないからな。俺は引き続きここで構造体を強化する。もちろん、父さんに許可を貰って隣接の基地そのものの構造体を強化する。流石に、ルイス・アルベス少将もバックドアに付いて教えたら、即座に強化を依頼してきた。最前線でゲリラを相手にしているから、無能ではいられないんだろう。ネットの戦い、電子戦は専門外のようだからこそ、GOATの部隊を呼んだとの事だ。それと、このバックドアは前人のネットを管理した奴が死んだあと、取り付けられたようだ。おそらく、サルベージされて情報を引き抜かれたな。

「どうですか?」

「流石に構造体を完全に向き変えるとなると、骨が折れるな」

「そうですよね」

隣でベットに座り、端末を操作しながら連絡を送っているリーナが答えてくれる。だが、その表情は怒りが少しある。

「どうした?」

「ご主人様、メイさんからアトミックバズーカを取り上げましょう」

「えっと……また撃ったのか」

「はい」

アトミックバズーカはネットに変換されているとはいえ、それは核弾頭だ。作成原理も簡単だ。人間を溶かして分解するアセンブラを電子体と電子構造体に調整し直したデータを弾頭に投入して、中で無限に増殖させる。一度解き放たれると、限界まで増殖されたこいつらは増殖と進化を繰り返し、辺りを飲みつくして、一定空間を消滅させたら消える。無事なのは事前登録してある俺達のシュミクラムと、サイサリスのシールドに守られている連中だけだ。単なるデータの塊として、容量は大きいが使わないと金を追加請求される事もないが、相手を分解して広範囲に飲み込ませると、一気に増殖する為に使用料金が跳ね上がる。

「他の武装でもいたけたと思うんだが……」

「撃つのが楽しいみたいですし、なにより面倒ですからね」

「仕方無いか。承認式に変えちまおう」

「承認権は?」

「俺とリーナ、母さんかな。こっちの通信が妨害される事なんて、まず有り得ないし」

「そうですね。フランが持ってきてくれたドックタグのお陰で随分楽しています」

あちらさんにフリーダムを送る代わりに同じ特級プログラマー(ウィザード)であるクラリーチェ謹製のドックタグを貰った。フラン経由ではあるけど、お互いにいい取引をした。

「フランはどうだ?」

「問題無いです。ただ、ヘルの機体全てに言える事なんですが、最低でも1回戦闘すると10万から1000万ってどうにかならないのですか?」

「無理だ。それにその代わり、ワンマンアミーみたいな物じゃない。うちへの依頼って、大概は数千万とか億単位だし」

最低限の武装であるビームサーベルとビームライフル、マシンガンだけで戦うなら、10万くらいで済む。他の武装まで使うと100万とかだけどね。後、被弾すればするほど金がかかるので、うちは回避推奨です。盾は敵シュミクラムの残骸を基本的に使うよう指導されている。

「まあ、特許とかで月の収入自体は黒字でお金はあるんですけど、維持する施設も高いですからね」

「確かにね」

訓練施設は特に高い。高性能なドローンとか無数に相手するのが基本的だし。逆に資金源はナズーリンランドと公開している数々の特許による使用料金だ。それと、その豊富な資金を使って、電脳症の子供を引き取ったり、買い取ったりしている。彼らは治療した後、教育を施してナズーリンランドで働いて貰っている。もちろん、孤児院も吸収して運営して専門技術を教えこんでいる。彼らも戦力になるし、ヘルに登録してもらっているので、うちは人数が結構いる。殆どがナズーリンランドの警備とかだが。

「情報の精査が完了しました。お兄様、どうぞ」

レインが離脱(ログアウト)してきて、情報を転送してくれた。他の2人も無事に離脱(ログアウト)できたようだ。

「お疲れ様」

「お疲れ様です」

「フラン、機体に不具合は無いか?」

「無い。むしろ、機体性能が高すぎる」

「そこはなれろ」

ストライクフリーダムはスペックが高いし、同調システムに加えてとあるシステムも乗せている。キラ・ヤマトほどではないが、フランも結構実力は高い。ちゃんと育てれば乗りこなしてくれるだろう。

「それとメイ」

「はい!」

「お前、アトミックバズーカは承認式にする」

「そんなっ!?」

メイが何か言ってくるが、無視してロックをかけておいた。リーナは大喜びだ。

「今日は豪華な食事にしましょう。赤字が減りますから」

「うぅ~~」

ケイと姉妹なだけあって、メイは結構元気だ。電脳症が治ってからはお転婆な一面もある。

「料理?」

「ええ。フランも一緒にどうですか?」

「作る」

「じゃあ、俺も手伝うか」

3人で調理して、豪華な食事を作る。母さん達が帰ってくるまで待ったあと、楽しい食事を終えた。そして、手に入れた資料を読むと、そこにはドミニオンの名前があった。北欧か……そういえば、連中の拠点はここだった。それに、ここにはグレモリー神父の娘、六条クリスことチェーンソー娘が居たはずだ。少し探してみようか。








 
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