エネミーワールド
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1章 平穏な生活に終止符
第四話「部として。」
第四話「部として。」
本日放課後にて…ついに不安と心配だけが募る部活動が始まる。正直僕は、これに関しては期待はしない。二人だけの部活ってどれだけ悲しいものか…。
メル
「集まったわね?」
シャイン
「集まったも何も…二人だけしかいないわけですし…それに…どういうことですかね…。顧問が国語の教師って…僕に対してのイジメですかね?」
国語の教師
「少し黙ってなさい。私だって君たちの面倒をあまり見たくないんだ。」
メル
「仕方ないじゃない。暇を持て余していたのがこの人だっただけの事よ。」
三人はそれぞれの思いでため息を吐き、僕はその場から逃げる為トイレに行こうとした。
国語の教師
「待ちなさい。まだ始まって五分も経っていないぞ?もう少し我慢しなさい。」
シャイン
「いや、あんた…ただ単に一人だけ離脱させまいが為にわけのわからないこじ付けをつけているだけなんじゃないんですかね…。」
国語の教師
「それがどうであれ私は顧問だ。私があれこれ指示したのならそれに従うべきなんじゃないかな?」
うわ…。絶対メタだよ。しかも、汚い大人の成せる業とか未来を担う少年少女に見せつけますかね。
メル
「兎にも角にも…部員がいなくては成り立たないわね。」
シャイン
「あの…僕入ってます?」
メル
「ちょっと待ってて…確認するから。」
確認する必要あるかよ‼ひでぇよ。何この僕の扱い…。もう居る意味なんてないよね。
シャイン
「あぁ…大丈夫。僕帰るから。」
メル
「ぁ、嘘よ嘘。あなたは…」
シャイン
「だと思いましたよ。僕…」
メル
「ウチの部員じゃないわ。」
シャイン
「帰ります…。」
戻ろうとターンをしようとした僕は足のステップで一回転しその部屋のドアに手を掛ける。
国語の教師
「待ちなさい‼」
ふぅ…よかったぁ。いくら外道だとしてもやっぱまともな人でよかったよ。
国語の教師
「帰るならついでにコレ…捨てといて。」
顧問は僕に個人のゴミであろうコンビニのゴミを僕に押し付けた。
シャイン
「…。」
前言撤回。ここにまともな人はいない。よって僕は帰ることにする。
メル
「ぁ、ならついでにコレ…。」
シャイン
「何コレ…。」
メル
「犬のフンの入った袋よ。見ればわかるでしょう?」
何…。なんでこんな大惨事になってるの!?落ち着け落ち着け…。おぃ‼︎どこからフン出てきた!?
シャイン
「色々言いたい事あるけどさ…帰らせてもらうわ。」
メル
「どーぞー。」
国語の教師
「ぁ、帰ってもいいよ?でもその分成績は引かせてもらうよ。」
鬼だ。この人…人をなんだと思ってやがる。特に僕という存在をなんだと思ってるんだよ。
シャイン
「じゃ、さようなら。もう二度と戻ってきません。」
ドンッ‼
勢い良くドアを閉めた。するとどうしたことだろう…部屋でワイワイやっているではないか。
これ…普通さ…僕を説得するとこからやるんじゃないの?色々間違っててもう…何も言えない。
国語の教師
「そうだよ。その通りだ。うん。そうしよう。」
なんか勝手に雑談始まってるし…ふざけるなよ。僕が消えて清々したみたいな?殴るぞ。
ガチャリ…ドンッ‼
シャイン
「おいお前ら‼どういうつもりだよ‼」
メル
「ぁ、帰ってきた。」
シャイン
「うっせ‼何、その嫌そうな顔…やめてくんない!?萎えるからさ‼」
なんだかんだ言って僕は悔しい…。自ら言い出したことすら守れず、こうやって出てきている。
国語の教師
「ぁ、帰ってきたのね。ほーぅ。いい判断だけどさ。部の反逆とみなしてどのみち成績引くから。」
シャイン
「鬼ィイッ‼︎あんた何ニヤニヤしてんだ‼」
