ポケットモンスターズファンタジー~導かれし者達の軌跡~
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Reincarnation
心の鍵
アーシアは現時点で知っている全てを話し終え、リファルとフィリアから様々な事を聞かされていた。イーブイが使える技から、技から技に繋ぐ事ができる攻撃法、それ以外に先ほどの草笛のメロディーの事、この世界の事・・・とくかくじっくりと話し合って、聞き入った。ちなみにそこにはモルクとレイエルは居なく、近くの木の根元に座って寝ていた。寝ている理由はアーシアが同じ内容だからっと言った事にあったし、リファルとフィリアは急ぐことがあるらしく、自分達の自己紹介はもっと後にするということもあったから。
そして、色々な情報を話し終えていたアーシア、リファルとフィリアの三人はモルクとレイエルのもとへ行き、
「起きて下さい。話し終わりましたよ」
そう言いながらアーシアは揺り起こそうとして手を伸ばす。が、ちょっと躊躇って手を引っ込めた。なぜなら、ほとんどの敵をレイエルとモルクが対処していたし、自分が眠り粉と痺れ粉を受けて実質寝ている間も戦っていたのだから疲れているのは目に見えて分かっていたから・・・
「お、おい、どうしたんだ? 起こさないのか?」
「えっと、疲れて寝ているのに起こすのはどうかと思いまして・・・」
「・・・心配いらないわよ」
「きゃ!?・・・お、起きてたのですか?」
寝てると思ったが、レイエルは ばっ と目を開けたのでびっくりしてアーシアはひっくり返りそうになったが、フィリアが支えたので倒れなかった。そして、やはり恥ずかしそうに頬をほんのり赤くして「ありがとう」と、フィリアに言うアーシアだった。それと謝るレイエルだが、別に気にしていないそぶりでアーシアは「大丈夫です」と答え、
「ほ、本当にごめんね?えっと、正確的には、こっちにくる足音で起きたのよ。 ちなみにモルクはダウン、完全に。ほんとにこんな自体のときにのんきね・・・ほら、おきなさ「別にいいぞ、寝かしたままで。まあ、とにかくまた逢ったときに・・・いや、その時はこの世界の異変を止めてからかもな」あっ、そう?」
リファルにいいと言われ、レイエルは"サイコキネシス"を引っ込めた。そして同タイミングでリファルは後ろを振り返り、
「・・・さて、フィリア。そろそろ行くか?」
「そうね。んっじゃまた会える日まで、ね」
そう言うと二人は、走ってアーシア達がもと来た道に走っていってしまった。三人は(正確には二人だが)その二人の影を見えなくなるまで見続けていた・・・
そして見えなくなると、レイエルは硬くなった身体を伸びをしてほぐしながら、
「さてと、私達も行きましょ。多分もうお昼すぎてるわよ?」
「かもねですね・・・森の中ですと方向感覚が掴めないので、時間が分からないですし・・・」
「方角?流石に私でも分からないわね・・・まぁダンジョン抜けないと正しい方角を割り出せないし、方位磁石もここの磁場が狂ってるみたいで使い物になってないのよ、ほらっ」
レイエルはそう言いつつ、それをアーシアに適当に放り投げた。投げられたものが自分の身長を越えそうだったので少し慌てたが、越えると思った時にはしっかりと自分の手の中で収まっていた。すっとんっ と落ちたので、多分取れないと思ってサイコキネシスで取りやすい位置に調整してくれたのだろう。だが、
「な、投げられましても困りますです・・・」
「別に取れたからいいじゃない。そんな事より、見てみて?」
「・・・分かりました。 ・・・・・・確かに針の位置が固定しないみたいですね」
ケースは円形をしていて、下には東西南北を示す英単語一文字入っており、針は細長い菱形をしている一方に赤い印がついているごく普通の方位磁石・・・。普通は一定時間経てば安定して方角を示してくれるのだが、今はその針が時計回りに回ったり、反時計回りになったり安定がしていなかった。
「ねっ? 不思議のダンジョンの全ての場所でこうなるのよ。でも、無くても階段が見つけて先に進めばどうってことないんだけど」
「そうですか・・・覚えておきます。 ところで、そろそろ行きませんか? 遅くなると面会が出来なくなるかもしれないので」
