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BALDR SKY

作者:メア
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01転生

 
前書き
書きたくなったので書きました。
アセンブラ事件は止めるか、レインを奪うかは悩み中です。フランの母親は助ける予定ですね。ヴォーダンはさっさと撃破 

 





 車を運転しながら山道を進んでいると死亡した。そして気づいたらテンプレの如く真っ白な空間。これは転生キタ――(゚∀゚)――!!と思ったのだが、目の前あるのはスロットマシーンだけ。

「説明書は無いのかよ?」

そう思った瞬間、表示枠が現れた。それにはこう書かれていた。転生マシーンの使用方法と。どうやら、手抜きらしい。詳しく読むと、転生は欲しいチート能力を書いてスロットに挿入する事と書いてあった。ただ、チート能力(プライズ)を得る為にはペナルティも書いて挿入し、スロットを回さなくてはいけないようだ。回数は投入したプライスとペナルティの数による。

「だが、行く世界がわからんな……取りあえず、死亡フラグだけは回避したいんだけどな」

取りあえず、1個目は樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)と同じ演算能力を持つ頭脳だな。これならどこでも使えそうだし。なんてったって超高性能な並列コンピューターで、正しいデータさえ入力してやれば、完全な未来予測(シミュレーション)が可能なのだ。それはもはや予報ではなく予言なのだから。書いてそれを投入すると、知能障害とかいうペナルティが出現した。とんでもないペナルティだ。どうやら、同時にペナルティも考えて投入しないと勝手に作成されるみたいだな。
あと、趣味として大好きなワンちゃんを選択する。書くのはデモンベインのエセルドレーダをする。ダメ元でアル・アジフも入れてみる。すると、判定はプライズがアル・アジフでペナルティがエセルドレーダに設定された。導いてくれるのと全てを肯定する狂信のせいか?
いや、どっちも魔導書だし、精神汚染されそうだな。取りあえず、他にも富豪と肉体などを色々と入れて、最後にスロット必勝法のプライズとペナルティを入れる。

「さて、スロットオン!」

出たのはプライズが樹形図の設計者。ペナルティが精神汚染、重度の病、超貧乏、今回の結果を無効化してスロットを即座に振り直しなど。ペナルティで振り直しが強制的に行われる。これは反対と一緒に結構入れてある。ちなみに反対は振り直しか決定を選べるだ。他にも全部がペナルティと好きなのに交換できるもある。
それから何十回、何百回、何千回と振り直しを行い、ついに気に入ったのが出た。プライズが、人間(男)、樹形図の設計者、自己進化、魔力無限。ペナルティがエセルドレーダ、持病1、振り直しか決定を選べる。流石に限界なのでこれにしておく。

「次は行き先決定か……」

スロットを回すと……回っているのは魔法少女リリカルなのはやら、ゼロの使い魔やら、とあるやらとんでもないのばっかだ。そして、ようやく止まったのは……BALDR SKY(バルド スカイ)。

「ちょっ!? よりによってそれっ!?」

【世界が決定されました。BALDR SKY(バルド スカイ)の世界により持病1は電脳性自我境界線喪失症(Cybernetics Ego Boundary Disorder/CEBD)へと変化しました。樹形図の設計者はブレインチップへと変化しました。リベル・レギスがエセルドレーダのシュミクラムに変化しました。魔力無限が精神力無限に変化しました。全ての項目が決定されましたので転生を開始します】




 BALDR SKY(バルド スカイ)は、戯画から発売された18禁サイバーパンクアクションアドベンチャーゲームで、世界が大戦により世界の半分近くが住めなくなった世界だ。そして、このバルドスカイの世界は現実と仮想世界が存在している。そう、VRMMOの世界みたいな物だ。ただ、デス・ゲームだが。そして、ファンタジーは存在せず、人はプログラムによって通常の電子体を鋼鉄のロボットに組み替えて争っている。
 電子体は現実の姿と常にリンクしているネット上における身体のことだ。AIが人を観測して作成するものであるため、基本的には複製も偽造も出来ない。つまり、姿や名前を詐称することは出来ないのだ。

 この世界でのAIは自己進化するバイオチップの塊である有機AIと、アルゴリズムによって問題の解決を行う無限のライブラリを持つスパコンである機械的AIに大別され、感覚質(クオリア)の有無が大きな違いとなっている。クオリアを持ち閃くことができる真の知性を持った有機AIが主流となっており、とくに断らない限りAIとは有機AIを表す事になっている。そして、仮想空間はAIによって制御されており、人に合わせたロジックでの運用を行っている。つまるところ、仮想空間の神だ。

 基本的なバルドスカイについての知識を思い出したのだが、問題は……この世界では非常に命が軽いのだ。仮想世界で死ねばフラット・ライン(脳死)となって死亡する。シュミクラムを破壊されても高確率でこうなる。そして、テロリストやカルト教団なども存在し、自衛できないと恐怖でしかない。
 幸い、樹形図の設計者でどうにかなるだろう。そして、もう一つの問題がある。それは電脳症。これは幻覚を見たり、人の思考やデータを読み取ったり、自分の思考が他人に伝わってしまったりと、その症状は個人により差異があるが、どれも仮想空間において、通常起こり得ない様々な症状を引き起こす謎の多い不治の病だ。俺はこれにかかったようだ。そして、狂って死に絶える。だが、本来は対策は存在しなかったのだが、バルドスカイゼロによってその対策が存在しているのがわかっている。それがあるのは東南アジア州と呼ばれる現実と仮想の双方で隔離された(くに)……通称SAS。ここに存在するガラテクでどうにかなるのは判明しているのだ。なら樹形図の設計者で俺も同じ事を自身に施せば問題無い。だが、先ずはプログラミングの技術とシュミクラムの戦闘技術を手に入れなければならない。







 
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