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ヘタリア大帝国

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TURN89 エアザウナその五

「全艦魚雷は装填してるな」
「はい」
「既にです」
 エルミーと〆羅が答えてきた。
「では今からですね」
「大怪獣に」
「よし、やってやるか!」
 こう話してそしてだった。
 枢軸軍の潜水艦艦隊は大怪獣に魚雷攻撃を浴びせる、それを受けて巨体を大きく揺らすエアザウナを見て。
 東郷は安心した様に秋山に話した。
「これならな」
「大丈夫ですね」
「ああ、計算してのことだったが」
 エアザウナの攻撃力や総督の艦隊の防御力をだ。
「安心して見ていられるな」
「はい、そうですね」
「では我々はアステカ軍を攻める」
 彼等をだというのだ。
「丁度向こうの皇帝さんもいるしな」
「ケツアル=ハニーですね」
「あの皇帝さんもな」
 どうかというのだ。
「嫌いになれないな」
「むしろそうした方面が好きという面では」
 秋山は東郷の横顔を見て述べた。
「長官と似ている様な」
「ははは、俺は皇帝と一緒か」
「一緒といいますか」
「違うか?」
「同じといいますか」
 言葉は似ている様で微妙に違っていた。
「そうした感じですね」
「そうなるか」
「はい、とにかくです」
 そのブラジル軍を見ての言葉だ。
「いつも通りですね」
「まずは艦載機を出してだ」
 そしてだというのだ。
「ビーム、ミサイルはあまりないがな」
「引き続いて鉄鋼弾ですね」
「それでいく」 
 まさにいつも通りの攻撃だ、それでだというのだ。
「敵を倒していこう」
「それでは」
「第一にあちらの皇帝さんの艦隊とだ」
 今度は攻撃優先順位の話だ。
「ブラジルさんを攻めるか」
「司令官ですか」
「そうしようか」
「わかりました」
 秋山は東郷の言葉に頷いた、こうしてだった。
 大型空母から艦載機が放たれる、それから。
 ネルソンは敵の怪獣達に射程を合わせながら言った。
「大怪獣の影響がないのは大きいな」
「ああ、本当にな」
 ゴローンが応える。
「ここはな」
「全くだ、しかし君は」
「俺?俺がどうしたんだよ」
「あのイミテーションの艦隊はもう出さないのか」
「あれな」
「ここでは」
「使えるけれどな」
 使えることは使えるというのだ。
「それはな」
「しかし使わない理由は」
「これに使ってるんだよ」
 今乗っているロボットにだというのだ。
「それでなんだよ」
「成程、それでか」
「魔術っていっても無限じゃなくてな」
「その場で使える魔術には限りがあるか」
「マジックポイントっていうのがあるんだよ」
 RPG的な話になる。
「それでなんだよ」
「ではそのマジックポイントを君が今乗るマシンの操縦に使っているのか」
「そういうことさ。あの艦隊も出そうと思えば出せるさ」
 それでもだというのだ。 
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