「それもそうね。さてと・・・この娘どうしましょうか?」
「え、あ、あの、なぜ こ で声のトーンをあげたのです? それですと女の子みたいな男の子を示す方だと思うのですが・・・」
アーシアのその問いに少し笑った感じに、
「だって女の子みたいじゃない、この娘。アーシアちゃんもモルクに可愛い服を来せたら似合うと思わない?///」
「それはー・・・・・・似合うかどうかは分かりませんが・・・か、可愛いのは確かだと///」
「あっ、ねぇねぇアーシアちゃん。アタシいい事思いついちゃったわ。街についたらなんだけど、ファッション関係の場所に行ってみない?そこでモルクに似合いそうな服を色々見てみましょっ!! それと今の話から飛ぶけど、アタシ達完全な絆では繋がりきれてないような気がするのよ、時間的に」
急の話の変わりように えっ? と思ったが、その事に自分も感じていたので小さく頷く。そして、モルクを見てからレイエルはなぜか深い深呼吸をすると、
「・・・それと私、この場で最後までアーシアに付き合う、助けるって決めたわ。 色々と話したいし、ドリームメイカーズって隠している事も多いらしいから。それに、なぜ不思議のダンジョンが生成され始めているのか、行方不明者が多いのか、見つかったとしてもなぜ自我を失っているのか、それとこの世界の危機迫ってる理由とか・・・調べたい事は山ほどあるから。この事にはモルクも賛成のはずよ」
「あ、ありがとうございます。でも助けて下さるのはありがたいのですが、またお二人を巻き込むわけにはいか・・・きゃっ!!?」
「・・・なんで、なんで大きな事を一人で抱え込んじゃうのよ!!?もっと私たちに頼りなさいよ!! それにさっきも同じような事を言ったけど、自分たちが生まれ育った世界、町が壊れるのを指を咥えて見てるなんてアタシはまっぴらごめんよっ!!」
いきなりレイエルが詰め寄ったので、アーシアはびっくりして身体も縮みこみながら、
「レ、レイエルさん・・・そう、ですよね。でも、これからもっと危ない事や大変なこ「その辺も承知の上よ。あと、危ないのはアーシアちゃんだと思うの。 だって知らない世界に送られてきて、色々と困る事もあるだろうし、人脈があるわけがないから左手?に紋章がある人がいたら教えてとか言えないでしょ?少なくとも私は結構人脈がある方なのよ?これでも。だから、役に立てるって私は思うわけ。 どう?助けてもらった義理もあるし」・・・そ、そこまでいうのでしたらお願いします」
「あったりまえよ、あともう少し自分の気持ちをさらけ出してねっ? ・・・はぁ、寝たふりはそのくらいにしましょうかモルク?」
「えっ?」
レイエルが深いため息を付きながら名前を呼ぶ。するとぱちっとモルクは目を開けて「バレてたんだ・・・」と頭を掻きながら一言。
「当然バレるわよ。じゃ、モルクの締めの一言でナルトシティに行くわよ? それと、寝たふりした理由ってどうせ言葉が出なくて考えてたんでしょ?」
「えっ!!?そ、そこまで分かっちゃってたの・・・?」
全てお見通しとでも言いたそうに、レイエルはモルクに問う。どうやら完全に図星だったらしくしてドキッとするモルクだが、その言葉に後押しされたように、
「うん、まずレイエルが言った通りボクらはアーシアを助けるよ。それと会ってる時間も、コミニュケーションもあまり取れてないけど、ボクは少なくともアーシアは大切な友達だからどんな困難でも一緒に乗り越える覚悟もあるよ!!」
「ありがとっ・・・」
二人の言葉に顔を赤くしながら涙を流すアーシア。前足で涙を吹いても吹いても溢れ、明るいブラウンの毛並みが濃く色付き始める。
私はなんでこんなに自分に正直じゃなく、臆病で、色々と抑えちゃうだろうか?こんなに良い人が居るというのに・・・
そう思うと余計に涙が出た。人をいつまでも信じる事が出ずにいた自分に腹がたったから。それをレイエルさんは感じ取ったのか私に近づいて、
「ほらっ、泣かないの。このくらいで泣くなんて言ってくれる人や、そこまでの友達が居なかったって事ね・・・。 でも大丈夫、私たちがアーシアの最高の友達になるから。入れるまでずっとアーシアちゃんと居るから、元の世界に帰る最後まで」
