勇者指令ダグオンA's
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第二十四話 蘇る龍
「この!」
ミッドチルダにて力ははやてと共に等身大エイリアン迎撃を行っていた。相手は拳を使うエイリアンだった。力の攻撃をかわしていく。
「力君!もうちょっと頭使え!」
「よし!」
「え?」
力に引っつかまれてハンマー状態になるはやて。
「ちょ!ちょっと待て!!」
「おりゃああああああああ!!」
「ぎゃああああああああああああああああ!!」
はやての脳天にエイリアンの拳がジャストミートする。
「力君違うやろ~」
涙流しながら頭にお星様が回っているはやてさん。主に対してひどい仕打ちである。
「おりゃあああああああああ!!」
力はそのまま頭突きでエイリアンを倒した。
「よし!頭を使って勝った!!」
「意味が違うわああああああああああああ!!」
激怒するはやてさん。
この後力がどういう運命で終わったかはご想像にお任せします。
第二十四話 蘇る龍
「全くひどい目にあった」
頭に氷袋乗せながら飛鳥に文句を言うはやて。
「まぁ馬鹿だとは思ったけどあそこまで馬鹿とは・・・ん?」
すると飛鳥の通信端末が鳴った。
「はい・・あサイモン?え?うんうん!わかった!」
「飛鳥どうしたん?」
「ちょっと野暮用」
飛鳥はそのままサイモンの元へ向かった。
「サイモン」
「飛鳥・・・言われてた監視だったけど・・・」
「なるほど・・・やられたか・・・」
目の前にあるベッドは北斗が眠っていたもの蛻の殻だった。飛鳥はサイモンに昏睡状態の北斗の監視をさせていた。管理局預かりとなったサイモンの保護者兼仕事請負人を任された飛鳥は手っ取り早いため北斗の監視をさせていた。
「あんたの実力舐めてたわけじゃないけど・・・こりゃヤバイかな・・・」
「はやく追いかけようぜ!!」
「じゃあくたばってるあいつも引っ張るか」
飛鳥とサイモンは力に連絡すると北斗を追いかけ始めた。
「はぁ・・・はぁ・・・」
北斗はミッドチルダ郊外まで逃げていた。
「く!う!」
肉体的ダメージは回復しているが精神的ダメージが強すぎる。鎧に負けたことそしてもっと心が砕けることが起きた。
(・・・黄竜・・・何故出ない・・・)
北斗の一族羅刹一族の力の象徴である黄竜。だが北斗は呼び出すことができない。
「く・・う・・・」
北斗はそのまま気を失った。
「・・・ここは?」
「あ!目が覚めましたか?」
「キュ!」
北斗が目覚めるとそこには桃色の髪の少女と竜がいた。
「あんたは?」
「キャロ・ル・ルシエです」
「そうか・・・世話になった」
「駄目です!まだ寝てないと!」
立ち去ろうとした北斗はキャロの言葉にしぶしぶ休むことにした。
(・・・まぁいい・・・すぐに消えればいい)
北斗は介抱してくれたキャロと一緒にいる竜が気になった。
「竜?」
「この子はフリードです」
「ほ~。よくなついているな」
「はい!だけど他のみんなはうまくいかなくて・・・」
キャロの深刻な表情に・・・
(まるで俺みたいだな)
黄竜の召喚ができない北斗はキャロと自分を重ねた。
「あなたにも大きな竜が眠っているみたいですね」
同じ竜使いとしての感覚なのかキャロは北斗の中の大きな竜を感じ取っていた。
「知るか・・・」
「・・・そうですか」
キャロの表情が曇ると北斗は答えた。
「思えば竜は答えてくれる」
「え?」
「じゃあな・・・世話になったな」
「ちょっと!」
北斗はそれだけ言うとキャロの前から立ち去ろうとするがキャロはついてきてしまう。
「何故付いて来る」
「だって」
「・・・俺にかまうな消えろ」
羅刹一族それは己が強さを証明するために仲間ですら殺める時がある。ゆえに北斗は群れることを嫌った。仲間を手にかけるくらいなら最強の鎧を使いこなせばいいそう考えた末に北斗は宇宙伝承の鎧を集めた。
「・・・見つけた・・・北斗!」
「貴様・・・ダグオン!」
「え?」
力の言葉にキャロは驚いている。
「とっとと帰って来い!悪いようにはしねえよ・・・お前には借りがあるからな」
「ふん・・・なら丁度いい・・・その貸しを清算してもらおうか・・・アジャスト」
北斗のクリスタルが割れると北斗の全身を水晶が覆い鎧になった。
