FAIRY TAIL 友と恋の奇跡
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第112話 ユリと『花錦剣』
前書き
HEY!!07だZ!!
今回はルーシィ&リョウの対決!!そして・・・
途中で目線が変わります。最初はルーシィ目線からです。
それでは、第112話・・・スタート!!
私とリョウは、屋敷内の一番奥の部屋に来たんだけど、
ル「うわぁ~~~!!」
リョ「す、すげぇ~~~!!」
そこには、彩り豊かな生け花がたくさんあったの。上品なものからシンプルなものまで、部屋中にずらぁーーーーーっと並べられている。
ユリ「その生け花は、全て母が・・・いえ、マスターが生けたものです。」
いつの間に現れたのか、若葉色の長い髪の毛を高い位置でポニーテールで結び、茶色い吊り目が特徴で、白拍子のような服を着たユリがいた。右手に剣が握られている。その整った顔立ちに白拍子の衣装はびっくりするくらいユリに似合っている。
リョ「これ全部アカネが生けたのか。」
ル「すごぉ~い!」
ユリ「マスターは花をこよなく愛する人ですから。」
ユリは優しく生けている花にそっと触れる。ユリも花が大好きなのね。
リョ「で、ユリは俺とルーシィに勝負を挑みたいんだな?」
ユリ「そのとおりです。」
ユリは手に持ていった剣を構える。それを見たリョウは目を見開くと、
リョ「お、お前が持っている剣、も、もしかして、聖剣(エクスカリバー)の1つ、『花錦剣』かっ!?」
ユリ「そのとおりです。私もあなたと同じ、聖剣使いの1人です。」
私もリョウも呆気に取られて声が出ない。とゆうか、最強の剣を持った2人がこんなところで戦って大丈夫なのっ!?
リョ「ルーシィ、悪いけど、バトルには参加しないで、ここから離れた方がいい。」
ル「えっ?」
ユリ「最強の剣同士がぶつかり合うのです。聖剣は、人を殺めてしまう事もあります。私たちは、『死』を覚悟して戦うのです。」
そ、そんな・・・
リョ「何言ってるんだ?」
ル&ユリ「えっ?」
リョ「確かに、聖剣は人を殺める時もある。でもよ、それを扱う人間が気をつければ、何の害も起こさねぇよ。でも、念のためだ。ルーシィは離れて見ててくれ。」
ル「うん。頑張ってね。」
リョ「おう!」
リョウはいつものようにVサインをした。私は2人から10mくらい離れた位置で2人の戦いを見物する事にした。ここなら2人の会話も聞こえるしね。
リョ「んじゃ、始めるか。」
ユリ「よろしくお願い致します。私は『花錦剣』でいきたいと思います。」
ユリが所有してる聖剣は『花錦剣』1本だけ。リョウの方が有利ね。
リョ「んじゃ、俺は『銀覇剣』のみでいくぜっ!!」
えぇっ!!『銀覇剣』だけで立ち向かうのっ!?ユリもリョウの態度に少し腹が立ったのか、
ユリ「あなたは聖剣を3本も所有しています。なぜ1本しか使用しないのですか。私を侮っているつも・・・」
リョ「そんなんじゃねぇって。相手が1本しか使わねぇのに、俺だけ2本も3本も使ったら卑怯だろ?俺は正々堂々と、お前と戦いたいだけだっ!!」
リョウらしいわね。
リョ「その変わり、本気中の本気でやるから、覚悟しといた方がいいぜ。」
た、大気が、震えている・・・ユリは聖剣を構えると、
ユリ「花喜切ッ!!」
桃色の光を纏った聖剣をリョウに向かって勢いよく振りかざす。が、リョウはユリの攻撃を指2本で防いじゃった・・・
ユリ「え・・・!!」
ユリは目を見開いて、私は開いた口が元に戻らないくらい大口を開けて驚いている。
ユリ「な、ならば・・・!巳花切ッ!!」
ユリの背後に桃色の蛇が浮かび上がった。
ユリ「てぇぇぇぇぇいっ!!!」
思いっきりリョウに振りかざす。が、
リョ「おりゃっ!」
ユリ「!!!」
リョウは『銀覇剣』でユリの攻撃を防いじゃった。
リョ「スピードも威力も十分あるな。ていっ!」
ユリ「うっ!!」
リョウは聖剣の柄頭でユリの腹部を殴る。結構痛そう・・・これが、リョウの本気・・・
ユリ「それは違いますよ、ルーシィさん。」
ル「えっ?」
ユリ「リョウさんは、まだ100分の1ほどしか、力を出していません。そうですよね?」
リョ「あちゃ~~~、気づいてたか。」
ル「えぇぇぇぇっ!!?」
あ、あれで100分の1!?あ、あんた、化け物か何かかしら・・・?
リョ「ルーシィ、それはユモに言ってくれ。」
確かに。ユモも格闘技でいつも100分の1しか力を出していないもんね。
リョ「今度は俺からいくぜ。一心切ッ!!」
赤色に輝く光を放ちながら、リョウは聖剣をユリに振りかざす。
ユリ「っ!!!」
ユリは必死で聖剣で防御する。
リョ「防御も十分あるな。でも、力が少し足りないな。」
リョウの方が圧倒的に力が強かった。
ユリ「くわぁっ!!!」
吹っ飛ばされながらも、ユリは聖剣を支えに立ち上がる。
リョ「そうそう、聖剣使いに一番大切なものは、粘り強さと集中力。これも、ユリには十分ある。」
ユリ「はぁ、はぁ、お褒めの言葉、感謝します。はぁ、はぁ、はぁ・・・」
ユリは、肩で息をしながらも、聖剣を持ち直すと、
ユリ「速花切ッ!!」
リョ「!!」
目では追いつけない速さで聖剣を振りかざす。リョウも今のスピードには驚いたみたいだけど、ちゃんと攻撃を避けた。
リョ「違うぞルーシィ。」
ル「えっ?」
さっきから、私が言ってる事が全部否定されてるのは気のせいかしら・・・?
