BALDR SKY
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08レインとシャルの一日
桐島家に来てから一週間が経った。ここに来てから婚約者になったレインを好みの女の子にする為の光源氏計画を発動した。それは樹形図の設計者まで使用して、徹底的に立案した。なので、ほぼ常に一緒に居る。お風呂では一緒に入って、手で隅々まで洗い合ったりする。その時、ちょっとずつでも快楽を与えて一緒に入るお風呂は気持ち良いと覚えさせる。
「……お兄様、ここがわかりません……」
「どれどれ……」
今はレインと俺の部屋で、椅子に座った俺の上にレインを乗せて机に向かい、勉強させている。
「ここは微分を使うんだ」
「なるほど……」
レインには現在、微分、積分、解析幾何、抽象代数、関数論を教えている。光源氏計画によって、原作よりもハイスペック・レインちゃんにする予定だ。樹形図の設計者により一日を細かく仕切り、食事、勉強、遊戯というなの勉強、お風呂、睡眠、運動という感じを効率よく分けて行っている。
俺はこないだ6歳になったが、レインはもうちょっとしたら同じ6歳になるので、褒めて伸ばす方法と、レインが楽しく遊びながら勉強できるように頑張っている。更にご褒美を用意している。
「できました!」
「どれどれ……うん、合っているよ」
「やったです!」
喜ぶレインの頭を撫でながら、小さな口にナノで調整された飴玉を入れてあげる。
「ん~~~♪」
コロコロと可愛らしく、口の中で楽しんでいる。レインの学習計画も樹形図の設計者でレイン専用に導き出された高効率の方法を採用している為、どんどん吸収していく。
「次は遊ぼうか」
「はい、お兄様」
何時も一緒に寝ているベットに横になって、仮想へとダイブする。
【ダイブ】
仮想に入ると、レインは草原に作られたアスレチックで猫達と戯れだす。高機動でアスレック内を自由に動き回り、翻弄する猫達を捕まえるという遊びだ。猫達も尻尾で隙あらばレインを軽く攻撃してくる。反射神経や状況対応能力を強化する訓練だ。レインが限界ぐらいまで頑張ると、なんとか捕らえられる設定だ。捕らえられた思う存分モフモフできるのだ。アスレチック以外にも色々と場所はある。レインと猫をシュミクラムに変えて、アスレチックを構造体に変えれば立派な捕獲と回避訓練となる。
「フルアーマーZZガンダム・デンドロビウムはもう少しでできるな。クシャトリヤは骨組みだけだな」
もう一つの事と並行していたので、効率が遅い。だが、レインの為なので構わない。
猫との訓練が終われば俺の膝を枕にしてお休みタイムに入る。その間、レインの頭を撫でて、寝顔を堪能できる。
お昼寝が終わったら、リアルに戻って運動だ。
【離脱】
運動着のシャツと短パンに着替えて、一室を改造した訓練所でランニングマシンを使って走る。ちなみにレインは白いシャツとブルマだ。2台のランニングマシンで一緒にマスクをつけながら走っていく。低酸素トレーニング、で効率よく行う。これが終わったら腕立て伏せや柔軟などを行っていく。それが終わったら全身マッサージを行ってあげる。
「よし、勝負だ」
「はい!」
次は格闘訓練だ。模擬戦をやりながら駄目な所を教えていく。お尻とか叩いてだ。レインの体内には自己増殖能力を兼ね備えたナノマシンが投入してある。これは怪我や傷を瞬時に修復したり、細胞を若い状態で保つのだ。つまり、ツルツルでぷにぷに、もちもちの肌にサラサラの髪の毛という女性には何より嬉しい効果を得られる。もちろん、筋肉痛になる前に強化、修復をしてくれるので、内側はどんどん柔軟かつ強靭な肉体になっていく。簡単に言えば、黒猫のイヴだ。流石にトランス能力はないが。自己増殖能力と組織改編能力を兼ね備えたアセンブラ(第二世代ナノマシン)なら可能かもしれないがな。
「あう~負けました~」
「んじゃあ、そのまま風呂に行ってマッサージをするか」
「はい」
汗のいい匂いを漂わすレインを風呂に連れて行って、シャワーで汗を流した後、マットに寝かせてマッサージを施す。
「ひゃうっ、んんっ、んっ!」
気持ち良さそうに喘ぐレインの肌を楽しみながら、アフターケアを終える。それから交代で俺にもしてもらう。それが終わったら、2人で湯船に入って風呂の中でもモミモミする。ただ、流石に俺もレインも幼すぎてアレな事はしない。ただ、肌触りは気持ちいいので触るけど。
「はふぅ~」
「気持ちいいか?」
「はい、お兄様の気持ちいいです」
きわどい事を言ってくるが、無視する。お風呂を堪能したらパジャマに着替える。レインは猫の着ぐるみみたいなパジャマだ。
「二人共、ご飯ですよ」
「「は~い」」
パッフェルさんモードの母さんの家事能力は高かった。プロ並みに料理も美味しいのだ。
「父さんは?」
「勲は泊まり込みですよ。数日後のレインちゃんの誕生日に休暇を取るため、お仕事です」
その言葉を聞いて、レインは嬉しそうにする。やっぱり、ちゃんと愛されていると分かると嬉しいのだ。
「レイン、あ~ん」
「あ~ん」
もきゅもきゅと食べるレインをどんどん餌付けしていく。逆にあ~んをしてもらったりもする。それを母さんが楽しそうに見ている。
「やっぱり、娘もいいものだな」
一瞬だけヘイゼルモードになっている。
「そういえば、誕生日が過ぎたら小学校ですが、準備は大丈夫ですか?」
「大丈夫です、お母さん。微分もちゃんとお兄様に教えてもらいました」
レインは母さんの事をお母さんと呼び、前の母親はお母様と呼ぶようになった。
「シャル、お前はどこまで教えているんだ……いや、いい」
「?」
「頑張ってますね。レインはいい子です。デザートにいちごをおまけしましょう」
「やった!」
喜ぶレイン。ぶっちゃけ、既に学校に行く必要も無いぐらい勉強を終わらせている。むしろ、このまま純粋培養した方がスペックは高くなるが……柔軟性は下がる。人付き合いは大事だしな。一応、同じクラスになるように手を回してある。ハッキング的な意味で。じかし、行く先にジルベルトとかい居たら笑えんな。チャント(直接通話)をさっさと渡しておこう。レインの所属は母さんのPMCで問題無いし。
デザートを食べたら、仮想で遊んで寝る前に歯磨きなどをして母さんにおやすみの挨拶をする。そして、ベットにレインと一緒に入る。
「ほら、レイン」
「う、うん……」
携帯端末で父さんにお休みなさいの連絡を入れさせる。直ぐに返信が帰ってきて、おやすみとぶっきらぼうな返事が帰ってくる。ただ、これだけでもレインは嬉しそうだ。
「さて、寝ようか」
「はい。んっ」
レインとお休みのキスをして、抱き合ったまま眠りにつく。基本的にこんな一日だ。レインが寝言でお兄様と呼んでくる辺り、順調に計画は成功している。レインの俺に対する好感度も依存度も高くなってきている。元からその素質もあるし、先ずは完全に身も心も手に入れる。それから、依存度を少しずつ減らして調整すれば公私共に優秀なパートナーになるだろう。
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