「どういうつもりだよ」
「簡単なことだ・・・俺と戦え・・・どうせそれしかやることは無い」
「やめてください!」
「・・・どけ」
北斗に張り倒されるキャロだがそれでも北斗を止めようとする。
「・・・やめてください!」
キャロは北斗を止めようとする。そしてキャロの前に立つ力。
「え?」
「放って置くわけにもいかねえ・・・トライダグオン!」
力がダグコマンダーを起動させると水色のダグテクターが構築された。
「ブレイブリキ!!」
「それでいい」
北斗は天上鞭を構え力に斬りかかった。捌く力はそのまま北斗にボディブローを食らわせる。
「・・・それで良い・・・こんな無様な俺は死んだほうがいい」
「なに!?」
力は北斗の心情を察した。孤独、絶望、恐怖。北斗の攻撃は全くといっていいほどキレが無い。
「でえええええええあああああああああ!!」
「この負け犬野郎!!」
「黙れ!!貴様とて負け犬ではないか!!」
「一緒にするな!負けた奴ってのは這い上がってこれんだ・・・だが這い上がる勇気を持ってねえのにいきがるな!少しはあの子を見習え!!」
力は張り倒されながらも必死に北斗を止めようとしていたキャロの姿が目に焼きついた。力の拳に沈む北斗。
「く・・あ・・・」
「北斗さん!!」
倒れる北斗にキャロは叫んだ。
倒れる北斗にキャロは駆け寄った。
「北斗さん・・・」
「・・・何故俺に構う・・・」
「あなたが・・・似ているからかもしれません・・・」
その言葉にハッとする北斗。すると北斗から受けたダメージが残っているのか力が肩を抑えながら駆け寄った。
「北斗さんよ・・・お前・・・その運命を受け入れるのか?」
「なに?」
「気にいらねえ運命を受け入れて満足かって聞いてんだよ」
「ふ・・・気に入らない運命・・・確かにな・・・」
「馬鹿かお前は・・・気にいらねえ運命なら変えちまえ・・・」
「何?」
「運命なんざ変えられるんだよ・・・自分の力でな・・・後はそれをやろうとするかしないかだけだ・・・」
「・・・・・・・・・・・・・」
「本当の強さってズタボロに負けて惨めな自分を知った奴がわかんだよ」
力の言葉に考える北斗。
その時だった。
『ギシャアアアアアアアアアアアアアア!!』
先ほど戦ったエイリアンの巨大化状態が現れた。
「なに!?」
「く!飛鳥!」
ダグコマンダーで通信をキャッチする飛鳥。
「わかった今行く!」
飛鳥はダグコマンダーを起動させた。
「トライダグオン!」
飛鳥の身体を紅のダグテクターが構築する。
「ウィザーアスカ!」
「アクセス!!」
サイモンがタクティカルコマンダーを作動させるとサイモンの身体が成長し白銀のタクティカルスーツが装着される。
「タクティカルスーツ装着完了!」
「よし行くぞ」
「『おう!!』」
ウィザーウインガーとダイブライドが現場に向かう。
「くそ!」
北斗が天上鞭を構えるとエイリアンが攻撃された。
「なに!?」
「よう北斗!」
「貴様!ウィザーダグオン・・・邪魔をするな!」
「悪いけどそいつあたし達の敵でもあるからね。力!ブレイブエラゴとブレイブローダー持ってきた」
「よし!!」
力はブレイブローダーに乗り込むと合体体制に入る。
『勇者合体!ブレイブダグオン!!』
『魔導合体!ウィザーダグオン!!』
『超星機甲!ダイブライド!!』
合体、変形が完了した三人の一斉射撃を食らうエイリアン。だがビクともしない。
『なに!?うあああああああああ!!』
『サイモン!ダイ!!ああああああああああ!!』
ウィザーダグオンも吹き飛ばされた。エイリアンはそのまま北斗とキャロの元へ向かった。
「く!」
エイリアンの攻撃が北斗達に襲いかかろうとしたその時ブレイブダグオンがエイリアンの攻撃を防いだ。
『く!』
「・・・お前・・・なぜ?」
『お前には借りがあるしな!それに目の前で死にそうな奴見捨てるほど人間出来ちゃいないんだよ!』
「く!」
「・・・北斗さん・・・戦ってください・・・」
キャロの言葉に北斗は驚愕した。
「なぜ・・・」
「思えば竜は答えてくれるんですよね・・・お願いです・・・それを私に見せてください!!」
「く!」
(負けた奴って言うのはな!這い上がってこれるんだよ!!)
