FAIRY TAIL 友と恋の奇跡
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第124話 3人の守護剣士
前書き
駄作者の07です!!
今回はルーシィ&リョウの対決!!だが、かなり苦難なバトルで・・・
リョウ目線で書いていきます。
それでは、第124話・・・スタート!!
ル「ねぇリョウ、滅竜魔道士(ドラゴンスレイヤー)の力ってそんなにすごいの?」
真っ暗闇の中、壁を伝いながら竜狩り(ドラゴンハンター)を捜索してる途中、ルーシィが聞いてきた。
リョ「滅竜魔道士は、本物の竜(ドラゴン)に、言葉や文化、魔法を教えてもらった第1世代、体内に滅竜魔法の魔水晶(ラクリマ)を埋め込んだ第2世代、その両方の力を得ている第3世代に分かれているんだ。」
ル「どの世代が一番強いの?」
リョ「時代の流れでは、第3世代が一番最強いらしいけど、竜殺しの魔法を竜に教えてもらったくらいだ。評議委員は実際には第1世代の方が強いと判断している。」
ナツ、ウェンディ、ガジル、竜狩りの奴等は第1世代、ラクサスや、六魔将軍(オラシンオンセイス)のコブラが第2世代、剣哮の虎(セイバートゥース)のスティング、ローグが第3世代だ。
リョ「自らの体を竜の体質へと変換させる太古の魔法(エンシェントスペル)。まぁ、元々は竜迎撃用の魔法だがな。」
炎を食ったり体を鉄に変えたり・・・まるで超人みたいだな・・・
ル「じゃあ、竜狩りの奴等も、十分強いって事でしょ?なのに何で・・・」
リョ「あいつ等は、『強くなりたい』ってゆう願望がでかすぎるんだよ。他人を犠牲にしてまで強くなりたいなんて・・・どうかしてるぜ。」
ル「リョウ・・・」
願いは努力し続けた者のみ叶えられるものだ。
?「努力するなんて時間の無駄なだけよ。」
ル「!!!」
リョ「誰だっ!!」
艶やかな黒髪に、ナツみたいな吊り目に黒いめがねを掛けた、いかにも有能そうな女が俺たちに歩み寄ってきた。服装は女性用の黒いスーツを見事に着こなしている。秘書って感じの女だ。
?「3人の滅竜魔道士はいない。」
黒いめがねを掛け直す。レンズがキラリーンと光る。
?「その他の哀れな妖精は即始末しろとのリーダーのご命令が出ております。あなた方にはここで消えてもらいましょう。」
ル「あなたも竜狩りの1人・・・」
リョ「わざわざそっちから現れてくれるとはな。捜す手間が省けたぜ。」
?「私はただ、1秒でも早く任務を終わらせたかっただけ。時間の無駄ですから。」
さっきから時間、時間、時間・・・いちいちうるせぇな。
ロ「私の名前はロクシー・ニコシーア。さぁ、始めましょう。あなたたちは『時の動き』が分かるかしら?」
ル&リョ「『時の動き』?」
何じゃそりゃ?まっ、戦えばいずれ分かるか。俺は聖剣(エクスカリバー)を1本抜いてロクシーに向かって一直線に駆け出した。
リョ「一心切ッ!!」
赤色に輝く光を放ちながら、聖剣をロクシーに向かって振りかざす。ロクシーは1歩も動かず、冷静に自分の顔の前に右手をかざすと、
ロ「時よ、聖剣の未来に、進め・・・!」
ル&リョ「!!?」
いつの間にか、俺の攻撃はロクシーの片手で止められていた。
ロ「これはあなたの未来。私に攻撃を止められた未来です。」
ル「み、未来・・・?」
ロ「もっと簡単に言えば、時を未来に数分早めたと言った方がよろしいでしょうか?」
リョ「時を勝手に動かしただとっ!?」
そんな魔法聞いた事ねぇぞっ!!元魔道評議院の検証魔道士で、今は行方不明になっているグレイの師匠、ウルの一人娘、ウルティアの時のアークの事は知っているが・・・時のアークは生物には効かないはずだ。ロクシーは、生物の時も自由自在に操る事が出来るのかっ!?
ロ「私は時竜、タイムリーアに育てられた第1世代の時の滅竜魔道士です。どんなものの時でも、私は自由自在に過去に戻したり、未来に進めたりする事が出来るのです。例えば・・・時よ、星霊魔道士の過去に、戻せ・・・!」
今度は左手を顔の前でかざしたが、何も起こらない。その時、
ル「うぁぁぁぁぁん!!」
背後から子供の泣き声が聞こえた。驚いて振り返ると、そこにいたのは・・・
リョ「ル、ルーシィ!?」
が、俺が知っているルーシィじゃない。なんと、赤ちゃんのルーシィだったんだっ!!
