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万華鏡

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第三十七話 夏祭りその七

「それならね」
「ああ、水泳な」
「水泳は身体全体を動かしてカロリーの消耗も凄いし」
「しかも膝にだよな」
「そう、身体を痛めにくいから」
 ただ走るよりさらにだというのだ。
「だからダイエットに最適なのよ」
「じゃあ姉ちゃんに水泳勧めてみるか」
「お姉さん泳げるわよね」
「沖縄生まれでさ、実家海の家で」
 生粋の海の娘だったというのだ。
「だからさ」
「そういうことは大丈夫なのね」
「ああ、遠泳で十キロ泳ぐなんてざらだったよ」
「それ位だと充分ね」
 里香は遠泳の話も聞いて言った。
「それなら」
「じゃあここは水泳だな」
「ええ、それでいいわ」
「一日五キロ位泳いでたらいいか?」
「プールで?」
「そこでもいいよな」
「むしろプールの方がカロリー消費激しいから」
 里香はこのことも話した。
「いいわ」
「じゃあ勧めるな」
「問題はそのお姉さんのやる気よ」
 それ次第だというのだ、重要であるのは。
「それだけよ」
「ああ、そっちはあるんだよ」
「そうなのね」
「姉ちゃんも昔の体型のこと言うしさ」
 それにだというのだ。
「何とかしたいって思ってるんだよ」
「それじゃあ余計にね」
「水泳なんだな」
「そっちがいいわ」
 こう話すのだった。
「ダイエットにはね」
「そうか、水泳がいいんだな」
「ダイエットには最適なの」
 カロリー消費も多くしかも身体を痛めにくいからだ。
「いいの。ただね」
「あまり食べ過ぎたら駄目だよな、ダイエットの時は」
「あっ、食べてもいいの」
「いいのかよ」
「問題は何を食べるのかなの」
 問題となるのはこのことだというのだ。
「ダイエットについてはね」
「じゃあ泡盛とかドーナツはか」
「そういうのが駄目なの」
 美優の叔母さんが好きなそういったものがだというのだ。
「泡盛もカロリー高いから」
「そういえばそうだよな」
「多分その人黒糖焼酎もお好きだと思うけれど」
「そうそう、そっちも好きでさ」
 実際にそうだというのだ。
「泡盛かどっちか飲んでるんだよ」
「黒糖は駄目よ」
 砂糖だ、それはというのだ。
「糖分は禁物よ」
「だよな、じゃあ食べるものは気をつけてか」
「痩せたければ食べることなの」
 里香はあえて今は亡き美白研究家と同じことを言った。
「それからなの」
「食べることか」
「問題は何をどう食べるのかなの」
「それじゃあ食わないで痩せるっていうのは駄目なんだな」
「健康に悪いの」
 そうしたダイエットは、というのだ。 
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