FAIRY TAIL 友と恋の奇跡
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第134話 宇宙があるから・・・!
前書き
こんばんは~☆07です☆
今回は鎖の少女のボス、チェスに魔力を奪われてしまったトーヤ。その方法とは・・・!?
途中から目線が変わります。最初はウェンディ目線です。
それでは、第134話・・・スタート☆
私達は鎖の少女の隠れ家を後にして、人気の無い茂みの陰に隠れていました。私は今、トーヤさんの治療をしているんですが・・・
エ「ウェンディ、トーヤの具合は?」
ウェ「そ、それが・・・仮死状態、になってるみたいで・・・・」
ル「仮死状態!?」
ナ「菓子?美味そうだな。」
ハ「あい。」
ショ「違うっ!仮死だっ!意識が無くて、呼吸もしてないし、まるで死んでるみたいだが、ちゃんと生きている状態の事だ。」
ショールさんの言うとおり、トーヤさんは意識はありませんが、脈はちゃんとあるんです。でも、いったいどうして・・・?ますます謎が深まるばかりです。するとリョウさんが、
リョ「なぁ、トーヤから魔力を全然感じないのは俺だけか?」
グ「言われてみれば、確かに・・・」
マ「じゃあ、トーヤは魔道士じゃなくて、どこにでもいる極普通の男の子だよっ!」
フ「トーヤの場合、極普通じゃねぇけどな。」
半幽人ですもんね。トーヤさん、私達が駆けつける前に戦闘でもしたんでしょうか?もしそうだとすると、大きな怪我もありませんし、掠り傷や切り傷も全くありません。
シャ「あいつ等が、トーヤの魔力を奪ったのかしら?でも、何の為に・・・?」
ふとトーヤさんの胸の辺りに視線を移すと、いつもトーヤさんが肌身離さず首から提げていた紫色の勾玉が無くなっていました。トーヤさんの首には、勾玉に通していた切れた紐だけが残っていました。
ウェ「あの、トーヤさんの勾玉が無くなっているんですけど・・・」
ユ「あれ?本当だ。確かあの勾玉って、トーヤが半幽人の力を抑える為のものだよね?」
ナ「でも、トーヤは半幽人の姿じゃねぇぞ。」
ハ「いったいどうなってんの?」
トーヤさん、怪物召喚、鎖の少女、勾玉、『ブラックテンプラネット』・・・何か関係してるんでしょうか?
エ「!そういえば、『ブラックテンプラネット』は、500年前に封印された闇魔法だったな。」
ショ「あぁ。それがどうかし・・・あぁっ!」
リョ「そっか!なるへそっ!」
ル「へそ?」
エルザさんに続いて、ショールさん、リョウさんも何か分かったみたいです。
マ「何か分かったの?」
エ「奴等が狙っているのは伝説の闇魔法、『ブラックテンプラネット』。そしてトーヤの魔力。この2つで、お前達は何を推測する?」
エルザさんの問いに、皆さん腕を組み、首を傾げます。
ショ「『ブラックテンプラネット』は、今は封印されている闇魔法だ。」
リョ「それと同時に、奴等はトーヤの魔力、もっと的確に言えば怪物召喚を奪ったんだぞ?これで分かるだろ?」
フ「鎖の少女の奴等は・・・」
ウェ「『ブラックテンプラネット』を・・・」
シャ「手に入れる為に・・・」
ル「トーヤの魔力を奪った・・・」
ユ「『ブラックテンプラネット』の・・・」
グ「封印を解く・・・」
ル&グ&ウェ&ユ&シャ&フ「あぁっ!!!」
6人が同時に頭の中の豆電球に光が灯りました。ですが、
ナ&マ&ハ「う~~~ん・・・・・?」
まだ考えている人が3人・・・いや、2人と1匹ですね。
リョ「お前等ほんっとバカだよな~。」
ナ「んだとリョウ!」
ル「そこに怒ってもねぇ~、そのとおりの事なんだから。」
エ「全く、お前達は・・・」
ショ「『ブラックテンプラネット』の封印を解く方法が、トーヤの魔法、怪物召喚かもしれないって事だ。」
ナ&マ&ハ「なるほど~。ってえぇぇぇっ!!?」
シャ「気づくの遅すぎるでしょ。」
やっとナツさんとマヤさんとハッピーの頭の中の豆電球に光が灯りました。
