IS《インフィニット・ストラトス》 ~死神の序曲~
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特別話
『IS《インフィニット・ストラトス》~星を見ぬ者~』コラボ話
黒 VS 黒 『後』
前書き
どうも♪おはこんばんちは♪
このコラボのお話も終わりが近くなってきました。
この次の話でラストとなります。
ですがまた白さんとは福音戦後ですがコラボする予定です。
まあ今度はあちらでですが。
毎回毎回白さんと意見を交わしながら書いているのでおかしな点はないかと思いますけど、おかしな点がありましたら教えてください。
ではスウェン VS レイはどうなったか?
どうぞ!
~レイside~
やった!
僕はそう思い、スウェンくんに鎌を振り下ろす。
このタイミングの攻撃は迎撃、防御、回避は出来ない。
いや、後のことを考えなければいくつかある。
まずは瞬時加速で避ける方法だ。
この方法は一辺成功に見えるけど、僕も瞬時加速をすればそのまま追撃されジリ貧になる悪手だ。
もう一つはわざと攻撃をくらって相手を捕まえて、相手に反撃する方法だ。
これは受けるダメージはデカイけど確実に相手にダメージを与えられる。
まあ僕はこれを選ぶかな。
ただまともに一撃を受けるわけだからエネルギーの大半は削られてキツい戦いにはなるけど。
そして鎌が当たる直前、スウェンくんが行動を起こした。
スウェンくんが選択したのは瞬時加速だった。
僕は若干悪手を選んだスウェンくんに落胆した。
だけど勝負は勝負だ。
僕は追撃をかけるべく、瞬時加速を発動しようとした。
その瞬間、体に衝撃が走り、僕は地面に墜落した。
~レイsideout~
~スウェンside~
はぁはぁ…。
長岡という女子の機体は墜落し煙を上げる中、俺の体は悲鳴を上げていた。
俺は鎌を回避するために瞬時加速を発動したと同時にアリーナの地面にアンカーを撃ち込んで、そこから円を描くように移動することで瞬時に相手と相対し、油断した長岡という女子にレールガンとフラガッハから持ち変えたショーティーを叩き込んだ。
だが、その加速中の無理な方向転換のせいで、撃ち込んだアンカーが壊れ、俺の体も悲鳴を上げていた。
もう相手もエネルギーはほとんど残っていない筈だが…。
そう思っていると砂煙が少しずつ晴れていく。
そこには少しボロボロになった長岡という女子の黒い機体がしっかりとこちらを見つめ、佇んでいた。
俺は追撃をかけるべく動こうとすると相手から笑い声のようなものが聞こえた為に動きを止める。
「……ハハッ………ハハ…ハハハ………」
長岡という女子の笑い声は少しずつ大きくなっていく。
「…アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ♪ハハ♪ハハハ……………」
俺が訝しげに見ていると急に笑い声が止み、空気が重苦しい物に変わった。
俺はすぐに動いたら撃てるようにショーティーを構えようとすると、前のようにロックオン出来ないだけでなく、少しノイズが入る。
俺はそれを確認したと同時に即座にレールガンを長岡という女子の機体に撃ち込んだ。
だがレールガンの弾はその長岡という女子の機体をすり抜け、アリーナの壁に当たる。
俺が驚愕していると右横から殺気を感じたので横に素早く回避行動を取るが、ショーティーと右側のレールガンの先端が切り裂かれ、爆散する。
いつの間にか気がつくと近くに長岡という女子の機体は俺に接近していた。
そして長岡という女子は俺に追撃をかけるべく鎌を振り下ろそうとしていたので、俺はまたフラガッハを取りだし応戦する。
だが右側に付いていたフラガッハはレールガンが爆散した際、損傷していたので使えず、俺の武器は片腕の残り1個となったアンカーとフラガッハ1本のみとなっていた。
