仮面ライダーフォーゼ 自分の手で
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第十三章
「ではだ、火野さん達にも伝えておく」
「訓練で疲れては何もならないからですね」
「だからだ」
こうして火野達にも連絡をしてだった、そうして。
ライダー達はこの日も遅くまで訓練を行った、そうした日が数日続き。
その日の訓練が終わった時にだ、あの声が彼等に言って来た。
「ふふふ、励んでいるなライダー諸君」
「ああ、出て来たな」
如月がその言葉を聞いて言った。
「遂にか」
「君はまだ私の声を聞いてはいない筈だが」
「勘でわかった」
その生来の資質でだというのだ。
「そうじゃないかなってな」
「ふむ、いい勘だな」
「俺は前に聞いていたけれどな」
火野は声の主であるスサノオに対してこう返した。
「あんたの声はな」
「そうだったな、君とは一度闘っている」
「その時は満足したみたいだな」
「如何にも。楽しませてもらった」
そうなったとだ、スサノオは今は姿は見せないが声だけで火野に答えた。
「君との戦いはな」
「そうだよな、それで今度もか」
「そうだ、楽しませてもらう」
こう火野に対して答える。
「是非共」
「話は聞いた、それでどするんだ?」
如月は声がする方に顔を向けた問うた。
「まさか俺とダチになるつもりか?」
「ははは、面白い考えだ」
スサノオは如月の今の言葉に笑って返した。
「これまでではじめて聞いた」
「そうだろうな、だが俺は誰ともダチになる男だからな」
如月も負けていない、スサノオにまた言った。
「あんたともダチになる」
「面白い考えだ、だがだ」
「だが。何だ?」
「考え様によっては私は既に君達と友人の関係にある」
そうだというのだ、スサノオのその言葉には皆目を瞠った、これは如月以外の者全員だ。
しかし如月だけはだ、彼は言った。
「面白いな、あんたはもう俺のダチか」
「仮面ライダー諸君とな」
この場合は仲間達も含まれる。
「君達全てが私の友人となる」
「何度も戦っているからか」
「如何にも。君達と私は永遠に戦う運命にある」
「あんたに俺達を見せてあんたはそれで楽しむんだったな」
「そうした関係を友人というのならば」
かなり特殊なケースだがそれであればだというのだ、それで話すことだった。
「私は君達の友人になる」
「わかった、そして今度もだよな」
「君達に見せてもらいたい、どう戦うのかをな」
ライダー達、特に如月を声だけだが明らかにそこに気配を置いてそのうえで言った言葉だ。
「そして人間を見せてくれることを」
「よし、じゃあ見せてやる」
如月はスサノオのその言葉に笑って返した。
「あんたに人間ってやつをな」
「また見よう、では戦いの時はだ」
その時は何時かというと。
「二日後だ、一日じっくりと休んで英気を養ってもらいたい」
「たっぷり一日寝て食ってか」
「そうだ、そのうえで万全の状態で戦ってもらいたい」
こう如月、ひいてはライダー達に告げる。
「そうしてもらいたい」
「よし、じゃあ言われた通りな」
火野もそれに乗る、そしてだった。
とりあえずこの場は終わった、それでだった。
アンクが如月達に彼等を代表してこう言った。
「では二日後だ」
「わかった、その時にな」
「また会おう。場所はここだ」
彼等が丁度今いるここに来てだというのだ。
「勝つぞ」
「ああ、絶対にな」
「勝てばその時はアイスを奢ってやる」
「いいな、アイスか」
「そうだ、好きなだけ食え」
そのアイスをだというのだ。
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