マ「でも、もし本当に怪物召喚が『ブラックテンプラネット』の封印を解く方法だったら、鎖の少女の奴等はどうやってトーヤの魔力を奪ったの?」
エ「問題はそこだ。」
グ「仮死状態になるくらいだ。かなり高性能なやり方でやったんだろうな。」
フ「そんな魔力を奪う為の高性能なやり方なんてあるのかよ?」
また皆さんで考え込んでいると、リョウさんが、
リョ「!思い出したぁっ!」
ユ「うわぁっ!」
リョウさんがいきなり大声を出して隣にいたユモさんは驚いてその場に飛び上がりました。
ル「な、何よ、いきなり・・・?」
リョ「ラハールさんから得た情報なんだけど、鎖の少女のボス、チェスはバーン・リクウィッドの他にも、吸収って言う魔法を使えるんだ。」
ウェ「吸収?」
ショ「聞いた事があるぞ。相手の額に手を乗せるだけで、相手の魔力を全て吸い取る事が出来る魔法だ。まさか本当にそんな魔法が・・・この魔法で命を落とす人も少なくないらしい。」
ユ「相手の魔力を、吸収・・・!」
ル「い、命を落とすって・・・!」
そ、そんな・・・ナツさんがリョウさんの肩を摑んで、
ナ「おい!それじゃトーヤはどうなるんだよっ!?死んじまうのかよっ!!?」
リョ「・・・それは俺にも分からねぇ。ただ、トーヤが今、めちゃくちゃ崖っぷちの命だって事だけは分かる。」
しばらく沈黙が流れます。そりゃそうですよね。目の前にいる仲間が死んでしまうかもしれないと思うと・・・
リョ「でも、鎖の少女の奴等からトーヤの魔力を取り戻せば・・・!」
皆さんの顔に、再び光が灯ります。まだチャンスがあるって事ですよねっ!
エ「一刻も早く、奴等からトーヤの魔力を取り戻そう。」
その時、
ス「そう簡単には返さねぇよ。」
全「!!!」
驚いて上を見上げると、木の上にスバルさん、サニーさん、レイニーさん、ミモリさん、ティオさん、マリンさんが私達の事を見下ろしていました。
グ「い、いつの間にっ!?」
サ「今までの話はぜぇ~んぶ聞いてたよ☆」
レ「俺達、気配を消していた・・・」
スバルさん達が木から飛び降ります。私達はとっさに身構えます。
ミ「私達は、全宇宙を支配する為、『ブラックテンプラネット』を手に入れる。」
ティ「それを達成させる為には、トーヤ・ファインの魔力が必要なんだ。」
マリ「1人くらいの犠牲がいなくっちゃ、この計画は達成出来な・・・」
ナ「ふざけるんじゃねぇぇぇぇぇっ!!」
ナツさんが炎を纏った拳でマリンさんに殴り掛かりますが、
マリ「水拳ッ!」
マリンさんの水を纏った拳で止められてしまいました。
ナ「何が全宇宙を支配するだ?何が犠牲だ?ア?そんな下らなねぇ事するくれぇなら、この世界にいる価値もねぇっ!!!」
ハ「宇宙は全世界の親的存在なんだよっ!!!」
マ「宇宙があるから太陽系があるっ!太陽系があるから地球があるっ!地球があるから私達人間がいるっ!あんた達は今、それを壊そうとしているんだよっ!!!」
フ「そんな事、地球上の人間が許す訳がねぇっ!!!」
今度は足に炎を纏ったマヤさんと、人間の姿に変わり、炎の弓矢を構えたフレイさんがスバルさん達に攻撃を仕掛けますが、
マリ「水剣ッ!」
またしてもマリンさんに止められてしまいました。
ス「この世界は今、完全に『闇』に染まっている。だから、この全宇宙を、俺達鎖の少女が支配し、一から『光』の世界へと変えるんだ。」
ル「世界が『闇』じゃなくて、あんた達みたいな存在が『闇』なのよっ!!!」
リョ「そんな奴等に、全宇宙を支配する権利は最初っからねぇんだよっ!!!」
リョウさんの声がコロールの森中に木霊します。まるでコロールの森の木々も、鎖の少女の計画に反対しているかのように―――――
サ「まっ、そこにいるトーヤ・ファインを助けたいのなら、ボスからトーヤ・ファインの魔力を奪わないとね。」
レ「それが出来るかどうかは、俺達にも分からない・・・」
グ「トーヤの魔力は、鎖の少女のボスが持ってるのかよっ!?」
ユ「随分と厄介な事になってきたね。」
それを取り返せば、トーヤさんも・・・!
