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IS 〈インフィニット・ストラトス〉×トリコ 食を探求する夏の毒!

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一夏の不運はまだ終わらない

酒やら摘みを持って寮長室を出た一夏は真直ぐ自分の部屋へと戻ろうと廊下を歩いていた。先程の千冬と飲んでいてが気分が悪くなったので今日は一人で徹夜で飲もうなども考えていたが

「あっ、そう言えばシャルロットが同室者になったんだっけ」

そう、男のIS操縦者として転入してきたシャルルはまだ男として扱われている為、同じ男である一夏と同室した方が都合が良いと思われている。実際はシャルルは女なのだが。そうなると一人で徹夜での一人きりでの飲み会は無理かなと思い始める。さすがに自分が寝てる側で酒などは飲まれたくは無いだろうとシャルロットを気遣う一夏。そして鍵で部屋のロックを解除して部屋に入るとベットに腰掛けていたシャルロットが勢いよく立ち上がって一夏に飛びつくように抱きついた。一夏はおっとと呟きながら、部屋の中に入ってドアを閉めて鍵を掛ける。

「どうした?いきなり抱き付かれると驚くだけどな」
「・・・」
「あれ?ちょっと、聞いてます?」
「・・って一夏は・・・」
「へ?」
「だって一夏はお母さんを助けてくれただけじゃなくてお父さんと仲直りを仲介をしてくれたんだもん!!」

一夏を見上げる涙のシャルロット、一夏は涙の美少女にどうしたら良いのか困ってしまう。優奈にも同じ様な事をされた事もあるがシャルロットは家族でもない、ただの友人だ。同じ様な手を取る訳にも行かず、一夏は持っていた荷物を床に落としてシャルロットの背中に手を回してぽんぽんと優しく叩き始めた。

「だってだって・・・お母さんを・・・助けてぇ・・・」
「良しよし解った、取り合えず落ち着いてくれ。俺もちょっと混乱しようだ。ちょっと落ち着こうぜ、なっ?」
「う、うん・・・」

シャルロットは一夏から離れた自分のベットへと腰掛けた。一夏は床に落とした荷物を拾って冷蔵庫に入れてから自分のベットに腰掛けた。シャルロットは一夏が前のベットに座ったのを見て、立ち上がって一夏の隣に座り込んで、一夏に身体を預けるように寄りかかった。一夏は少し動揺しながら照れ隠しのように頬をかいた。

「え~っと・・・さっきからなんか距離感がすんごい近いんですけど・・・」
「側に居たいの・・・駄目かな・・・?」

シャルロットは一夏に脇腹から手を回して抱きついて一夏を涙目で上目遣いで見上げる。一夏は不覚にもドキッとしてしまう。恐らく優奈以外で女性に対してこのような反応をするのは始めの体験だろう。

「嫌俺は優奈姉の手伝いでデュノア社に行ってあの阿婆擦れを黙らせて社長さんの間違えた考えを粛清しただけでな・・・。色んな手回しをしてくれたのは優奈姉であってだな・・・」
「それでも・・・お父さんに謝れって言ったのは一夏なんでしょ?僕、お父さんが頭を下げて謝ってくれたとき本当に嬉しかったんだ・・・。あのお父さんが・・・」

シャルロットはポツポつと思っていた事を語ってくれた、レオンハルト社長が一刻でも早くシャルロットに謝罪をしたくて、緊急連絡でシャルロットに連絡して土下座までして謝った事。そして将来的に母を含めた三人で仲良く暮らしたい、母はIGOの施設で治療中ということ、そして謝るように促してくれたのは一夏だという事も。一夏は、あの社長余計な事を・・・っと心の中で思っていたりする。

確かに様々な手回しをしたのは優奈なの確かだが、家族として絆を取り戻すきっかけを作ったのは一夏だと言う事。その事にシャルロットは心から感謝していた、そして、一夏に深い安心感と尊敬と感謝の念を抱いたのだ。

少しでも自分の救世主の側に居たいという心から、一夏に抱きついたりしているのだろう。が、一夏からしたら仕事の内容をこなして、間違っていると思う考えをしている父親を殴って説教をしただけっという感覚なのだ。それなのにここまで感謝されると困ってしまう。

「あ~・・・感謝してくれるのは嬉しいんだが俺は当然の事をしたまでっていうか・・・。仕事をこなしただけっていうか・・・。あ~・・・」

一夏はなんとかシャルロットから離れてもらおうと必死で言葉を考える。炎覇龍の一夏をここまで動揺させられるのは龍人と優奈以外では初めてだろう。

「・・・一夏・・・(ぎゅっ)」
「困ったなぁ・・・少し離れてもらって良いかな・・・?」
「嫌、このままで居たい・・・」
「(うぇぇええい・・・でも優奈姉みたいに扱う訳にも行かないし・・・あ~どうしたら良いんだよ龍兄~~!!!??)」

戦闘経験、調理経験などなど様々な経験豊富な一夏だが、唯一不得意なのが女性の扱い。今まで接した事がある女性は両手で数えられるほどだ。一夏の部下には女性よりも男性が多いのも原因だが殆ど接する女性が姉である優奈であると言うのも原因だろう。

因みに龍人は呆れるほど女性の扱いが上手い。社交辞令として身につけたそうだが・・・。酷く一夏に甘えるシャルロット、問題は一夏の精神状態だろうが。とうのシャルロットはとても幸せそうだ、このままでもいい気がしてきたが

「ええっと・・・そうだ、これからシャルロットは如何するんだ?もう男として学園生活を送る必要はないんだろ?」
「もう少ししたら女として転入し直すつもりだよ。本当は僕も罰せられると思ったんだけど、優奈さんがフランス政府に手を回してくれて、僕はお母さんを人質にされて無理矢理男として転入させられたっていうシナリオになるんだって」
「なんだか如何にも優奈姉らしいわ、あの人に情報操作とか交渉とかやらせたら右に出る奴はいないからな。何時も

『交渉とかなら私に任せなさい!』っていうだけはあるな」

姉の異常染みた力を再認識した一夏は一瞬のシャルロットの隙を突いて、シャルロットから距離を取った。シャルロットはもっと接して居たかったのか残念そうな顔をする。一夏は世話が焼ける妹が出来たような気分だった。

「それでね、少しの間、デュノアはごたごたするから一時的に僕は龍神姓になるらしいよ」
「へ?」
「っということで」

一夏はシャルロットの突然の言葉に呆然としていると、隙アリっと言わんばかりに超スピードで接近して一夏に抱きつくシャルロット。

「不束者ですが、これから宜しくお願いします!一夏お兄ちゃん!!」
「・・・なんでさぁぁぁぁああああああああああ!!!!!!????」 
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