リョ「ユリはちゃんと俺に傷を付けたぞ。」
そう言って自分の右頬を指差す。よく見ると、わずかだけどリョウの右頬が少し切れていて、血がほんの少しだけ出ている。
リョ「ユリが聖剣『花錦剣』に認められたわけが大体予想つくぜ。」
リョウが聖剣を構え直す。
リョ「お前は絶対、これからもっと強くなる!『花錦剣』と共になっ!!竜桜切ッ!!」
リョウの背後に青いドラゴンが浮かび上がり、ユリに向かって・・・振りかざさなかった。
ユリ「え・・・?」
リョウはユリの真横で聖剣を振りかざした。
リョ「ふぅ・・・」
リョウはそのまま何事もなかったように聖剣をしまう。
ユリ「な、なぜ、なぜ止めを刺さなかったのですかぁ!?」
ユリが驚いてリョウに問う。
リョ「だってよ、悪気もねぇやつを倒しても意味ねぇし。だよな、ルーシィ。」
ル「そうね。」
リョ「とゆうわけで、この勝負は引き・・・」
ユリ「私の負けです。」
ル&リョ「えっ?」
引き分けじゃないの?ユリはゆっくり目を閉じると、
ユリ「リョウさんの、正しき心に、心を頭を冷やされました。とても勉強になりました。ありがとうございます。」
ユリがリョウに向かって丁寧に頭を下げる。リョウは頭を掻きながら、
リョ「あ~、よく分かんねぇけど、どういたしまして?」
ユリって、とってもいい子ね。
ユリ「リョウさん、1つお願いがあります。」
リョ「お願い?俺に出来る事なら何でもいいぜ。」
ユリは『花錦剣』を両手にのせ、リョウに差し出すと、
ユリ「私の代わりに、『花錦剣』の所有者になって下さい。」
ル「えぇっ!?」
リョ「はぁっ!?」
いきなりすぎるお願いに、私もリョウも驚く。
ユリ「この勝負が終わったら、私が勝っても負けても、『花錦剣』はリョウさんに渡す事を決意してました。『花錦剣』は、聖剣の中で5番目に強い剣です。私が使っていても、ほとんど無意味です。ですから、聖十でもあり、聖剣を3本お持ちのリョウさんに使って頂けた方が、『花錦剣』も嬉しいと思うんですっ!お願いしますっ!!」
必死にお願いするユリ。リョウの判断は・・・
リョ「・・・嬉しいけど、これは受け取れねぇや。」
ユリ「!?ですが、リョウさんは7本の聖剣を全て集めたいのでは・・・」
リョ「人の奪ってまで集める必要はねぇよ。」
ユリ「違いますっ!これは私からのお願いで、決して奪ってなど・・・ひぃっ!!!」
ル「ちょ、ちょっとリョウ!!」
リョウは『銀覇剣』の刃先を、ユリの顔面スレスレの位置に向ける。リョウは真剣な眼差しでユリを見つめると、
リョ「聖剣に、守護剣士ってゆう聖霊がいるのは知ってるよな?」
ユリ「は、はい。」
リョ「聖剣は、守護剣士が認めた聖剣使いと契約するんだ。そう簡単に、所有者が代わったらダメなんだよ。」
リョウが『銀覇剣』をしまう。
リョ「『花錦剣』の守護剣士は、お前の事を認めたんだ。守護剣士の期待を裏切るなよ。まっ、どうしてもって言うなら、俺が受け取ってもいいけ・・・いてっ!」
私はリョウの額にデコピンをする。
ル「それ言ったら、今まで言った事が水の泡じゃない。」
結構良い事言ってたのに・・・
ル「まぁとにかく、リョウの言ってる事はほとんどが正しい事だから。」
リョ「そうそう。でも、どうしてもって言うなら、俺が受け・・・いてっ!」
ル「だぁーかぁーらぁー。」
そんな私たちのやり取りを見て、ユリは小さく笑った。
ユリ「お陰で少し自身が付きました。もう少し、『花錦剣』と修行してみます。」
リョ「おう!」
ル「それが一番いいわ。」
『花錦剣』が、嬉しそうに淡く桃色に光ったような気がした。
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『ここから少しだけ、アカネ目線でいきます。』
ア「よかったどす。ユリが少し元気になってくれて。でも、結局勝負は引き分け?それとも、ユリの負け?どっちなんどすか?」
まぁ、何はともあれこれでよかったどす。
ア「さてさて、ナデシコはどうなっとるどすかね?」
映像魔水晶(ラクリマ)の画面を切り替えた。
後書き
第112話終了~!!
『花錦剣』を受け取らなかったリョウ。これでよかったのかよくなかったのか?
次回はナツ&マヤ&ハッピー&フレイの対決!!だが、思わぬ展開に・・・!?
次回もお楽しみに~!!
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