万華鏡
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第四十一話 パジャマパーティーその六
「この格好だからいいけれど」
「そうじゃないとな」
「下着だとこんなこと出来ないわよね」
「恥ずかしいからな」
「そうよね、女同士でも」
「男同士でもだろ」
美優はこの場合についても言った、男同士ならば飲み会となる。
「やっぱりトランクス一枚の連中が集まるのってな」
「見苦しいわよね」
「同じ性別でもやっぱり下着のままっていうのはな」
それはどうしてもというのだ。
「嫌だよな」
「どうしてもね」
「だからだよな」
美優も自分のエメラルドグリーンのパジャマを見て言う。
「こういう時もパジャマかジャージじゃないとな」
「やれないわよね」
「そうよね、私もね」
景子は淡い赤のパジャマだ、柄は意外と乙女チックだ。
「パジャマじゃないとね」
「こういうパーティー出来ないわよね」
「本当にね」
こうレーズンが入ったクッキーを食べながら話した。
「そう思うわ」
「ましてや裸なんてね」
琴乃はこのケースについても言及した。
「絶対に無理よね」
「映画だとあるけれど」
裸で寝ることはだ、彩夏がこの場合を出す。
「あれもね」
「あれ風邪ひかない?冬だと」
琴乃も裸で寝ることについては首を捻って述べた。
「やっぱり服着ないとね、いつも」
「そういえば意外といつも裸って人いないわよね」
里香も言う。
「そうした人って」
「ああ、いないよな」
「案外ね」
「やっぱり人間って服を着るものよね」
里香はこう結論を出した。
「浴衣でもパジャマでもジャージでもね」
「そうよね、どうしても」
「人は服を着ないとね」
「駄目よな」
「そうだよな」
こう話すのだった、五人で。そうした話をしながらも五人で酒を飲みお菓子を食べていく。そうこうしているうちに五人共酒がかなり入った。
景子が顔を真っ赤にさせてそれて琴乃にこう言った。
「ねえ、ところでね」
「ところでって?」
「琴乃ちゃん二学期の中間テストどうなの?」
「テスト?」
「そう、テストね」
それはどうかというのだ。
「大丈夫なの?」
「まあね、多分ね」
「まあねって?」
「先の話だし」
まだ断言出来ない、だがだというのだ。
「そこそこいけると思うわ」
「そうなのね」
「けれど油断はね」
「出来ないっていうのね」
「テストってね」
それはだ、どういったものかということも話す景子だった。
「ちょっと油断したらだから」
「悲惨な結果になるわよね」
「そうでしょ、だからね」
「私もなのね」
「今から油断しないでね」
「コツコツをっていうのね」
「里香ちゃん見てると思うのよ」
景子は里香にも顔を向けて琴乃に話した。
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