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仮面ライダーフォーゼ 自分の手で

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第十四章

「ではな」
「よし、二日後にな」
 こう一時の別れの言葉を交えてだった、火野達も一旦戦場を後にして休みに入った、それは如月達もだった。
 ジェイクは身体を大きく伸ばし欠伸をしてから仲間達に言った。
「じゃあ今から家に帰って寝ますか」
「そうだな、気合を入れて寝るか」
 如月もジェイクのその言葉に応える。
「一日たっぷり寝て食ってな」
「それからですね」
「ああ、明日はとにかく休むからな」
 弦太郎はとりあえず思いきりそうするつもりだった、とにかく休んでだった。
 次の戦いに備えることにした、それは他の面々も同じだった。
 普段は参謀役として苦言も言う歌星もだ、今はこう言うのだった。
「明日は俺も家にいる」
「ああ、食って寝ていろ」
「そうさせてもらう、ではな」
 こう話してだった、戦士達は家に入って休んだ。ユウキも家に帰った。
 するとそこにだった、両親がおかしなものを作っていた、それはというと。
「ああユウキ、丁度今出来たところだ」
「特性カレー食べる?」
「特製カレーって?」
「ああ、シーフードをふんだんに入れたな」
「特性シーフードカレーよ」
「ううんと、中に入っているのは」
 それが問題だった、一体どういったものが入っているかというと。
「細かく刻んだ人参に玉葱にジャガイモに茄子に」
「大蒜も入っているからな」
「ピーマンもアスパラガスもね」 
 野菜はこうしたものだった、そして肝心のシーフードは。
「海老、鱈、鮭、あさり、貝柱、烏賊、蛸」
「どうだ?沢山入っているだろう」
「最高のカレーよ」
 その最高のシーフードカレーを作ってだ、ユウキにだというのだ。
「さあ、早く食べるんだ」
「そして楽しんでね」
 こう言ってそしてだった、二人でユウキにそのカレーを出した。巨大な白いカレー皿にこれ以上はないまでに山盛りとなっていた。
 そのカレーの御飯もだ、普通の白米ではなく。
「十六穀の」
「カレーは御飯も大事だからな」
「ちゃんと食べてね」
「ええ、これをお腹一杯食べたら」
 どうなるか、ユウキは目を輝かせて言った。
「それで明日はずっと寝て英気を養って」
「おっと、食べたらお風呂に入って歯を磨く様にな」
「そのことはしっかりとしてね」
「うん、それじゃあね」
 ユウキは両親の言葉に頷いて笑顔で応えた、そしてそのカレーをふんだんに食べて。
 風呂に入り歯も磨いて身体も綺麗にしてベッドに入った。それでまさに一日たっぷりと寝たのだった。
 如月も祖父と共にいた、それですき焼きを食べながら祖父に問うた。
「祖父ちゃん、今日は奮発したな」
「すき焼きがか」
「ああ、凄いな」
「すき焼きといっても輸入肉だぞ」
 オーストラリア産のそれだ。
「大したものじゃないぞ」
「いや、違う」
「違う?何がだ?」
「心で奮発しただろ」
 とき卵を入れた椀の中に醤油と砂糖で味付けされた肉を食べながらだ、祖父に言う。すき焼きの鍋の中には肉だけでなく葱に各種茸、豆腐に麸に糸蒟蒻がある。
 それ等も食べながらだ、如月は自分の祖父に言うのだ。
「すき焼きだからな」
「そういえば御前は昔からすき焼きが好きだな」
「皆と食べられるからな」
 それ故にだというのだ。
「大好きなんだよ」
「そうだったな、だからか」
「ああ、食っていいか」
「今更そんなこと言うな」
 祖父は笑って自分も肉を食べながら孫に返した。 
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