ネタ帳(旧:没ネタ集)
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
5
前書き
思いついてしまったので書きました。
短いですが見てやってください。
『リリカルなのは』もの
どうも、私の名前は『神龍 いつき』といいます。 名前を聞いていただければわかるかもしれませんが、転生者です。
転生先は『魔法少女 リリカルなのは』と言うアニメらしいです。 転生前はそれなりにオタク野郎だったのですが、リリカルなのはというアニメは見たことがなく、いわゆる原作知識はありません。
能力とかもよくわからなかったので、適当に『その世界で一番強くしてください』って言ったら……、
銀髪、イケメン、オッドアイ
になっていました……。
なんでしょうかこれ?
転生してから早6年。 離乳食を食べ始めた頃から記憶なりなんなりが復活したので、よくある幼児プレイは体験せずに済みました。
で、今は散歩中。 何とか公園に来ています。 ……が、なんでしょうこの状況……。
ベンチに座る一人の少女(ものすごく暗い雰囲気を背負っております)に、三人の少年が互いに争いながら声をかけている現場が目の前に広がっております。
少女は茶髪、ツインテールのかわいい子です。 そして、声をかけている男の子たちなんですが、どう見ても転生者です……。
一人目。 銀髪、イケメン、オッドアイの少年です。 なんだかニヤニヤしながらなんとか女の子を撫でようとしているところを見ると、噂の【ニコぽ】、【ナデぽ】とやらを転生特典としてもらっているのでしょう。 なんだか残念なオーラを振りまいております。
二人目。 銀髪、イケメン、オッドアイの少年です。 こいつもニヤニヤとした笑顔と、何とか撫でようとしているところから、一人目と同じ特典を持っているといえそうです。 こやつも残念オーラを振りまいております。 あ、掴み合いに発展しました。
三人目。 予想がついた方もいるのでは? 銀髪、イケメン、オッドアイの少年です。 流行でしょうか? こいつもニヤニヤ以下同文なので、特典も同じようです。
なるほど、神様の言っていた私以外の転生者(別の神による転生者ですが)達ですね。 何ともそろいもそろって同じ特典を選ぶとは……、キモいですね。
何がキモいかって、三人とも顔が同じなんですよ。 三つ子かって言いたくなるほどそっくりなんです。 三つ子じゃないでしょうか?
え? お前も銀髪、イケメン、オッドアイだろって? あ~まぁそうなんですが、私の場合は顔の造詣がちょっと違うんですよ。
あの三人は、男前!!! って感じのイケメンフェイスを無理やり子供の体にくっつけた『体は子供、顔だけ大人』っていう、どこぞの小学生(元高校生探偵)みたいな言葉が当てはまりそうな感じなんですが、私は中世的な顔立ちと言えばいいのでしょうか? まぁ、イケメンには変わりありませんが……。
おっと、女の子がものすごく嫌そうな顔になってきたので、声をかけましょうか……。
「あの……、何してんの?」
◇◆◇◆◇
私の名前は『高町 なのは』なの。 三人兄弟の末っ子で6歳なの。 喫茶店をしているお父さんが大けがを負って入院してしまって、お母さんはお店の切り盛りと私たち兄弟の世話、お兄ちゃんはなんだか忙しそうに、お姉ちゃんはお店のお手伝いにと忙しそうにしているの。 最初は迷惑をかけないようにと頑張っていたの。 でも、最近はもしかしたら私っていらない子かも……、なんて思うようになってきたの。
そんな考えではいけないと思いながらも、ついつい、後ろ向きに考えてしまい、私はなんてダメな子だろうと落ち込んでいるの。
今日も、家族に迷惑をかけないように公園に来たところ……、
「「「やぁ、君、こんなところでどうしたんだい?」」」
と、同じ顔で銀髪の左右の目の色が違うニヤニヤした男の子が3人同時に声をかけてきたの。 あ~、三つ子さんかな?