っと耳元で囁いてくれ、オカリナが白く発光したと思うと、私に強く抱きついてきた。自然と私も強く抱きしめ返した・・・自分とレイエルさんの心臓の鼓動がゆっくり波打っている音がはっきり聞こえる。
「・・・落ち着いた?」
「はいっ。おかげさまで」
「良かったー、ボクはレイエルがやってみた事は恥ずかしくて出来ないよ。女の子同士だからできる事だね。 さーてと、アーシアも元気になったことだしこのダンジョンを抜けるよっ!!」
モルクの差し伸べた手をアーシアは取って立ち上がり、その時にレイエルも ふわり っと腕の中から出た。そして、ダンジョンから抜けるために駆け足で階段を探した。すぐにはやはり見つからなかったが10分もすれば見つかり、最後に全員でハイタッチしてから最後の階段を上がった・・・・・・。
~~~~~☆~~~~~
そしてナルトシティーの外れの森
「・・・ふぅ、色々あったけどなんとか抜けたわね」
そう言ったのはレイエル。結局あまり時間が掛からない筈だったのに、イレギュラーで結局到着予想時刻の12時くらいをはるかにオーバした1時に抜け終えた。でも、今思えばあれだけのことがあってなんとかなったのは、あの謎のフィリアとリファルだろうっと思う。正直あのままだったら確実に今頃は自分達は天国に居るのだから・・・。
「・・・うぅ、えっと、取り敢えずこのまま真っ直ぐ行けばナルトシティーのビル群が見えてくるはずよ。その後にバス停さがしてからまず、ご飯を食べにセントラルパークに行くわよ?その後にライトのところに行きましょ」
「そうだねっ。 はぁー・・・ボクもうお腹と背中がくっついちゃいそうだよ・・・・・・」
「じ、実は私もです・・・」
モルクとアーシアがお腹をさすりながらレイエルに訴える。だってあれだけ動きまわり、技をたくさん使ったのだからそれもそうだろう。
「じゃあさっさと行くわよ。 アタシが見つけたシチューが美味しい店を知ってるからそこに連れて行ってあげるわね」
「シチュー?今のお腹の調子にはピッタリだよ!! 早く行こうよ!!」
「せっかちねー・・・まぁ、私もお腹空いてて言い返せないけど。さてと、なんだかんだ言ってるうちに、森を抜けたわよ」
「・・・うわぁー!!」
森を抜けた光景は最初の町(ポートタウン)とは比べ物にならないほどの建物、ビルが立ち並んでいて道路と歩道まで補整されており、その上を車が通ったり様々な人達が歩いていたり、公園で小さな子達が伸び伸びと遊んでいたり。それと街の中は草木が少ないと思われがちなのだが、その常識を覆して道路の橋には木が植えられていたり、花壇があって、場所によっては小川があって緩やかに流れて、その中に入って気持ち良さそうに水遊びしている子達、釣りをしている人が居たり、自然とうまく共存している件も素晴らしい件である。
「凄いでしょ? 私もここからの風景を見たのは始めてだけど、ここの場所も気に入りそうだわ。ちなみにちょっと細く説明すると、あそこでくるくる回っているのは風力発電機、風の力で電気を作ってるの。あと、あそこにある青い屋根はソーラーパネルって言って、太陽の力で発電するのよ。それと、見えにくいかもしれないけど、小川にある水車は小川の流れを利用した水力発電。最後に、ここからは見えないけど、地熱を利用した地熱発電。ほとんどの電気は地熱発電で安定給電されていて、この街の全体の電気を賄っているのよ」
「凄いですね・・・あっ、ではポートタウンの海岸にあったのも風力発電機だったのですね?」
「そうだよ。ボク達の町は小さいから風力発電機が8台あれば足りるし、潮風がいつも吹いてるから電力供給も間に合ってるみたい」
「なるほどです」
確かにそうだった。自分が海岸に立った時に度々強い風が吹いて、自分の毛並みをかきあげた程。確かにあの風が吹き続けているのならばなんとかなると思った。
「さて、この坂を真面目に下るのは面倒くさいから・・・"サイコキネシス"!!」
「安定だね・・・おっとと」
「あわわ・・・ふぅ、ところでレイエルさんは結構サイコキネシスを多用してますけどPPは切れないのですか?」
「ええ、このオカリナのお陰で。 これを付けてからサイコキネシスがずっと使えるようになったり、ゴーストタイプとエスパータイプの威力が上がったりしたのよ。その代わりに今言ったタイプしか使えなくなるデメリットがあるけど・・・別に気にしないわ」