ミ「でも、ボスのところへは絶対に行かせないわよ。」
ティ「俺達全員を倒さねぇと、ボスを倒す事が出来ねぇからな。」
マリ「まっ、私達と戦っている間に、ボスは『ブラックテンプラネット』が封印されている場所に行って、封印を解きに行くんだけどね。」
エ「何だとっ!?」
ショ「すでに『ブラックテンプラネット』が封印されている場所を突き止めてたのかよっ!?」
ウェ「そ、そんな・・・!」
シャ「計算外だわ・・・」
私達はまだ、『ブラックテンプラネット』がどうゆう魔法しか分かっていないのに・・・
ス「こうやって無駄話している間にも、ボスはトーヤ・ファインの魔力を持って、『ブラックテンプラネット』の封印場所に向かってるぜ。」
ナ「くっそぉ~~~~~!」
ナツさんが地面を思いっきり殴ります。
サ「私達は、いろんな場所であなた達の事を待ってるからね☆」
レ「俺達が、あんた達の事を見つけたら、いざ勝負・・・」
ミ「手加減は一切無し!本気と本気の全力熱血勝負!!」
ティ「ペアを組んでも俺達は構わねぇぜ。そっちの方が歯応えがあるからな。」
マリ「それじゃ、全宇宙が消えるのを心待ちにしながら、あなた達が来るのを待っているわ。」
そう言い残すと、スバルさん達は瞬間移動で姿を消しました。
リョ「まさか、もう『ブラックテンプラネット』の封印場所を突き止めてとはな・・・思いもしなかったぜ・・・」
リョウさんが額に手を当ててガックリと肩を落とします。
エ「いつものペアで行動しよう。ウェンディとシャルルはここに残ってくれ。」
ウェ「えっ?でも、私も戦いますっ!」
トーヤさんの命が危ないんだっ!私がトーヤさんを助けなきゃ・・・!
ル「でもウェンディ、ここに意識の無いトーヤだけを置いて行く訳にもいかないでしょ?それに、いくらウェンディが強くても、1人であいつ等と戦うのは危険すぎるわ。トーヤの魔力の事は私達に任せて、ウェンディはシャルルと一緒にトーヤの傍にいてあげて。」
ウェ「ルーシィさん・・・」
すると、シャルルが私の肩にそっと手を置く。
シャ「全く。相変わらずあんたは頑固なんだから。あんたがトーヤを助けたい気持ちは私が一番よく理解しているわ。でも、今回の相手は手強すぎる。皆絶対に傷を負って帰って来るわ。それを手当てするのは誰の役目?」
私はシャルルを見つめてから皆さんに視線を移す。皆さんは何も言わずに頷くだけです。私はもう一度シャルルに視線を戻すと、
ウェ「私の役目!」
胸を張って、自信を持って言った。
シャ「皆あんたを頼りにしているのよ。その期待を裏切らないように、私とここで待機してましょ。」
ウェ「そうだね。」
私が頷くのを見たエルザさんは、
エ「ナツ達は西、ルーシィ達は東、グレイ達は北、私達は南を捜す。スバル達はもちろん、鎖の少女のボス、チェスを見かけたら、必ず倒せっ!そして、必ずトーヤの魔力を取り返すんだっ!!」
エ以外「オォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!」
皆さん一斉にそれぞれの方角へ走り去って行きました。
ウェ「皆、大丈夫かな・・・?」
シャ「大丈夫に決まってるじゃない。このチームはいろんな意味で最強なんだから。」
ウェ「そうだよね。」
私は後ろを振り返り、目を閉じて地面に横たわっているトーヤさんを見つめます。必ず、必ず助けますからねっ!
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『ここから少しだけ、鎖の少女のボス、チェス目線でいきます。』
さて、そろそろ『ブラックテンプラネット』の封印場所に向かうとするか。スバル達は、今頃妖精の尻尾のバカ共達を相手に戦闘を始める頃だな。俺は先程トーヤ・ファインから吸い取って手に入れた怪物召喚の魔力の固まりを手に取る。吸い取った魔力は、球体形の固まりになるのだ。この魔力が、『ブラックテンプラネット』の封印を解く為の重要な鍵になるのだ。
チェ「今に見ておれ、妖精の尻尾。貴様等には全宇宙を守る事など出来ん。すでに全宇宙は俺のものだっ!!」
俺は怪物召喚の魔力の固まりを手に、隠れ家を出て『ブラックテンプラネット』の封印場所へと足を運んだ。
後書き
第134話終了~☆
何と!怪物召喚は『ブラックテンプラネット』の封印を解く為の重要な鍵だった!魔力を全て吸い取られ、仮死状態に陥ってるトーヤを救う事が出来るのか!?
次回はエルザ&ショールの対決!!
また次回お会いしましょう~☆
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