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黒子のバスケ 無名の守護神

作者:stk
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第二十四話 試食会

合宿が誠凛にもあるらしいです。
もちろん僕も参加する予定です。
ただし入部条件で言った通り変な行事には参加しないけどね。
ちなみに合宿先は海の近くになるらしい。
時間があれば泳ぎたいな〜。
そして合宿は一回にとどまらず二回行うらしい。
二回目は山。
昆虫採取が出来るかな?
「とにかく合宿は有意義なものにしないと。」
その前にしっかりと準備しないと。
忘れ物なんてしたらなにも出来ないからね。
ウインターカップ前に二回も合宿が出来るなんて良いことだよね。
「夏休みが明けたらウインターカップ予選はすぐそこだ。この夏休みをどこまで有効に使えるかが大事だ。気合い入れていくぞ!!」
今の主将(キャプテン)はいつもより真剣だったな~。
「以上。解散。」
「「「っつかれしたぁ。」」」
さてと片付けをして帰りますか。
高校に入りたての頃は片付けなんかやったことが無かったから不慣れだったけど今ではもう慣れちゃった。
中学校の時に片付けはしなかったのかって?
有るにはあるけど期間が短かったから覚えてなんだよね。
「全員!もっかい!!集合ー!!!」
「えっ!?」
どうして集合するのか~。
急がないと時間通り帰れないのですけど。
「なんすか一体・・・?今日の練習は終わりじゃ・・・。」
「いいか。俺たちは今、重大な危機に直面している。」
重大な危機ですか~。
合宿に使う旅費が足りないとか?
それぐらいなら割り勘できるでしょ。
それとも人数制限とか?
「カントクがメシを作る。」
たしか監督の料理って一切の加工が施されないやつ?
それ食べたら不味いんじゃないですか。
てか
「「(監督の)料理の域は完全に越えてたな(ましたね~)。」」
木吉先輩も思っていたんだ。
「木吉先輩。気が合いますね。」
「こんなことで合うとわな。」
でも本当に監督が料理を作ったら不味い。
練習が終わってから監督の作った料理を食べる。
食べている途中に倒れたりしたらシャレにならなですよ。
主将(キャプテン)。なにか考えがあるのですよね?」
「当たり前だ!こんなことも有ろうかと試食会を行う!!!」
やっぱりそうなんだ。
もっと安全な方法はないか僕も考えたけど思い付かなかった。
「日時はいつなんですか?」
僕は主将(キャプテン)から聞いた日には絶対にバケツとエチケット袋を持ってこようと思った。
なぜなら僕の味覚が耐えられるか分からないからである。


試食会当日
監督の料理している状態は普通です。
でもなんか包丁の音に違和感を覚えています。
なんかなにも切れていないかのような感じです。
僕が座っているのはクロちゃんの真後ろ。
クロちゃん以外には迷惑をかけられないと思いました。
「出来たわよ。」
僕は監督が盛ったお皿にのっているカレーを見た。
しかしこれはカレーには程遠い食べ物かさえわからないもの。
僕の本音を言わせてもらうと「食べたくない。」である。
なぜかと言うと、僕はこれを食わなくても臭いだけで吐きそうだからである。
つまり嗅覚が良すぎて臭いに耐えられなくなってしまったのです。
「水野くん。どうしたの?食欲ないの?」
監督の一言で全員がこっちを向いた。
なんだろう。
食べないといけない雰囲気なんですけど。
「それじゃあ、いただきます。」
恐る恐るスプーンを口に運ぶ。
口に入れた瞬間である。
野菜のシャキシャキ感。
火の通っていないお肉。
お粥のように柔らかいお米。
後はなんの味かは分からない不気味なもの。
「ちょっとトイレに行ってきます。」
僕はいつも通り監督に告げた。
「どうしたの?やっぱり不味かった?」
ヤバい。
ここで不味いなんて言えない。
「お昼食べ過ぎたんでちょっと出してきます。そうじゃないと味が分からないので。」
「・・・そう。分かったわ。行ってらっしゃい。」
僕は部屋から出ると小走りでトイレに向かった。
早くトイレに向かわないと本当にヤバい。
ここで吐いてしまうかもしれないから。
僕は近くのトイレに駆け込み、
個室便器に入った。
そしてすぐに
「うぇぇぇぇーーーーーー。」
吐いてしまった。
ヤバい。
思った以上に量が多い。
もしこのまま吐き続けたら絶対に大変なことになる。
僕は口を閉じて吐くのを止めようとしたが溢れ出す嘔吐物を止めることもできるはずがなく。
「うぇぇぇぇぇーーーーーー。」
止まらないよ~。
一体何時まで出るんだろう。


2時間後
「そう言えば水野くんは?」
「そう言えばトイレに行ったきり帰ってこないな。」
「よし。一年、ジャンケンで負けたやつ、トイレまで行ってこい。」
日向先輩の無茶ぶり。
「最初はグー。ジャンケン、ポッン。」
火神=グー。
黒子=グー。
河原=グー。
福田=グー。
降旗=チョキ。
「よし。降旗、見てこい。」


その頃トイレのなかでは
「もうでない・・・筈なのに、うっ。うぇぇぇぇぇーーーーーー。」
ずっと吐いてました。
そして降旗君に発見されて直ぐ様病院行き。
監督の料理はキセキの世代の一人を倒す実力であった。 
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