目の前のニヤニヤした男の子たちのやり取りを見ていると、どうやら三つ子ではないようなの。 何やら「俺のハーレムに手をだしやがって」とか、「モブキャラ風情がオリ主の俺にかなうはずがないだろう」とか訳のわからないことを言っているの。 正直、逃げ出したいの。 でも、ベンチの前を囲むように立っている男の子たちが邪魔で、逃げ出せないの。 もしかして、私はいらない子だから、神様にすら見捨てられたんじゃないかな?
そんな風に私が絶望していると、男の子たちの向こう側から「あの……、何してんの?」と声がかかったの。
天の助けなの!! と、見てみると、そこにいたのは銀髪で左右の目の色が違う男の子でした……。 この世界には絶望しかないの……。
しばらく呆然としていたのですが、後に来た子は別に私に変な目線を向けてくるわけではなかったの。 そこが唯一の救いと言えば救いなの。 でも、なんだか嫌な感じには違いないの……。 おそらく先にであった3人があまりにもキモかったからなの。 そうでなければ普通にカッコいいと思えていたと思うの。
そして、現在、あとから現れた子は、他の3人からめちゃくちゃ暴言を吐かれているの。 逃げてもいいと思うのだけど、私のせいで暴言を吐かれているあの子が心配で、逃げるに逃げれないの……。
◇◆◇◆◇
ちょっと声をかけただけなのに、めちゃくちゃ暴言を吐かれています。 後ろの女の子に『逃げろ』と目で合図しても気づいてくれません。 さらに面倒くさいことに、目線を向けたことにより、三つ子ちゃんたちがかなりうざい。 こいつら本当に他人なのか? 息ぴったりなんですけど……。
「このモブ野郎、俺の女に色目使いやがった!!!」
「このクソ野郎!! 俺の女をいやらしい目で見やがって!!」
「おい、モブ野郎、さっさと消えろ!!! 俺の女に手を出しやがったらぶっ殺すからな!!!」
などなど、貧困なレパートリーをフル活用して、同じようなセリフを一部だけ変えて流用したようなセリフをさっきから延々吐き続けています。
彼らの話をまとめると、「モブ野郎、この野郎、俺の女に手を出すな」と言いたいらしいです。
さてさて、かれこれ10分ほど彼らの暴言に付き合いましたが、正直そろそろ堪忍袋の緒が切れそうです。 さっきから聞いていれば言いたい放題ですよねまったく。
後ろの女の子も逃げてくれませんし……、
「「「おい!! 何とか言ったらどうだクソモブ野郎!!」」」
おっと、緒が切れましたよ!!!
「おめぇら、だまって聞いてれば言いたい放題言いやがって!!!!」
「「「なんだと、このモb「黙れ!!!!」ヒィッ!!」」」
「あ~マジうるせぇはお前ら。 モブ野郎、クソ野郎と同じセリフリピートしやがって。 時々、3人同時に喋りやがるし、あれか? 双子とか三つ子は何もしなくてもなんか同じ行動とっちゃう的なあれか!? キモいんだよまじで!!! 今からお前らぶっ飛ばすからな。 これ決定事項だから」
「「「なんだと!!?」」」
「驚きの声までそろえてんじゃねぇよ。 うぜぇな。 で、ぶっ飛ばす前に1個だけ言っといてやる。
私は……、
"女"だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
絶叫とともに拳を振るう。 見事三つ子どもの顔面にめり込んだ拳はそのまま10メートルほど三つ子を吹き飛ばした。
はぁぁ、スッキリした♪
後書き
え~あほです。
思いつきって怖いです。
連載はしないと思いますので、少しネタバレを。
連載した時のために、ネタバレ嫌な方は見ないことをお勧めします。
一応、神様転生です。
三つ子はそれぞれ違う家に生まれた転生者ですが、中の人は同じ人です。
一人の魂を3つ生み出し(神様によるクローンみたいなもんです)、転生させています。
元々は同じ人なので、同じタイミングで喋ったり、同じ言動をしたりします。
転生特典も同じ人の関係上、まったく同じになっています。
それぞれがそれぞれ、自分こそが神様転生者だと思っているので、他の二人をモブ転生者と認識しています。
基本、残念な子です。
ページ上へ戻る