サイコキネシスで浮かんでるオカリナを見せながら話す。大きさは小柄で色は全面真っ白なのだが、重要なふさぐ穴が見当たらなく、これでは音色を変えられない。
「あの、そのオカリナってどうやって音色を変えるのですか?」
「音色はサイコキネシスを込めた力によって変わるわ。仕組みはどうなってるかは分からないけど、このお陰で私も吹く事が出来るのよ。うーん、すぐバスが来ると思うけど少しだけ吹くわね・・・♪」
一度サイコキネシスを解除して地面に二人を下ろすと、今度はサイコキネシスをオカリナへと注ぎ、口を吹き込み口に付ける。そして吹いた瞬間、透き通った柔らかい音色が辺りを包む・・・凄い。こんなに落ち着いた気分になるのは初めてかもしれない。
その音色を聞いてしばらくして、
「ふぅ、こんなもんかしらね。ちなみにそろそろバス来るわよ」
「聞いててスッキリしたような気分になりました。また今度聞きたいです」
「ボクもかな。何回聞いても飽きないよ」
「ありがと、二人とも。じゃ、いい感じにバス来たから乗り込むわよ」
バスが来たのをレイエルが確認し、乗り込みするところに待ち、来たバスに乗り込み座った。ちなみに発車タイミングが座る直前だったので座る時に少しよろっとし、少し強めに座ったせいで運転手がバックミラーでこちらを見たのを見て焦ったが。
「ま、まぁ何がともわれモルク、アーシアちゃんお疲れ様」
「お、お疲れ様です」「お疲れ様っ。一時はっと・・・ふう、どうなるかと思ったね」
窓側からレイエル、アーシア、モルクと述べて行く。このタイミングでモルクは背負っていたバックは足元に置いて、背もたれに身を任せて座り、アーシアは両足を前に投げ出しており、両手はその投げ出した足の真ん中に揃えて置いて座っていて、最後にレイエルは浮遊かと思いきや普通に座っていた。
「あっ、確かセントラルパークまでは15分もあれば着くはずよ。それにしても久しぶりにそのお店に行くから楽しみだわ♪」
「そこまでレイエルを虜にしちゃうシチューなんだ。ボクも楽しみでたまらなくなってきたよ!!」
「私も楽しみです♪」
お腹が空いてるものだから、早く食べたい、早く胃を美味しいもので満たしたい気持ちが加速し、それを知ってか知らずか、ゆっくりとセントラルパークに向かってバスは進んでいくのであった・・・・・・。
後書き
今度から チーム別ストーリー が発動するかもしれません。理由としては リファルとフィリア がパーティとして介入した(←そんな話しあったの?)のでそちらの描写も書くためです。
それにリンクして 2人のストーリー を別ネタとして挟むかもしれません。
ちなみにこの二人のチーム名は【リライト】です。
あと、フラグを立てて置きます。っと言いますか、次の節と章の内容を早めに予告です。
アーシア「うわぁー・・・シチュー以外にも色々あって迷っちゃいそうです」
モルク「ひっく・・・こんなフリル着させるなんってひっく・・・レイエル、アーシア酷いよぉ・・・///」
「君はー・・・うんっ、導かれし者みたいだね。始めまして、僕の名前はラ・・・」
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ココから下が新章
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「それにしてもここは何処?どうしてこんなところにボクは? それと、この子も同じ紋章があるって事はつまり・・・」
「ココがポケモンの世界・・・本当にボク・・・来ちゃった」
「み、道端で倒れててー・・・そ、その・・・びっくりしました。それと・・・他の世界から来たなんて・・・・・・」
レイエル「モルク、アーシアちゃん!!私の事は良いから早く逃げてッ!!!! モルク、あんたはしっかりアタシの代わりにアーシアちゃんを守るのよ!!」
『ふふふ、これで私の理想が実現する・・・・・・人間世界への干渉をッ!!」
光を求めし者、その膝下に集まりて協力せよ。
その光が集まりし時、この世界の運命・・・時空間の歯車が動くであろう・・・・・・
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