俺はストライカーを換装しようと考えたが、距離を取れないために換装も出来ない。
少しずつ押されていると鎌でフラガッハを打ち上げられてアリーナの壁までフラガッハは飛んでいった。
ヤバイ!そう思ったが体勢は死に体で、次の攻撃を回避出来そうになかった。
すると鎌ではなく左腕で腹にボディーブローを入れられる。
そしてその左腕についていたシールドから鋏が出現し挟まれ、身動きが取れなくなった。
「これで吹き飛びなよ」
その言葉が言い終わると同時にその鋏の間からビーム刃が出現して俺を貫き、そのままシールドは遠隔武器でもあったようで発射され、アリーナの壁に叩きつけられる。
俺は叩きつけられた後にまた接近してきた長岡という女子に蹴りあげられ、その後に鎌に見えていたビーム刃が薙刀状に変化していて、その薙刀で空中で切り下ろされ、そのまま俺は地面に打ち付けられた。
そしてその怒濤の反撃を見せた長岡という女子から通信が入る。
「もうやめにしようかスウェンくん。君の武器はもうあらかた破壊したし、さっき無理な機動も取っていたから体もボロボロでしょ?私もついつい本気を出しちゃったし強いのはよく分かったよ。私は満足した。本当によくやったよスウェンくんは。だからこの辺でやめにしよう?」
俺は立ち上がろうとすると薙刀状に変化したビーム刃が首元に突きつけられる。
「今回私がスウェンくんに模擬戦を頼んだのは君の実力を見たかったからなんだ♪結果は期待以上だったし私は満足した。見事だったよスウェンくん♪あ、元の世界に戻るのは私からも束に頼んでみるから心配しないでね♪」
何だ?トドメをさそうと思えばいつでもさせる筈だ。
何故、コイツはわざわざ挑発をする?
「それと落ち込まないでも良いからね♪私に本気を出させたんだし♪私に本気を出させてくれるのは織斑先生くらいだと思っていたんだけどね♪いやいや、本当に驚いたよ。まさかここまで追い詰められるなんて思わなかったしね♪流石他の世界で束に認められたことはある。さて、おひらきおひらき♪今からギブアップしてくれるかな?」
「…お前は……」
「ん?」
「お前は何を考えている?」
俺は長岡という女子の言葉を冷静に返す。
すると長岡という女子は少しびっくりした様子で返事を返す。
「あれ?効果なし?」
「俺は激情家ではない」
「あらら、一夏あたりなら確実に乗ってくるのに」
長岡という女子は少し肩を竦めたような動きをして薙刀を引いた。
「さて、この勝負はここでおしまいだよ。スウェンくんが敗けを認めてくれないみたいだしかわりに僕がここで負けを認めるよ」
「何?」
俺は訝しげに長岡という女子を見る。
すると理由を喋り始めた。
「こっそり一夏とシャルルくんが忍びこんでいるみたいでね。僕の戦いをあんまり見せたくないんだよ。あ、シャルルくんは知ってる?」
「ああ」
ここでもデュノアは男として振る舞っているらしい。
いや、もしかしたらこちらでは本当に男なのかも知れないが。
「今度の学年別のタッグトーナメントで対戦するかも知れないのに手の内を見られたら対策を立てられて困るっていうのがこれ以上戦いをしたくないっていう理由だよ」
「ふむ…」
一応の辻褄はあっているが長岡という女子はまだ何かを隠しているように見える。
だが俺も戦闘を続行するのは残りのエネルギーや体のコンディション的にキツいものがあるのも事実だ。
ストライカーを換装すればまだ戦えるというのも事実だが。
さて、どうするか。
俺がそう考えている間に長岡という女子は教師織斑に通信をしているようだった。
そして通信が終わってすぐ、教師織斑の声がアリーナに響いた。
『長岡 怜が勝負を放棄した為、勝者はカルバヤンだ』
