バカとテストと召喚獣 ~失った少年~
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第1章 僕と文月学園。
七時間目 Bクラス戦!
前書き
はふぅ......。疲れた......。
起きると、既に、作戦会議は始まっていたようだ。
「今日のテストが終わったら、Bクラスに行って宣戦布告してこい」
「断る。そんなの雄二が行けばいいじゃないか」
よくわからないけど、どうやら宣戦布告に行く使者のことで、言い争いをしているらしい。なら...
「使者なら僕が行こうか?」
「え、いいの!?」
「別に雄二がいいならの話だけど」
「雄二いいよね?」
「ん、まぁしょうがない。いいだろう。本当は、明久のボロボロになる姿を見たかったんだけどな」
「雄二、今のは嘘だよね」
「よし、ありがとう雄二」
「ねぇ、無視しないでよ!」
「「あれ、明久いたの(いたのか)?」
「さっき思いっきり喋ったじゃん!」
「まぁ、冗談は置いといてだな、取り敢えず宣戦布告を頼む」
「ん、ラジャー」
そして、午後のテストが始まった。
「おーい。雄二。宣戦布告してきたよ~」
「あ、蒼空、おかえ―りっ!?」
「どしたの明久」
「血、血!」
ああ、返り血か。
「ああ、これ返り血だよ」
「じゃあ、Bクラスは...」
「何か襲いかかってきたから、返り討ちにしてた」
「蒼空って、何か習ってたりする?」
「ん~、武道を多少」
以上閑話休題。
翌日
キーンコーンカーンコーン
昼休み終了のベルが鳴った。
いよいよBクラス戦開始だ。
「よし、行ってこい!目指すはシステムデスクだ!」
『サー、イエスサー」
敵を教室に押し込むのが目的となるので、勢いが重要となる。
ぼくらはほぼ全力疾走でBクラスへと向かう廊下を駆け出した。
今回の主武器は数学なので、僕の出番はそこまでないと思う。
「いたぞ、Bクラスだ!」
「高橋先生も連れているぞ!」
正面には、Bクラスメンバーが10人ほど。多分様子見だろう。
「生かして返すなーっ!」
…...もうちょっと潰したほうがよかったかな。
『Bクラス 野中 長男 vs Fクラス 近藤 吉宗
総合 1943点 vs 764点 』
ヤバイ。桁が違う。
『Bクラス 金田一 裕子 vs Fクラス 武藤 啓太
数学 159点 vs 69点 』
『Bクラス 里井 真由子 vs Fクラス 君島 博
数学 152点 vs 77点 』
う~ん、これは圧倒的だな。第1陣がことごとくやられていく。
「お、遅れ、まし、た....ごめ、んな、さい...」
よし!姫路さんが来た!
「きたぞ!姫路瑞希だ!」
Bクラスの誰かが叫ぶ。
う~ん、やっぱりバレてるか......。
「姫路さん、来たばかりで悪いけど......」
「は、はい。行って、きます」
そのままとたとたと戦場に紛れ込む姫路さん。
......な、和む......
「長谷川先生、Bクラス岩下律子です。Fクラス姫路瑞希さんに数学勝負を申込みます!」
早速勝負を申し込まれる姫路さん。
Bクラスとしては、早めに潰しておきたいんだろうな。
「あ、長谷川先生。姫路瑞希です。よろしくお願いします」
「律子、私も手伝う!」
その後ろからもう1人。
どうやら、本当に姫路さんを警戒しているようだ
『サモン!』
「あれ、姫路さんの召喚獣、アクセサリーなんてしてるんだね」
明久がいきなりおかしなことを言った。
「あ、数学は結構解けたので......」
「?結構解けると、アクセサリーをつけているの?」
そうそう、あの腕輪は......
って、マジですか!!
「そ、それって!?」
「私たちで勝てるわけないじゃない!」
やっぱり2人とも気づいたか。
「ちょっと待ってよ!?」
「律子!とにかく避けないと!」
大げさなくらいの横っ飛びをする2人。
そのタイミングじゃ、片方は仕留められちゃうと思うけど......
キュボッ!
「きゃぁぁぁぁーっ!」
「り、律子!」
左腕から光線がほとばしったかと思ったら、逃げ遅れた敵の召喚獣の1体が炎に包まれた。
『Fクラス 姫路 瑞希 vs Bクラス 岩下律子&菊入真由美
数学 412点 vs 189点 & 151点 』
「ご、ごめんなさい。これも勝負ですのでっ」大きく避けた召喚獣に対して、大剣を振り下ろす姫路さん。
...ちょっと怖い。
「い、岩下と菊入が戦死したぞ!」
「な、そんなバカな!」
「姫路瑞希、予想以上に危険な相手だ!」
Bクラス残り8人驚愕の表情。
まぁ、無理もないと思う。
「み、皆さん、頑張ってください!」
ちょっと、指揮官らしくない指示だ。が......。
「やったるでぇーー!」
「姫路さん、サイコー!」
かなり効果絶大だ。
そして、信者急増中。
「姫路さん、とりあえず下がって」
「あ、はい」
まぁ、明久の指示は間違っていないと思う。
敵の士気もくじいたし。
「中堅部隊と入れ替わりながら後退!戦死だけはするな!」
とりあえず狙いは成功。
「明久、蒼空、ワシらは教室に戻るぞ」
「ん、なんで?」
「本陣で何かあったの?」
「Bクラスの代表じゃが....」
「うん」
代表がどうしたんだろう。
「あの根本らしい」
「根本って、あの根本恭二?」
誰?
「うむ」
「それ誰?」
とりあえず聞いてみると、
「とにかく評判が悪いんだ。目的のためなら手段を選ばないらしいし」
「それ、ホント!?」
「うん」
それはまずい。教室に何か細工されているかもしれない。
ま、まさか、僕たちの文房具を壊したりしないよね......。
でも、胸さわぎが止まらないので、ダッシュで向かってみた。
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