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ヘタリア大帝国

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TURN90 密林という名の迷路その四

「手探りに近いな、これは」
「しかも道は迷路だしね」
「よくもこんな戦いにくい場所があったものだ」 
 ある意味関心しているダグラスだった。
「クーラーと除湿機がなければやっていられないな」
「全くだね、ここは酷い戦場だよ」
 まさに最悪の、だというのだ。
「宇宙にまで木があってね」
「その分空気は美味いがな」
 ダグラスは何とかジョークも出した。
「俺が戦ってきた中で最悪の戦場だな」
「それでも何とか行進速度は順調だよ」
 維持出来ているというのだ。
「何とかね」
「奇跡だな」
「奇跡っていうかね」 
「努力の結果か」
「それと訓練と実戦のね」
 この三つが合わさってだというのだ。
「それでだよ」
「まあ俺達もかなり戦ってきてるしな」
 敵味方に分かれていた時期も含めての言葉だ。
「それでだな」
「そういうことだね。じゃあミスターもいいね」
「ああ、最初の戦域に来たらな」
「派手にやるよ」
「最初に花火を上げるか」
 ダグラスのサングラスの奥の青い目が光った、その光はまさに猛禽類が獲物を狙う時のものに他ならかった。
「そこでな」
「勝利の花火だね」
「それだよ」
 まさにだというのだ。
「それを上げてやるか」
「そういうことでね」
 全軍は最初の星域に向かう、そこはというと。
 宇宙怪獣の大軍がいた、それを見て総督が言った。
「ううん、見たところだけれど」
「どうしたでごわすか?」
「新種の怪獣も多いね」
 こうオーストラリアに話す。
「それもかなりね」
「そうでごわすか」
「やっぱりここは凄いよ」
 怪獣学者でもある総督から見ればである。
「色々と調べたいね、けれどね」
「今は、でごわすよ」
「うん、戦争に専念しないと」
 今度は提督の顔になって言う。
「全ては戦争の後だよ」
「そうでごわすよ。ただ中南米が確かに凄いでごわすな」
「宇宙怪獣だけじゃなくてね」
「ハニワ、それにイースター星には」
 そこもだった。
「モアイがあるでごわす」
「アステカの文明についても興味があるね」
 総督はまた学者の顔になっている、そのうえでの言葉だ。
「色々と調べたいよ」
「では今はでごわす」
「うん、戦おう」
 その戦域にいる敵軍に向かう、敵も迎撃に来る。そこでだった。
 東郷はまずは仕掛けなかった、それを見て台湾兄が東郷に問うた。
「攻撃しないのですか?」
「今はな」
 いつもの余裕のある態度で答える東郷だった。
「しない」
「というとやはり」
「敵が攻撃を仕掛ける瞬間だ」
 まさにその時にだというのだ。
「仕掛ける。艦載機の用意は出来ているな」
「大丈夫です」
 小澤がモニターから答える。
「何時でもいけます」
「よし、それじゃあ今はだ」
 攻撃を控えるというのだ。
「攻撃も効果的にしないとな」
「こちらは間も無く配置につけます」
 モニターにデーニッツが出て来た。 
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