長岡という女子が教師織斑に教えたのか、教師織斑が気付いていたのかどちらかは分からないがこちらの世界の一夏達にバレないように俺のフルネームを言わなかった。
そしてその後、俺はピットに引き上げた。
~スウェンsideout~
~レイside~
スウェンくんがピットに引き上げたのを確認して、僕もピットに移動した。
それにしても手強かったなぁ。
最初から本気を出していたら勝てていたかどうか…。
僕が様子見から本気に変わったギャップで対応が遅れたのもあるだろうし。
それにしても隠しておく筈だったバスターシールドとビームサイズのギミック、ハイパージャマーのデコイ作成能力を織斑先生にみられたのはちょっと予定外のことだった。
スウェンくんか…。
スウェンくんがこちらの世界の人間でなくて助かったよ。
……そしたら計画発動時に排除に手間取っただろうし、織斑先生と一緒に来られたら勝てる気がしないしね…。
さて、いい加減織斑先生から説教されてる一夏とシャルロットさんを迎えに行こうかな。
~レイsideout~
~一夏side~
「まったく。ここは立ち入り禁止にしていた筈なんだがな?」
俺とシャルルは正座をさせられ、千冬姉のお説教を頭の上から貰っていた。
「いやぁ、やっぱり気になるじゃないですか。怜がすごく楽しみにする相手って」
「そうだぜ千h……織斑先生。アイツがあんなに楽しみにする相手ってきになるじゃん!」
俺達の言葉を聞いて、千冬姉は大きなため息をつく。
そして俺達の頭の上に出席簿を振り下ろした。
「シュナイゼル!!!」
「!!!!!」
俺は某ギアスの第二皇子のような悲鳴を上げて頭を押さえてのたうち回り、シャルルは頭を押さえてその場で悶絶していた。
「本来であればこのような場合、多額の賠償金と1年以上の監視が付き、その上で1週間の懲罰房行きが命じられるところなんだがな?」
俺達はそのことを聞き、ビクッとして絶望に打ちひしがれた顔になる。
…ヤバイ…こんなことになるなんて思わなかった…。
そう思っていると千冬姉が「だが…」と続けて喋りだす。
「だがお前達が来るのを長岡が分かっていて最初に許可を貰っていた。だから今回は特別に不問とする」
は?怜は気付いていたのか?
そう俺達が顔を見合わせていると管制室に怜が入ってきた。
「あ~、疲れた~。あ、織斑先生は早くカルバヤンさんの所に行ってあげてくださいよ。たぶん待ってますよ?この2人は私が責任を持って部屋まで連れて行きますから」
「…はあ。まったくお前の考えていることは理解できん。カルバヤンは応接室で待たせておくからコイツらを部屋に押し込んでおけ」
「アイアイサー♪」
そう言うと千冬姉は管制室を出ていき、怜とシャルル、俺の3人だけになった。
3人になった瞬間に怜はにこやかに笑いながら(しかし目は笑ってはいない)こちらに話しかけてくる。
「まあ2人から邪な気配を感じたからもしかしてとは思ったけどここまでバカとは呆れたよ…」
その言葉にシャルルと俺は押し黙る。
「もしこれが新型のISのデータ取りだったとするよ?で、それが漏洩したら真っ先に誰が疑われる?私なんだけど?」
…ヤバイ……さっきとは別の意味でヤバイ…!!
怜がちょっと軽くキレてる。
「まあ僕もテンションが上がりすぎていたから、それを見た皆が変な勘違いをしたのも私の責任かなとは思ったんだけどね。ただそれにしてもこの行動は浅はかだったと思うんだ。まあ今回はこの辺にしとくよ。相手を待たせちゃってるし。さ、早く立ってよ。きびきびと部屋に戻った戻った!」
その言葉で俺とシャルルは立ち上がり、すぐさま部屋に返った。
この後1日の間、シャルルも俺も口を聞いてもらえなくてへこんだのは別の話。
~一夏sideout~
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