リョ「え、えぇっ!?」
俺の頭の中はパニック状態になっていた。
ロ「星霊魔道士の成長の時を過去に戻したのです。私に勝つ事が出来れば、元に戻してあげましょう。ただし、私に勝てたらの、話ですがね・・・」
リョ「勝手な事しやがって・・・!!」
俺はまだ泣きじゃくる赤ちゃんになってしまったルーシィを抱っこしてあやしながらロクシーを睨みつける。でも、このままだと戦い辛いな・・・床に下ろすわけにもいかないし・・・俺は仕方なく、着物で落ちないように包むようにする。ちょっとくすぐってぇけど仕方が無い。俺は聖剣を構え直して走り出した。
リョ「竜桜切ッ!!」
俺の背後に青いドラゴンが浮かび上がる。ロクシーはまた右手を顔の前にかざすと、
ロ「時よ、天井の未来に、進め・・・!」
次の瞬間、俺の真上の天井が崩れ始めた。俺は攻撃を止め、ルーシィを片手でしっかり支えるとその場から離れた。
リョ「くそっ!!これじゃ思うように攻撃が出来ねぇ・・・」
俺が拳で床を殴っていると、ルーシィが小さな手を伸ばして俺の耳を思いっきり引っ張った。
リョ「いててててて・・・!」
ル「にゃははははっ!!」
無邪気に笑う赤ちゃんルーシィの顔はいつものルーシィと変わらないくらいかわいかった。金髪に茶色い瞳・・・赤ちゃんルーシィはいつものルーシィそっくりで、母さんにそっくりだった。
リョ「母さん・・・」
俺の脳裏に13年前に他界した母さんの顔が浮かび上がる・・・
リョ「!」
我に返り頭をぶんぶん左右に振る。今頃何考えてんだよ俺は・・・!俺は立ち上がり、もう1本の聖剣も抜く。
ロ「やっと本気出してもらえましたか。時よ、再び天井の未来を、進め・・・!」
また天井が崩れ、その破片が大量に俺の方に飛んでくる。俺は2本の聖剣で必死に防ぐが、頬や腕、横腹などに破片が刺さり血が流れる。くそっ!!ルーシィがいるってのに・・・!!ルーシィは怖いのか、目をギュッと瞑って着物の裾をギュッと掴んでいる。このままじゃ、ルーシィも危険だ・・・!!俺は一度聖剣を投げ捨て、ルーシィをしっかり両手で支えると、ロクシーに背を向ける。破片は次々に俺の背中に突き刺さっていく。
リョ「うぅっ・・・!!くぁ・・・!!あぅっ!!」
背中に生暖かいものが伝い、緑色の着物を真っ赤に染めていく。俺はその場に膝を着く。
ル「うぅ・・・うぁぁぁぁぁんっ!!」
俺が苦しんでいるのが分かったのか、赤ちゃんのルーシィはまた泣き始める。優しく背中を摩る。が、ルーシィは泣き止まない。
ロ「どうやらこの勝負、私の勝ちみたいね。」
ロクシーは右手を前に突き出す。すると、さっき俺が投げ捨てた『銀覇剣』と『天力剣』、俺の腰にある『嵐真剣』が独りでに動き出した。まさか、聖剣を操っているのか・・・!?