(気にいらねえ運命なら変えちまえ・・・後はそれをやろうとするかしないかだ)
力の言葉を思い出した北斗は決意した。
「ふ・・・馬鹿の言葉が突き刺さるとはな」
決意した北斗は己の中にある莫大な気力を開放した。
「俺は運命を変える・・・そして俺の決めた運命を変えようとする者を倒し続けるそして・・・あるがままの俺を生きる!!」
力の言葉を思い出した北斗は決意した。
「黄竜!!」
すると陣が描かれ北斗の元に竜が召喚された。
「・・・あれが・・・北斗さんの竜」
「フュージョン!」
北斗が黄竜に飲み込まれると人型になった。その姿は邪神とは違う神々しい姿だった。
『竜神!北斗!!』
金色の巨人がエイリアンを蹴り飛ばしたエイリアンから開放されたブレイブダグオン。
。
『・・・北斗』
『・・・負けた奴は這い上がってこれるんだな・・・貴様にできて俺に出来ないはずは無い』
『お前』
『玄武!白虎!朱雀!青龍!四神招来!!ファイナルフュージョン!!』
玄武、朱雀、白虎、青龍の鎧が召喚され黄竜と一つになっていく。瞳が鮮血を思わせる赤に光り誕生する破壊神。
『はああああああああああああああああああああ!!!!』
四つの鎧の力を吸収する北斗そして狂気に満ちた破壊神の顔は淡い緑色の瞳に輝いたと同時に破壊され穏やかになった。
『神竜神!北斗!!』
神竜神となった北斗。その姿に以前のような禍々しいものは無い。その姿に恐れるエイリアン。
『森羅万象!!』
拳にエネルギーを纏った瞬間凄まじい地響きが起きそのまま突撃した。
『はああああああ!!』
『ギシャアアアアアアアアアアアアアアアア!!』
そのまま身体を貫かれたエイリアンは爆発した。
合体を解き荒野に立つ力、飛鳥、サイモン、キャロ、そして北斗。
「どういうつもりだお前?」
「お前達に借りを作るのもシャクだからな」
北斗の言い分に激怒するサイモン。
「どうする?あんた。あたしたちと来る?」
「やめとけよ。どうせこいつは一人が「・・・俺は別にかまわんぞ」へ!?」
「・・・仲間を作るのも悪くない・・・必要なときはいつでも駆けつける」
「・・・おい」
「・・・じゃあな」
北斗はそのまま黄竜を呼び出すと飛び去ってしまった。
「あいつどういうつもりだ?」
北斗の意外な言葉に混乱する力。
「あたし達の事・・・信用したんじゃないの?」
「この子のおかげだな」
飛鳥とサイモンはキャロを見た。
「まっ青春か?」
力達はそのまま飛び去って行く北斗を見送った。
後書き
という訳で北斗が仲間になりました。え?北斗が気力を使うのに燃費が悪いって?という訳で北斗が向かったのは影の守護者世界とやら・・・何か貰うんだと・・・
次回!勇者指令ダグオンA’s 凶器贈呈
何でそんな凶器渡すのよ!!
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