大嫌いな神様へ
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はじまり
前書き
それは突然です。
「お前等に恨みはないんだがな。恨むなら俺らに依頼したやつを恨みな。」
「父さんと母さんを返せ!!!」
慄は震える手で父さんの愛刀をそこにいる“奴”に向ける。
「はっ 良い度胸してんじゃねぇか糞ガキ。」
「うるさいっ 死ねぇっ、人殺しっっ!!」
慄は持ったこともない重たい刀を精一杯振り回す。
だが相手は殺し屋、殺しのプロだ。鍛えられた体に素人の刃が当たるはずもなく。
「がはっ」
無慈悲にも“奴”は、みぞおちにパンチを入れる。
「ガキは殺す趣味はねぇ。それにお前はターゲットじゃねぇしな。まあ度胸はいいぜ、それと素質もなかなかだ。」
薄れゆく意識の中でそんな“奴”の声が聞こえた。
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