ロ「時よ、聖剣と男の命の未来を、進め・・・!」
すると、3本の聖剣が刃先を俺に向かって飛んできた。俺は立ち上がろうとしたが、背中の痛さに立つ事が出来なかった。ただ、泣きじゃくる赤ちゃんルーシィを両手でしっかり庇いながらギュッと目を閉じた。聖剣に、殺される・・・!!死を覚悟した・・・が、いくら経っても痛みは感じず、息も途絶えない。
リョ「どうなっているんだ・・・?」
恐る恐る目を開けて、振り返ると、
リョ「なっ!?」
ロ「そ、そんな・・・!?」
3本の聖剣は、俺の背中スレスレのところで空中で止まっていた。
ロ「な、なぜ止まるっ!?時よ!もう一度聖剣と男の命の未来を、進め!」
ロクシーが繰り返し言っても聖剣は動かない。
ロ「な、なぜ・・・?なぜ操れないの・・・?」
すっかりパニックに陥ったロクシー。その時、3本の聖剣が光りだした。俺はあまりの眩しさに目を閉じてしまった。光が治まり、目を開けると・・・俺の目の前には3人の男女が立っていた。その内の1人だけ見覚えがあった。銀色の長髪をなびかせ、茶色がかった瞳に空色のフリルの付いた服を着た女・・・
リョ「シ、シルバー・・・?」
読者のみんなは覚えているか?俺が初めて契約した聖剣、『銀覇剣』の守護剣士だ。
シ「久しぶりね、リョウ。」
?「こいつがお前が認めた俺たちの所有者か。」
?「初めまして、所有者。話はいろいろシルバーから聞かされているよ。」
後の2人のうち1人は、水色で、毛先の方だけ灰色の髪の毛をポニーテールに束ね、左が水色、右が灰色の瞳に、青いセーターに黒いミニスカートの女。もう1人は、青い髪の毛に黒い瞳。黒いスーツに青いネクタイがめちゃくちゃ似合っている男。も、もしかして・・・!?
ス「はぁ~い♪私は聖剣、『天力剣』の守護剣士、スカイだよ♪」
スト「同じく、聖剣、『嵐真剣』の守護剣士、ストームだ。」
俺は目が黒い点になり、開いた口が塞がらない。
ス「さぁ~て、私たちの所有者は動けないみたいだから、少しだけ私たちであいつを懲らしめてやろうよ♪」
スト「そうだな。」
シ「そうね。」
えっ?まさか、そのためだけにわざわざ姿を現したのかっ!?
ロ「世界に7本ある聖剣を守る聖霊、守護剣士・・・本当に存在したのね・・・」
驚いているロクシーにお構いなしに、3人の守護剣士たちは、
シ「銀の波動!」
ス「天罰!!」
スト「嵐轟!」
次々にロクシーに攻撃していく。シルバーからの手の平から、その名のとおり、銀色の波動が起こり、スカイは片手を天に突きつけると、天から一筋の光が放たれた。ストームは手から嵐を巻き起こす。
ロ「くあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
この3発の攻撃だけで、ロクシーはかなりのダメージを受けたみたいだ。流石守護剣士!!
シ「私たちの手助けは終わり。後は所有者に任せるわ。」
リョ「えっ?」
ス「大丈夫!良き心を持った所有者になら必ず倒せるよ。彼女ちゃんも守りたいんでしょ?」
スカイは俺の手の中のルーシィを見る。ルーシィはスカイを見ると無邪気に笑った。
スト「後、今回は『嵐真剣』を使え。必ずだぞ。」
そう言い残すと、3人の守護剣士は姿を消した。俺はよろよろ立ち上がり、床に落ちた3本の聖剣を拾い上げる。
リョ「俺はこいつ等に認められたんだ。こいつ等のためにも、みんなのためにも、必ず勝ってみせるっ!!!」
俺は『銀覇剣』と『天力剣』を両手に持ち、『嵐真剣』を口に銜える。
ロ「な、何・・・この魔力・・・」
すっかり怯えたロクシーが悲鳴に近い声を上げる。俺は走り出した。
リョ「3剣流・・・銀天嵐切ッ!!」
銀色の光を纏った『銀覇剣』と、水色と灰色の光を纏った『天力剣』と、吹き荒れる風を纏った『嵐真剣』を同時に振りかざした。
ロ「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
ロクシーは部屋の反対の壁まで吹っ飛んだ。ロクシーの体は壁にめり込んでいる。どんだけすごい威力なんだよ・・・
ロ「と、時を・・・上回る者が・・・いた、なん、て・・・」
そう呟いた。俺は壁にめり込んでいるロクシーの方に歩み寄ると、『天力剣』の刃先をロクシーの首筋ギリギリに突きつける。
リョ「気を失う前に、ルーシィを元に戻せ。」
ロ「・・・時よ、星霊魔道士の成長の時を、元に戻せ・・・!」
そう言うと気を失った。すると、いきなり手の中が重くなった。見ると、元の姿になったルーシィが俺の腕の中にいた。
ル「やっぱりリョウは、強いわね。」
リョ「俺が強いんじゃない。聖剣が、俺を強くしてくれるんだ。」
俺は3本の聖剣に改めて感謝した。
後書き
第124話終了です!!
遂に現れました『天力剣』と『嵐真剣』の守護剣士!!
次回はナツ&マヤ&ハッピー&フレイの対決!!いつものようにナツがマヤを守るのか!?それともマヤがナツを守るのか!?
それではまた次回!!
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