国語の教師
「だってそうでしょう。実際、私に反逆してるようなもんだし〜?私の勝手だよね?」
何その勝手なこじつけ…メタにもほどがありますよね‼
シャイン
「もうなんでもいいです。」
国語の教師
「ほーぅ。んじゃ潔く諦めたってことで…成績をもう一段階引かせてもらうよ。」
シャイン
「なんでそうなる!?」
国語の教師
「いや、だって認めたでしょう?」
シャイン
「ふざけんな‼」
国語の教師
「はい、反逆罪。マイナスポイントね。合計-3点ね。」
うわ…メタすぎる。もうこの人やだ。ほんっと嫌いなタイプだわ。
シャイン
「じゃあ…」
国語の教師
「はいマイナス加点。合計-4点ね。」
死ね。僕が発言するだけでもカウントとか…泣きてえよ。ホントにさぁ。
シャイン
「はぁ…んで…メルさん?何するんですかい?」
メル
「そうね…。まずは部員集めと言ったところかしら?」
シャイン
「やっぱそこからだよなぁ。」
話合いを始めた中、僕の隣にいる教師は何やらメガネをキラッと輝かせ…こちらを見ている。
シャイン
「どうしたんですか?」
国語の教師
「えっと今ので-7点目ね。」
シャイン
「あんたはいつまで…はぁやめとこう。」
おそらくこれもカウントされてんだろうな。もういい。こういう大人はどうなっても、僕は知らん。
メル
「先生、もうそこらへんでやめてあげてください。」
よくぞ言った‼てかこの人まともな事いう人だっけ?
国語の教師
「うーむ。仕方ないな。じゃあやめるよ。その代わり、君…」
メル
「はい、どうしました?」
国語の教師
「君の成績を…」
メル
「ぁ、じゃあやめます。」
おぃ、ふざけんなァ!!何諦めてんだ!!なんだその顔‼ムカつくぞ‼何、諦めも時には肝心みたいな?僕は断じて認めないぞッ‼
国語の教師
「じゃあシャイン君にマイナス10追加と…。」
シャイン
「…。それマジですか?」
国語の教師
「マジ。」
オワタ…。僕の国語は終わった。絶対に覆ることはないだろうな。このドが付くほどの外道な大人は生まれて初めてだよ。
国語の教師
「そんな顔するなって…所詮平常点だろう?」
シャイン
「その平常点なくしては僕、1になってしまうのですがね…。」
大げさかと思われるが、それほど僕の国語は酷いということだ。平常点を引かれてしまえば、僕の成績は限りなく1に等しくなるというわけだ。ちくしょう。努力でテスト頑張るしかないってことかよ。
メル
「まぁ話はその辺にしましょうよ。ともかく部としては部員を少しでも多くしなくてはならないので…」
シャイン
「どうせ僕でしょう?」
メル
「わかったら部員集めてきて。」
シャイン
「はいはい。」
なんてこった。全部僕に押し付けやがった。これってさ部活動って言えんの?人をパシリに使って…。
メル
「それでは本日の部活は終了ということで。」
国語の教師
「それじゃ私は帰るよ。」
シャイン
「ぇ、これで終わり?」
メル
「そうよ。」
顧問は僕らに構わずそのまま部屋を出た。正直、僕としては嬉しい。んなことはどうでもいいね。うん。
シャイン
「いや、他になんか…ないの?話合いならさ、もっと具体的にとか別の課題を持ち出すとかさ。」
メル
「何言ってるのよ。そんなこと自分で考えなさい。」
ハッハッハ…。本当に終わってるな。こりゃ酷い。期待もクソもないな。うん。改めて思った。
シャイン
「まぁ、テキトーにやればいいのね?」
メル
「殴るわよ?」
!? おかしい。何かがおかしい。なんでそうなるんだろう。僕…。
シャイン
「それじゃ、なんとか頑張ります。」
メル
「それでよし。」
ふ、ふざけんなァァァァッ!!
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